【業界動向】 |
米連邦取引委員会(FTC)は8日、米Intelが市場支配力を背景に半導体市場での競争を不当に制限しているとして、改善命令などを決める独占禁止法違反の審理を開始する決定を下した。
FTCは、Intelが米CompaqなどPCメーカー3社に対してMPUの技術情報提供を差し止めたことを問題視。MPU市場で90%ものシェアを持つIntelから、カギとなる技術情報を提供されなければ、PCメーカーの事業は重大な支障をきたすことになり、こうした市場支配力を背景にした圧力が独禁法違反に当たるという判断だ。
FTCは昨年9月からIntelに対して独禁法違反容疑で内部調査を進めてきた。裁判の一審に当たる審理の期間は1年程度とみられている。 FTCは'93年にも、IntelがPCメーカーに対して、競合する半導体の購入をしないよう不当な圧力をかけていたとの容疑で調査に乗り出したが、審理開始には至らなかった。
これに対し、Intelは8日、「FTCの主張には法解釈と事実認識に誤りがある」との声明を発表した。Intelは「FTCは競争が阻害されたことを証明できていない」として、独禁法違反の成立要件はないと主張。同社の副社長Thomas Dunlap氏は「(決定について)もし必要なら連邦裁判所に訴える。われわれの行動が合法的であることは、こうした手続きで結論づけられるだろう」と述べた。
□FTCのホームページ
http://www.ftc.gov/
□ニュースリリース
http://www.ftc.gov/opa/9806/intelc.htm
□米Intelのホームページ
http://www.intel.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.intel.com/pressroom/archive/releases/CN060898.HTM
□ニュースリリース(和文)
http://www.intel.co.jp/jp/intel/pr/press98/980609b.htm
('98/6/9)
[Reported by date@impress.co.jp / nao-f@st.rim.or.jp / tatekawa@planet.club.or.jp / Hiroyuki Et-OH]