Intelコードネーム一覧表


 コードネーム一覧は、Intelの公式発表やセミナーなどで明かした情報をベースに、他のソースからの情報を加えた。プロセッサ以外に、チップセットやプロジェクトなども含む。太字になっているコードネームは、すでにIntelが認めているコードネームだ。内容に関しても、Intelの明かした情報と、その他のソースからの情報を分けて書いてある。

   
コード名 読み Intel発表内容 その他のソースからの情報 動作周波数 登場時期
●デスクトップ
P6   Pentium Pro。Pentium II系プロセッサやKatmaiは、いずれもP6のマイクロアーキテクチャをベースにしている。      
Deschutes デシューツ 現行の0.25ミクロン版Pentium II。      
Katmai カトマイ Pentium II拡張版。MMXを拡張する命令群「Katmai new instructions (KNI)」に対応する。詳細はスペック表。 500MHz版が800ドル程度で登場。 450/500MHzとIntelが発表。Caminoが登場した後に466/533MHz版が追加されるという見通しも。 '99年第1四半期とIntelがMicroprocessor Forumで公表。
Coppermine カッパーマイン 0.18ミクロンプロセスで製造するKatmai。2次キャッシュとプロセッサコアをひとつのチップに統合。 統合する2次キャッシュのサイズは256KB。ソケット版パッケージ(PPGAなど)の登場の可能性も。 133MHzのフロントサイドバスで、566/600MHzからスタートすると見られている。2000年には666/733MHz? '99年後半とIntelがIDFで発表。
Willamette ウィラメット マイクロアーキテクチャを一新した次世代IA-32プロセッサ。高い価格性能比。KNI対応。 256KB程度の2次キャッシュを統合と言われる。0.18ミクロンで登場、その後0.13ミクロンへ移行。 600MHz以上で登場、0.18ミクロンで1GHzに達すると見られている。 2000年後半と見られる。
●ベーシックPC
Mendocino メンドシーノ Celeron 300A/333MHzのコード名。'98年末までにソケット版(PPGA版)が登場。'99年前半には366MHz版が登場。詳細はスペック表 現在の予定では400MHz版が'99年後半。450MHz版が登場する可能性も。 技術的な上限はPentium IIとほぼ同等。  
●サーバー/ワークステーション
Tanner タナー KatmaiのSlot 2版。詳細はスペック表。   500MHzとIntelが発表。 '99年第1四半期とIntelがMicroprocessor Forumで公表。
Cascades カスケイド Tannerの0.18ミクロン版。2次キャッシュをオンチップに統合。 統合する2次キャッシュサイズは256KBから。512KB~2MBを統合するバージョンも登場すると言われる。 133MHzのフロントサイドバスで、600MHzからスタートすると見られている。2000年には733MHzまで向上? '99年後半とIntelがIDFで発表したが、それ以降、少し後ろへずれ込んでいる。'99年遅くか2000年初めと見られる。
Foster フォスター Willametteのサーバー/ワークステーション版。より深いパイプライン、命令トレースキャッシュ、分岐予測の強化、大容量2次キャッシュの統合、3.2GB/秒のフロントサイドバス帯域幅。0.18ミクロンで登場。 Merced用のスロットであるSlot Mに対応し、フロントサイドバスは128bits幅で200MHzと言われる。統合する2次キャッシュは最大2MB程度か。 目標は1GHzかそれ以上とIntelが発表。 2000年遅くか2001年初めとIntelが公表。
Merced マーセド IA-64の第1世代プロセッサ。EPICテクノロジ、64ビットアドレッシング、大幅に向上した浮動小数点演算性能、IA-32ハードウェア互換...。Fosterと同程度の性能で、IA-32バイナリの実行ではFosterの方が高速のことも。 Microprocessor Reportの性能予測では45 SPECint95、80 SPECfp95。Fosterと同程度なのは整数演算性能で、浮動小数点演算性能はずっと高いと見られる。 800MHz以上と見られる。 2000年中ごろとIntelが発表。
McKinley マッキンリー IA-64の第2世代プロセッサ。Mercedの2倍の性能、実行ユニットの拡張、パイプラインの短縮、Mercedの3倍のフロントサイドバス帯域幅、IA-32互換性の維持。0.18ミクロンで製造、大容量2次キャッシュを統合。 Microprocessor Forum 98のセミナーでは、Mercedより同じ製造技術でダイサイズが小さくなるとアナリストが推測。 目標は1GHzかそれ以上とIntelが発表。 2001年後半とIntelが発表。
