【イベント】

東京ゲームショー'97秋、過去最大規模で開催


'97/9/5~7 千葉幕張メッセにて開催


 
 去る9月5日から7日までの3日間、幕張メッセにおいて東京ゲームショー'97秋が、ゲームメーカー104社、出展ソフト数520タイトル以上という過去最大規模で開催された。ただし、出展されたソフトのほとんどがコンシューマーソフトであり、パソコン用ゲームはごく一部のメーカーがひっそりと発表しているにすぎなかった。

●アートディンクがPower VRを必要としない「A列車で行こう5完全版」を出品

ARTDINK
【アートディンクのブース】

 '96年末、NECホームエレクトロニクスが発売した、Power VR搭載の3Dグラフィックアクセラレータ「PC 3DEngine」専用ゲームとして華々しいデビューを飾った都市開発シミュレーションゲーム「A列車で行こう5」。朝もやの立ち篭める都市の中を走る列車の美しさや、ヘリコプターに乗り、自分の作った街の中を自由自在に飛び回ることができる「パイロットモード」など、多くのユーザーを魅了したゲームだったが、Power VR専用ソフトということもあり遊べるユーザーが限定されていたこともまた事実だった。
 今回会場に展示されていたのは、Power VRを必要としないバージョンで、Direct 3DやDirect Sound 3Dを利用することでオリジナルに迫る完成度を実現していた。ただし、朝もやなどの自然現象の一部はマシンパワーの関係で実現することが難しかったのか、オープニング映像の中で確認することができなかった。実際に遊んでみた感じでは完成度が高く、12月の発売が待ち遠しいものに仕上がっていた。
 アートディンクは、この他にもドイツのゲーム制作会社BlueByteのタイトル2作品を出展。ひとつはすでの発売されている、未開の土地を切り開き開発していくシミュレーションゲーム「The Settlers II」。もう1作品は、'98年1月発売予定の3Dシューティングゲーム「ARCHIMEDEAN DYNASTY」。ARCHIMEDEAN DYNASTYは潜水艦を操り過酷な戦いを生き抜いていくゲームなのだが、爆発などの画面効果が派手で人気を集めていた。

●「ときめきメモリアル for Windows 95」は発売延期

KONAMI
【コナミのブース】

 コナミも既存のタイトルに加え、いくつかの新作を展示。既に発表中のタイトルの中では一番大きく展示していた恋愛シミュレーション「ときめきメモリアル for Windows 95」。6月のWindows World Expoでは9月に発売できるとしていのを、今回の東京ゲームショーでは発売予定を冬まで延期することが掲示されていた。展示されたバージョンを見た限りではかなりの完成度なだけに、発売延期は残念でならない。
 新作タイトルのなかでも特に注目なのは、SFシミュレーションゲーム「フロンティアブレイン(仮)」。このゲームは、パーツを組み立ててロボットを作るだけでなく、ロボットの戦闘プログラムも作り上げることができるというマニアックなもので、SF好きにはたまらないゲームとなるだろう。
 この他にも一種の育成シミュレーションゲームともいえるデスクトップアクセサリー「ポリコギャル(仮称)」も出展されていた。このゲームのテーマはズバリ「のぞき」。積極的に女の子を育てることもできるが、むしろ勝手に育っていくのを時々覗くのが正当な(?)楽しみ方だとか。会場でプレイした時は、画面の中の女の子は普通の女学生だったが、コナミの担当者によれば「これからどんどんコギャルになっていきます」とのこと。コギャルが嫌いならば、普通の女の子に育てることも可能だという。

●ユービーアイソフトの3Dアクションゲーム「TONIC TROUBLE」

UBI
【ユービーアイのブース】

 今回は残念ながら開発が間に合わずビデオのみの出展となったユービーアイソフトの新作アクションゲーム「TONIC TROUBLE」。3Dで構築されたフィールド内を自在に動き回れる3Dアクションゲーム。キャラクターの動きもなめらかで、海外のゲームによくあるコミカルな動きもなかなか決まっていた。展示ビデオには発売プラットホームが「Nintendo64、PC CD-ROM、PC DVD-ROM」となっていたが、DVD-ROMは未定とのこと。
 ユービーアイソフトはフランスのソフトハウスということで、日本のユーザーにはなじみが薄いかもしれないが、この作品のほかにも、MMX対応ソフトとして注目を浴びたレースゲーム「POD」や、今年中の発売を予定している「F-1 Racing Simulation」などかなりの実力を持ったソフトハウスなので、要注目だろう。

●サン電子がMYSTの続編「RIVEN」を展示、SEGAはMMX対応ソフトを大量展示

サン電子
【サン電子のブース】

 全世界で350万枚以上を販売したアドベンチャーゲーム「MYST」の続編「RIVEN」がついにその姿をあらわした。サン電子のブースでは特別コーナーが設置され、美術館のようなレイアウトでRIVENのグラフィックとムービーが展示されていた。実際に遊ぶことができなかったのは残念だが、期待に十分こたえるグラフィックの仕上がりだった。

SEGA
【セガ・エンタープライゼスのブース】

 色々な意味でパソコンに力を注いでいるセガ・エンタープライゼスだが、今回は「バーチャファイター2」「セガワールドワイドサッカーPC」「バーチャコップ2」などMMX対応ゲームが展示されていた。また、アドベンチャーゲーム「サクラ大戦」のコーナーに「サクラ大戦デジタルデータ集 大正十二年度 電脳記録年鑑」が展示され、注目を集めていた。

Atlantis
【超時空叙事詩Atlantis - The Lost Tals -】

 この他で注目すべきタイトルは、細かく描きこまれたCGが美しいSpikeのアドベンチャーゲーム「超時空叙事詩Atlantis - The Lost Tals -」。作品の中だけでなくプロモーション展開も映画を意識した作りになっており、会場で配られたサンプルディスクに「1997年11月7日全国Windows系一斉公開」と記されている。

MediaQuest
【マジックザ ギャザリングに夢中】

 メディアクエストのブースではトレーディングカードシミュレーション「マジックザ ギャザリング日本語版」が展示され注目を集めていた。これまでマニアの間では圧倒的な人気を得ていたが、あくまで一部の人のものでしかなかった。ただ、あちこちの雑誌で特集が組まれていたので、気になっていた人も多いはず。今回の日本語版の発売により、ユーザー層が拡大すると思われる。事実、多くの人がパソコンの前に群がっていた。

2D格闘ツクール
【2D格闘ツクール】

 アスキーは「2D格闘ツクール」を展示。自分で描いたキャラクターをパソコンに取 り込み、格闘ゲームを作ることができる。サンプル画像としてコミックビームで現在 好評連載中のマンガ「ハイパーあんな」のキャラクターを収録するとのことだが、今 回の展示には間に合わなかったらしく、違うキャラクターが登場していた。

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[Reported by funatsu@impress.co.jp]


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