標準価格:オープンプライス
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アップルコンピュータ株式会社は、開発コードネーム“Comet”で知られるIBM製のサブノート機、「Macintosh PowerBook 2400c/180」を発表した。出荷は5月下旬より、価格はオープンプライス。
「2400c/180」は、Appleとしては初めて日本市場にターゲットを絞って開発した製品。開発は、Appleがディレクションを行ない、IBMが製品を小型化するための技術ノウハウを投入する形で行なわれ、IBMの藤沢工場で製造している。製品作りのディレクションをAppleが行なったため、製品の印象は、「ThinkMac」というより「PowerBookそのもの。ただし小さい」という感じに仕上がっている。
IBMによると、「10.4インチの液晶にはThinkPad 535と基本的には同じ東芝製のパネルを採用、ハードディスクはIBM製ドライブを採用するなど、ThinkPadと共通のパーツを使うことなどにより、コストダウンの面でも努力した」という。また、IBMでは「Appleから話があれば、今後もPowerBookのOEM生産は受ける」が、現在までのところ、「IBMからMac OS互換ノート機を発売する計画はない」としている。
製品のディレクションを行なったAppleでは、「コンパクトながら、性能や操作性で妥協しない携帯用ノート機」をコンセプトとして開発したという。PowerBookシリーズの最上位機種3400シリーズの性能を、B5ファイルサイズで2kg以内にパッケージングしたと考えると分かりやすい。
インターフェイスはSCSIまでをひととおり装備しており、CPUには603e 180MHzを搭載している。そのほか256KBの2次キャッシュ、PCIバス、グラフィックコントローラCT65550搭載などにより、デスクトップ機並みの性能を実現している。実機を触ったところ、少なくともファインダなどの一般的な操作では、ふだん使用しているPower Macintosh 8500/180と比べても遜色は感じない。「小さければ遅くても仕方がない」「PowerBookはPower Macシリーズと比べて遅いのは当然」という常識は、2400cの登場によって過去のものになったといって良いだろう。
ただし重量は1.98kgと、1.7kgのThinkPad 535よりも重くなっており、厚みも535より6mm厚く、47mmになっている。SCSIインターフェイスなど、PC/ATノート機では標準搭載されていない部分は省略して軽くすべきだったかどうかは、好みや使い方によって意見が分かれるところだろう。
【PowerBook 2400c/180の主な仕様】
CPU | PowerPC 603e 180MHz |
2次キャッシュ | 256KB |
バスアーキテクチャ | PCI |
メモリ | 標準16MB(最大80MB、メモリ拡張スロット1基) |
グラフィックコントローラ | CT65550 |
VRAM容量 | 1MB |
液晶 | 10.4インチTFTカラー液晶 |
表示 | 800×600(32,768色) |
HDD | 1.3GB |
PCカードスロット | Type2×2またはType3×1(ZVポート、CardBus対応) |
インターフェイス | ADBポート×1、シリアルポート(RS-422)×1、SCSIポート×1、サウンド入力/出力ポート×各1、ビデオ出力ポート×1、赤外線通信ポート×1、電源アダプタポート×1 |
キーボード | ファンクションキー付き16.5mmピッチJIS配列準拠日本語キーボード |
ポインティングデバイス | トラックパッド(タップ・ダブルタップ対応) |
マイクロフォン/スピーカー | 内蔵 |
バッテリ | リチウムイオンバッテリ(連続駆動2~4時間) |
重量 | 約1.98kg |
サイズ(W×D×H) | 266×213×47mm |
OS | Mac OS 7.6(PowerBook 2400シリーズ専用) |
主な付属品 | 外付けFDD、ACアダプタ、PowerBook 2400シリーズCD-ROM |
□アップルコンピュータのホームページ
http://www.apple.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.apple.co.jp/product/970508pb2400c.html
('97/5/8)
[Reported by hiroe@impress.co.jp]