事実関係については争わず応諾の見込み

公取委、マイクロソフトに独禁法違反で排除勧告

'98年11月20日 発表


 米Microsoft社の日本法人、マイクロソフト株式会社が、パソコンメーカーに対し表計算ソフトとワープロソフトなどを抱き合わせ販売していたなどとして、公正取引委員会は20日、独占禁止法違反(不公正な取引方法)で排除勧告をした。パソコンソフトの抱き合わせ販売をめぐっての勧告は初めて。

 また公取委は、米Microsoftが日本法人を通じて、日本のインターネットプロバイダ11社と、ライバル会社のインターネット閲覧ソフトの宣伝、販売促進を制限する契約を今年4月まで続けていたことなどに関しても、同法に違反する怖れがあるとし、合わせて警告した。

 マイクロソフトは、この件についてリリースを公開しており、成毛社長のコメントとして「公正取引委員会が本件を終了させるに至ったことを歓迎します。当社の事業活動は常に日本の法律を遵守して行なわれてきていることを確信しています」と述べ、「すでに疑わしいとされた特定の事業及び関連する契約を、誤解を招くことのない内容に自主的に変更しております」としている。勧告に対しては、「指定されている11月30日までに勧告を応諾する方向で検討を終え、公正取引委員会に通知する」としている。

 本誌の取材に対し、マイクロソフト広報では「事実関係については見解の相違があったが、問題視された契約についてはすでに変更されており、現状で新たに対応する事項はない。事実関係を争わず終結させる道を選んだ」と述べている。

□公正取引委員会のホームページ
http://www.jftc.admix.go.jp/
□プレスリリース(pdfファイル)
http://www.jftc.admix.go.jp/pressrelease/98.november/98112001.pdf
□マイクロソフトのホームページ
(この件に関する情報は現在掲載されていない)
http://www.microsoft.com/japan/
□Microsoftのホームページ
http://www.microsoft.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.microsoft.com/presspass/press/1998/Nov98/USProFTCJpr.htm
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【1/13】公取委、マイクロソフトを独占禁止法違反で立ち入り調査
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('98年11月20日)

[Reported by date@impress.co.jp]


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