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「Windows NT INTRANET Solutions Tokyo 97」レポート

幕張メッセ 新会場 '97/11/12~14開催

 昨年からWindows NTという言葉が冠についたこのイベントだが、今年は、会場が同じ幕張メッセの駅寄りの新棟(第9~第11展示場)へ移り、こじんまりとした印象となった。Windows NT4.0に沸き、基調講演にビル・ゲイツ氏が来日した昨年に比べるとやや地味な印象だ。

●今年の主役は“エンタープライズ エディション”

Enterprise Edition 3製品  今年のイベントの主役は、「Windows NT Server Enterprise Edition」だ。これは、NT Serverをより基幹業務向けに強化されたものだ。追加された主な機能は、クラスタリング、メッセージキューイング、トランザクション処理で、この分野では不可欠な機能である。このシステムの登場でNT ServerはPC単体のシステムから、複数のサーバーの連携によるシステムへとようやく一歩を踏み出したといえる。

 ただし、現状ではクラスタリングは事故発生時のフェイルオーバー(他のサーバーへの自動移行)による安定動作の保証のみアナウンスされており、並行動作によるロードバランシング(負荷分散)は今後の課題となっている。

 なお、NT Server Enterprise Edition用に、SQL ServerとExchange ServerにもEnterprise Editionが新たに発売される。
Enterprise Edition対応サーバー群

 また、8CPUの対称型マルチプロセッシング(SMP)への対応、アプリケーションの使用可能なメモリ領域の拡大なども行なわれている。このイベントに向けて各メーカーからはEnterprise Editionの搭載を前提とした上位サーバーが発表されている。マイクロソフト社のブースでもパートナーとして紹介されるのはPCメーカーばかりで、メーカー直販の企業向けシステム販売の分野へとマイクロソフトがシフトしているのが感じられる。
米Microsoft社副社長ポール・マリッツ氏

 同日行なわれた米Microsoft社副社長ポール・マリッツ氏の講演でも、Enterprise Editionは、Windowsベースのシステムの最上位をになうシステムとしてその役割が強調されるとともに、汎用機と連携しての処理など、既存の基幹業務システムへの親和性の高さを意識したデモンストレーションが行なわれた。

●Windows NTワークステーションも各社から登場

手前がKAYAK、奥が比較対照の他社マシン KAYAK  Windows NT WorkstationをOSとした、NTワークステーションも多数登場している。焦点はグラフィック性能の向上で、いずれもAGPバスに強力な3Dアクセラレータを搭載したグラフィックワークステーション。特にHPのブースでは、新登場の「KAYAK(カヤック) PCワークステーション」を他社製品と並べて展示し、OpenGLベースでの3D性能の高さを強調しているのが目につく。

●参考出品のPCカード

アイ・オー・データ機器  意外なところでは、PCカードの参考出品がいくつかあった。アイ・オー・データ機器のブースでは、「56kモデム+9.6k携帯用データ」、「33.6kモデム+40MBフラッシュメモリ」などの複合機能カードが展示されている。
CardBus対応のIEEE-1394カード また、アダプテックジャパンのブースでは、CardBus対応のIEEE-1394カードにDVカメラを接続して、リアルタイムでプレビュー表示を行ないその速さを印象づけていた。

●NetPC

MSブースのNetPC  マイクロソフトブースに9社のNetPCが展示され、デモでも使用された。
FMV-5200NetPC 各社のブースでは、先日発表された富士通の「FMV-5200NetPC」が小さな筐体とZAK(Zero Adoministration Kit)標準装備ということで人目を引いていた。

□主催:ソフトバンクフォーラムのホームページ
http://www.sbforums.co.jp/
□「Windows NT INTRANET Solutions Tokyo 97」ホームページ
http://www.sbforums.co.jp/wintis/index.html

[Reported by date@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp