【業界動向】

米司法省、Microsoftを再提訴



 米司法省は18日正午(日本時間19日午前1時)に記者会見を行ない、米Microsoft社のWindows 98が独占禁止法に違反しているとして、新たに提訴したことを明らかにした。

 提訴の内容は、まだ詳細が判明していないが、Windows 98へ米Netscape Communications社のブラウザを同梱すること、Windows 98の初期画面をPCメーカーが自由に設定できるようにすることなどの仮処分命令を求めている。

 Microsoftは今回の訴訟に関して「コカ・コーラはペプシコーラの流通販売を強要されていない。マクドナルドもバーガーキングのハンバーガーを売れとは言われていない」と反論。Netscape Communicationsのブラウザを同梱することに関して、「Microsoftも競争相手の類似したブラウザソフトをWindowsに搭載するよう強要されるべきではない」と主張している。
 また、Microsoft会長兼CEOのBill Gates氏は、「政府との話し合いによってこの問題を解決できなかったことは、非常に残念」としながらも、「提訴されることは残念だが、当社は積極的に防御していくつもりだ」と対立姿勢を明確にした。
 Microsoftは、15日に予定していたメーカー向け出荷を、18日に開始したと発表している。

 一方、Netscape Communicationsは同日付けで「コンピュータ業界の首を絞めてきたMicrosoftの独占を緩める最初の一歩になる」といった歓迎声明を発表した。「政府の調査官はこの問題を徹底的に調べたはずで、Microsoftの深刻な違法行為が発見されなければ訴訟にはいたらなかったはず、と信じている」とし、「今回の提訴はアメリカの消費者に広い選択権を与え、ソフトウェア業界の競争の公平な土俵づくりに役立つ」と強調した。

□米Microsoft社のホームページ
http://www.microsoft.com/
□Bill Gates氏による今回の訴訟に関する回答(和文)
http://www.microsoft.com/japan/info/releases/0518billqa.htm
□司法省のホームページ
http://www.usdoj.gov/
□ニュースリリース
http://www.usdoj.gov/atr/press_releases/1998press/1764.htm

('98/5/19)

[Reported by date@impress.co.jp / nohtomi@pis.bekkoame.or.jp]


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