【業界動向】


中古ソフト売買の違法性を
ユーザーにアピール

CESA、パソ協が中古ソフト撲滅キャンペーンを展開

キャンペーンロゴ  

'98/1/14 発表会開催


 社団法人コンピュータエンターテインメントソフトウェア協会(CESA)は、14日に都内で行なわれた記者会見で、社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)、社団法人日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会(パソ協)と共同で'98年1月から6ヶ月の間「違法中古ソフト撲滅キャンペーン」を実施する。

 キャンペーン期間の間に以下の案件を実行することがすでに決定している。

 ちなみに、一番最初のキャンペーン・ロゴのパッケージへの記載に関しては、基本的にメーカー側に一任され、CESA側に強制権はないという。
 今回の記者会見では、現状のゲーム市場において、販売本数で37.2%、金額にして25.3%が中古販売によるものとしており('97CESAゲーム白書による)、正当な利益を回収するシステムを作ることを目的とするとしている。

 同会見に出席したCESA顧問弁護士の森本紘章氏は、「今回のキャンペーンは、より儲けようというエゴから実施するものではない。これまでは開発資金がそれほどでもなかったために、中古市場における不正な利益を放置していたにすぎない。現在、映画並みに高騰したゲームソフト開発資金の回収を考えると、問題を先送りにできない状況になってきた。実際にゲームソフトの開発資金が足りないわけではないが、初期ロットが中古市場に流れて損失する利益を計算にいれて、ソフトに価格をつけることは不可能だ」と発言。またCESAの知的財産委員会を担当する小林宏氏は「このキャンペーン期間中に中古ソフト販売業者に対して、法的手段に訴えることも十分ありうるが、取り敢えず中古ソフト販売が法的に違法であることをユーザ-に認知してもらい、味方につけたいと考えている」としている。
 一方、昨年11月15日付けのやじうまPC Watchで報道したとおり、テレビゲームソフトウェア流通協会のユーザーアンケートでは、ほぼ全員が中古ゲーム市場の必要を感じているとする結果も出ている。これからどのような話し合いが持たれるかは不透明だが、先行きが注目される。

□社団法人コンピュータエンターテインメントソフトウェア協会(CESA)のホームページ
(1月14日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.cesa.or.jp/

('98/1/14)


[Reported by funatsu@impress.co.jp]


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