投票開始直後から、iMac、VAIO PCG-C1、VAIO PCG-505RXの3機種が飛び抜けていた。中でもiMacはMacユーザーのみならず、投票された多くの方が点を投じており、ダントツのトップでPC of The Yearグランプリ受賞となった。

 はじめから入賞確実という感のあった上記3機種のほかでは、CASSIOPEIA FIVA、DynaBookSS 3010、Let's noteシリーズ、ThinkPad 600E/235などが着実に票を集めた。
 全体としては、ノートPCに人気が集中する傾向がはっきり読み取れる。自由投票で自作マシンに投票するケースも複数あり、PC/AT互換機のデスクトップでは際立った特徴などがなければ、自作のほうが好きな仕様にできて良い、ということかもしれない。

 自由投票では、松下電器の光学トラックボールを採用したLet's note/S21・22、Let's note miniへの投票が非常に多く、候補に挙げていたら、おそらく上位10位以内にも入ったのではないかと思われるほど。Let's noteそのものがトラックボールというインターフェイスにこだわり続けてきた機種だけに、トラックボール機種もぜひ残してほしい、という声がかなり強いようだ。
 そのほかでは、 多い順に挙げると、三菱のA5サイズノートPC、Amity CN、PowerBookシリーズ、ThinkPad 535Xなどへの自由投票が多く見られた。

投票者数: 6,810人 / 総投票点: 67,412点


Grand Prix iMac

アップルコンピュータ iMac
(33,027点)

 '98年はなによりもまず、iMacの年だった。今回の投票結果にもそれがはっきりあらわれたということだろう。'97年にはVAIO 505のヒットで「携帯するノートPCは、デザインもこだわってほしい」というユーザーの願いがはっきりした。'98年はiMacが、それをさらに進めて「デスクトップだってデザインのいいものが欲しいんだ」というユーザーの願いをかなえた、といえるだろう。iMacはまた、旧いインターフェイスを切り捨て、低価格ながら100Base-TXに標準で対応するなど、仕様の落としどころもPCユーザーの気持ちを掴んだ。

Grand Prix PCG-C1

ソニー VAIO PCG-C1
(6,203点)

 ソニーは一貫してAV機器とつなぐパソコン、パソコンがあることによってさらにAVライフが楽しめるパソコンを提案してきた。PCG-C1のようなミニノートも例外ではなく、装備したCCDカメラで遊べるソフトを用意し、DVと接続するIEEE-1394インターフェイスも装備している。またPCG-C1は価格的にも買いやすく、コストパフォーマンスも評価されている。'97年のVAIO 505、'98年のiMacについても同じだが、やはりお買得感のある価格設定もヒット商品には欠かせない要素と言えそうだ。

Grand Prix PCG-505RX

ソニー VAIO PCG-505RX
(5,871点)

 '97年にPC of The Yearアンケートを実施していたら、間違いなくVAIO 505がトップだったと思われる。VAIO 505はその薄さ、デザイン、25万円程度の実売価格で、“銀パソ”のトレンドを作った。その後も505シリーズはHDDの容量を増やしたり、IEEE-1394インターフェイスを装備したり、低温ポリシリコン液晶を採用したりと、すでに505を持っているユーザーでも買い替えたくなるような、ユーザーのツボを心得た進化をしてきている。ただし今回投票した読者の意見でも「そろそろ飽きた」という声もあり、'99年には大きなモデルチェンジがあるかどうか、注目されるところだ。


●投票結果(全順位)

●PC Watch筆者の「俺のPC of The Year」
(スタパ齋藤・西川和久・法林岳之)


【PC Watchホームページ】


ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp