【ソフト】

★ ゲームソフトインプレッション ★

映画並のムービー + スペースシミュレーター
Wing Commander:Prophecy

ロゴ

  • ジャンル:インタラクティブ・シネマ、フライトシミュレーション
  • 発売メーカー:エレクトロニック・アーツ
  • 標準価格:8,800円
  • 対応OS:Windows 95
  • 発売日:発売中
 
【ゲームの内容】
     宇宙を舞台としたスペースシップシミュレーターと、映画並のクオリティを持つムービーをちりばめたアドベンチャーゲームが1本にまとまった人気シリーズの最新作。これまではシミュレーター部分がビットマップ表示だったが、今回からポリゴン表示になりリアリティあふれるゲームに仕上がっている。
【動作環境】
  • CPU:Pentium 166MHz以上(Pentium 200MHz以上推奨)
  • RAM:32MB以上
  • HDD:160MB(450MB以上推奨)
  • CD-ROMドライブ:4倍速以上(12倍速以上推奨)
  • サポートしている3Dカード、チップ:米3Dfx社、ATI Rage Pro、Matrox Mystique、Permedia 2、Rendition 2200、Riva 128

エレクトロニック・アーツのホームページ
http://www.ea.com/eav/
ニュースリリース
http://www.ea.com/eav/archive/wcpr/
米Electronic Arts社のホームページ(英文)
http://www.ea.com/
米Origin社のホームページ(英文)
http://www.origin.ea.com/
「Wing Commander:Prophecy」のホームページ(英文)
http://www.wingcommanderprophecy.com/
「Wing Commander:Prophecy」デモ版(38MB)のダウンロードページ(英文)
http://www.wingcommanderprophecy.com/demo.html

このページに掲載されている画面写真は編集部のPentium II 266MHz、3Dボードを搭載していないマシンで撮影いたしました。3Dボードを使った場合さらに美しい画像となります。3Dボードを使った画像は以下のサイトに掲載されておりますので、そちらをご参照ください。

http://www.wingcommanderprophecy.com/data/n_screens.html
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980220/game.htm#2


 昨年5月に開催された第3回、E3(Electronic Entertainment Expo:世界最大のゲームショー)にて、初めてその姿を現した「Wing Commander:Prophecy」。「Wing Commander」シリーズの最新作となるこの注目作品が、1年を経てようやくリリースされる運びとなった。

 「Wing Commander」シリーズは、元祖RPGの「ULTIMA」シリーズと並び、老舗米Origin社の看板作品となっているスペースアドベンチャーゲーム。宇宙戦闘機に搭乗して激しいバトルを展開する3Dシミュレーターに、映画並みのドラマチックなストーリーを導入するという独自のアプローチで、新作が発売されるたびにヒットチャートの上位を賑わしているビッグタイトルだ。

ゲーム画面1 ゲーム画面2 ゲーム画面4 ゲーム画面5
休憩室。ここには仲間が集まるほか、戦績なども張り出される 休憩室から“シミュレーター”を選択すると、トレーニングモードがスタート ムービーシーン。ゲームとはとても思えないクオリティ ミッションの説明画面。説明は英語なので、ちょっと難しいかも

●シリーズにおける、「Wing Commander:Prophecy」の位置付けは?

ゲーム画面6
発進!
 「Wing Commander」の名を冠したソフトはこれまでに8本ほどリリースされているが、これは大きくふたつのグループに分けることができる。まずは、エースパイロット、クリストファー・ブレアを主人公とする、シリーズ本編となる作品群。初代「Wing Commander」、その追加シナリオ集の「SECRET MISSIONS」、「Wing Commander II:Venegeance of the Kilrathi」、「Wing Commander III:Heart of the Tiger」、そして「Wing Commander IV:the Price of the Freedom」の、計4本+αがこれに当たる。宿敵キラルシ星人との戦いで大活躍し、新米パイロットながらいきなり英雄になり(初代)、裏切者と誤解されて左遷されるが、名誉回復して昔の恋人とヨリを戻し(II)、その恋人が敵に殺されてしまうが、見事敵の本拠地を破壊して人類対キラルシ星人の戦いに決着をつけ(III)、退役して辺境で農業に従事していたのに、同盟内の反乱勢力を駆逐するために呼び戻され(IV)、と、まさに波乱万丈の人生を送るブレア。その活躍に酔いしれたプレイヤーも多いことだろう。

 そしてもう一方は、本編と同じ世界を舞台にしてはいるものの、独自のシステムを導入し、外伝的な扱いとなっている作品群。宇宙戦闘機の操縦に的を絞った「Wing Commander ACADEMY」、戦略シミュレーションの要素を導入した「Wing Commander ARMADA」、ストーリーの縛りを緩めて自由度を高めた「Wing Commander Privateer」とその続編の「Wing Commander Privateer II」、以上の4本がこれに当たる。いずれもシリーズ本編とはまたひと味違った味付けが受け、かなりのヒットを記録しているのはご存知のはずだ。

 今回発売された「Wing Commander:Prophecy」は、“Wing Commander V”というタイトルではないことからもわかるように、後者のグループに属する作品となっている。とはいえ、内容的には、シリーズ本編に極めて近い位置付けを与えられているということができるだろう。3Dシミュレーターによる戦闘と、ドラマチックなストーリーが盛り込まれたアドベンチャーシーンを交互に繰り返すというゲームスタイルは、まさに本編そのまま。そのうえ、主人公こそブレアではないものの、ゲーム中には彼やマニアックなど、本編でお馴染みの面々も登場するのだ。


●“PROPHECY”=予言とは?