Madison マディソン McKinley後継のハイパフォーマンス版IA-64プロセッサ。 0.13ミクロン版のMcKinleyと見られる。 Microprocessor Forum 98のセミナーでのアナリストの推定では1.6GHz。 2002年とIntelが発表。
Deerfield ディアフィールド McKinley後継の価格性能比向上版IA-64プロセッサ。ミッドレンジのワークステーションやサーバーもカバー。 0.13ミクロンで製造。McKinleyとコアのアーキテクチャはほぼ同じと見られる。 Madisonと同程度か少し下? 2002年とIntelが発表。
●モバイル
モバイル版Mendocino モバイルメンドシーノ Mobile版Celeron。128KBの2次キャッシュを統合。詳細はスペック表。 BGAで登場の可能性も。詳細はスペック表。 233/266/300MHzが登場。'99年後半にはより高速版の登場の可能性も。 '99年前半とIntelが発表。第1四半期と見られている。
Dixon ディクソン Intelはこの製品のコード名と概要を公表していない。 256KBの2次キャッシュをプロセッサコアとひとつのチップに統合。従来のMobile Pentium IIを置き換える。デスクトップ版の計画はなし。詳細はスペック表。 333MHz版Mobile Pentium IIを'99年前半に投入とIntelが発表。266/300/366MHzも登場と見られている。 '99年前半とIntelが発表。第1四半期と見られている。
Mobile Coppermine モバイルカッパーマイン 0.18ミクロンで製造。 100MHzのフロントサイドバス。Geyservilleプロジェクトと呼ばれる、新しい省電力機能を備えると見られる。 400MHz以上と見られている。 '99年後半とIntelが発表。
●チップセット
Camino (Intel 820) カミーノ Intelはこの製品のコード名と概要を公表していない。 Direct RDRAM、100/133MHzフロントサイドバス、AGP 4x、UltraDMA/66、AC-LINK、ノーISA。 '99年第2四半期後半と見られている。  
440ZX   Celeron用次世代チップセット。440EX後継。 440BXコア。PC 100、AGP 2X、Socket 370サポート。66/100MHz対応(同一コアで66MHz版と100MHz版に分かれる)。   66MHz対応として'98年中に出荷と見られている。
Whitney (Intel 810) ホイットニー Intelはこの製品のコード名は公表していないが、グラフィックス機能を統合したベーシックPC向けチップセットと発表している。 Intel740相当のグラフィックス機能を統合。AGPピンは持たない。UMA構成でメインメモリを共有。AC-LINK、ノーISA、他の仕様は440ZXとほぼ同等。   '99年第2四半期後半と見られている。
Banister バニスター Intelはこの製品のコード名と概要を公表していないが、モバイル版Celeron向けチップセットを出すと発表している。      
Carmel カーメル Intelはこの製品のコード名と概要を公表していない。 4ウェイマルチプロセッサ、Direct RDRAM 2チャンネル、100/133MHzフロントサイドバス、AGP 4x、66MHz PCI、UltraDMA/66、AC-LINK、ノーISA。 '99年後半と見られている。  
Colusa コルーサ Foster用チップセット。 Slot M用。フロントサイドバスは128ビット幅で200MHz(DDRの可能性も)と言われる。   Fosterと同時期と見られている。
460GX   Merced用のチップセットを開発していることだけを公表。 Merced用チップセット。Slot M用。フロントサイドバスは128ビット幅と言われている。   Mercedと同時期と見られている。
●その他
Geyserville ガイザーヴィル Intelはこのプロジェクトのコード名と概要を公表していない。 モバイル向けの消費電力制御技術のプロジェクト。ドッキングベイに接続してAC電源で駆動している時には高クロックでプロセッサを駆動、バッテリ駆動時にはクロックを落として駆動すると言われている。Mobile Coppermineに導入される見込み。   Mobile Coppermineと同時と見られている。


【Intelのロードマップとコードネームを大整理】