 ゲームの舞台となるのは、対キラルシ星人戦が終結し、一応の平和がもたらされた時代。物語の発端は、キラルシ星近郊のアステロイドベルトを調査していた探査船が、正体不明の敵の襲撃を受け、消息を断ったことに始まる。当初、この事件は、人類との和平に不満を持つキラルシの反主流派勢力の仕業と考えられた。しかし、この説はすぐに否定される。回収された残骸から、謎の敵は探査船からは予測不可能な領域から突然ワープし、攻撃してきたことが判明したのだ。人類とほぼ同じ水準の技術力しか持たないキラルシに、そんな攻撃は不可能なのだ。
 そこで注目を集めたのが、キラルシ星人に伝わるひとつの“PROPHECY”=予言だ。はるか昔、キラルシ星に、驚異的な科学力を持つ正体不明の異星人が現れた。だが彼らは、特に行動を起こすことなく去っていく。「遠い未来、君たちを滅ぼしに来る」と言い残して。果たしてこの予言は単なる言い伝えなのか、それとも……。真実を探るため、人類が中心となったラテン同盟は、問題の領域に宇宙空母を派遣する。その艦載機のパイロットの中に、プレイヤーがいるというわけだ。

戦闘画面

ゲーム画面3 ゲーム画面7 ゲーム画面8 ゲーム画面9 ゲーム画面12
戦闘中画面。宇宙空間360度に展開する戦闘シーンは迫力満点 ミッション中に通信が入り、戦況を伝えてくれるときもある 標的をロック[Lボタン]してミサイルを発射 敵機を見事撃破した瞬間 逆に見事撃破された瞬間

●今度はポリゴンだ!

ゲーム画面10
戦績表
ゲーム画面11
ステイタス画面
 先に、このソフトはシリーズ本編に極めて近いと述べた。だが、一点だけ、これまでの作品とは大きく異なる特徴が与えられている。それは、ゲームの半分を占める、3Dシミュレーターの部分だ。

 従来、「Wing Commander」シリーズは、ビットマップ処理によって戦闘シーンを描画していた。「Wing Commander IV」及びEAVが独自に改良を加えた「Wing Commander III日本語版」では、一部の戦艦や基地などがポリゴンで描画されるようになったものの、あくまで基本はビットマップ。だからこそ、マシンの処理能力が低く、他のポリゴンを使用したゲームがテクスチャーを張らないそっけない画面しか表示できなかった時代から、機体に描かれたマークもはっきり読み取れるSVGAの美しいグラフィックを実現することができたのだ。しかし、マシンの水準が劇的に向上し、ポリゴンや細かいテクスチャーが当たり前になると、その動きがなんとなく嘘臭く感じられるようになったのも事実。

 そうした意見に応えて、かどうかはわからないが、この「Prophecy」では、とうとうシリーズ初の全面ポリゴン化が図られている。いきなりゲームの根幹に関わる部分を変更するとは相当の大胆さだが、そこは技術力には定評のあるOriginのこと。その動きはなかなかのもので、ポリゴンを利用した他社の3Dもの、例えばLucas Artsの「X-WING VS. TIE FIGHTER」などにも勝るとも劣らない水準に仕上がっている。これなら、従来はややもするとアドベンチャーモードを先に進めるための足かせに過ぎないと感じられた戦闘シーンも、十分のめり込んでプレイすることが可能なはずだ。気になるグラフィックの精度も、最近の3Dゲームでは定番となった米3Dfx社のVoodooチップに対応しており、対応ボードを装着したマシンでは、従来のビットマップ処理を利用したシリーズに負けぬ、美しい画面が実現される。反面、3D機能が弱いビデオチップを登載したマシンでは、オプション設定でグラフィックのクォリティーを最低限まで落とさないとかなりキツイなど、比較的遅いマシンでも快適に遊べるという「Wing Commander」の美点は失われてしまったが、これは時代の流れとして諦めるしかないだろう。


●完成度の高さは保証

マニュアル
懇切丁寧なマニュアルが
4冊ほどついてくる
 ポリゴンの導入によって、格段にリアルになった戦闘。「Wing Commander III」及び「Wing Commander IV」同様、マーク・ハミル(ブレア役)など、ハリウッドスターが大挙して出演する実写アドベンチャーシーン。さらには、映画顔負けのドラマチックなストーリー展開。このソフトのゴージャスさは、他に類を見ないほどの水準に達している。しかも細部まで丁寧に作り込まれているので、従来のシリーズに熱中したプレイヤーはもちろん、初めて「Wing Commander」に触れる人でも、十分堪能できることは間違いない。まあ、個人的には、ここまでストーリーの縛りがきついのなら、いっそのことアドベンチャーゲームにしちゃえばいいのになどと感じないでもないが、ストーリーを重視するのが「Wing Commander」の最大の特徴のひとつなのだから、これはこれでOKなのだろう。

 なお、Originは昨年、初代「Wing Commander」から「Wing Commander III」までの3タイトルをひとつにまとめた、「THE KILRATHI SAGA」というソフトをリリースしている。これは単に旧作を収録しただけではなく、DOS版だった初代「Wing Commander」と、Windows 3.1版だった「Wing Commander II」を、それぞれWindows 95ネイティブに再プログラミングしているなど、現在のマシン環境に合わせた改良が加えられている。最近になって「Wing Commander」シリーズに興味を持った人は、まずはこちらをプレイしてみてるのもいいだろう。


Copyright, 1997, ORIGIN Systems, Inc. Origin, We Create Worlds, Wing Commander is registered trademarks of ORIGIN Systems. No Remorse and the distinctive Origin logo mark are trademarks of ORIGIN Systems, Inc. Electronic Arts is a registered trademark of Electronic Arts.

【筆者紹介】  
【総プレイ時間・ハード環境】


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp