【リレー連載 物欲道修行記】


リレー連載 物欲道修行記

第35講  テレコム道 家元:法林岳之

 Performa1台では飽きたらなかったのか、Power Macintosh 7300/166を購入された家元は、Macintosh環境も着々と整えつつあるという噂だ。今回ご紹介するマウスもそのひとつ。
 SCSIのベアドライブなどパーツ単体は別だが、おおむねMac用の周辺機器はWintel機より高い。そんな中で、マウスなどの入力デバイスはWintel機用とほぼ同価格で購入できるので、Macユーザーのみなさんも、いろいろ遊んでみてはいかがでしょうか。
(といいつつ、旧アップル純正キーボードをプレミア価格22,000円で買って使っている編集担当)


たかがマウス、されどマウス

Logitech Logo

IntelliMoouseもいいけれど

Cordless MouseMan for Macintosh  前回、Performaを購入して以来、どういうわけだかMacintosh関連の記事を依頼されることが多い。PCはある程度わかるんだけど、Macintoshはズブの素人なんだからねぇ……。その影響というわけじゃないけど、今月はPower Macintosh 7300/166まで買ってしまった。もちろん、仕事のためだけど、こっちはいろいろイジってやろうって考えもある。

 Macintoshを使い始めて、最初に気になったのがマウス。Macintoshに標準で添付されている卵形のマウスは大きさこそ十分なものの、どうも背が低くて使いにくい。また、PCのマウスと違い、マウスポインタを移動するときに加速しない点も気になる。古くからのMacintoshユーザーなら平気なんだろうけど……。

 マウスと言えば、先々週、広野師範が第32講マイクロソフトIntelliMouseを紹介してたけど、ボクはPC/AT互換機ではじめて使ったのが同社のFirst Mouseだったこともあり、根っからのLogitech(日本法人はロジクール)マウスのファン。マイクロソフトマウスのユーザーが増殖するのを横目に見ながら、ずーっと同社の製品を使い続けている。

 そんなわけで買ったのがMacintosh用のコードレスマウスマンだ(写真左 )。これはPC/AT互換機用に販売されているコードレスマウスマン96をMacintosh用にしたものだ。ちなみに、製品のリンク先はアメリカのページになってるけど、今回は日本法人で販売されている日本語版をラオックスで購入した。後述するユーティリティも日本語対応のものが添付されている。



コードレスということは?

受信機 乾電池ボックス
 コードレスマウスマンが特徴的なのは、やっぱりコードレス、つまり線がないという点だ。ご存じのように、Macintoshではキーボードの横にADBポートがついていて、そこにマウスを接続するけど、キーボードを置く位置によって、マウスを使う場所が限定されてしまう。キーボードをディスプレイの上に置いたりしたら、マウスもズルズル引きずられて行ってしまうわけだ。

 これに対し、コードレスマウスマンは電波が届く範囲内(約1m)なら、どんな状態でもマウスを使うことができる。机の上に資料が散乱してたって膝の上で操作できるし、椅子にふんぞり返ってひじ掛けでカードゲームを楽しむことだってできる。とにかくラクチンなのだ。

 このコードレスという仕掛けの元になっているのが左上の受信機だ。側面にあるスイッチを操作すれば、複数のコードレスマウス(ロジクールが販売する「トラックマン ライブ!」という製品が併用可能)を使うこともできる。また、ボクの環境のように、2台のパソコンで別々にコードレスマウスを使うようなときは、チャンネルを切り替えることもできる。なかなかユーザーの環境をよく考えた設計になっているわけだ。

 一方、マウスの方には右上の写真のように単4乾電池を2本内蔵するようになっている。電池の持ちはまだ長時間使ってないからわからないけど、1カ月程度持ってくれれば十分。単4乾電池はそんなに高いものじゃないしね。



ダブルクリックはもういらない

Mouse Key 2.0  コードレスマウスマンもうひとつの特徴は、付属のMouse Keyというソフトウェアにより、マウスの動きが細かく設定できるという点だ。

 画面を見てもわかるように、ポインタの移動速度、ダブルクリックの速度、そして3つのボタンに割り当てる機能を定義できるのだ。標準ではセンターがダブルクリックになっており、ボクもこの状態で使っている。これでもうダブルクリックは不要というわけだ。また、マウスポインタの移動に加速を設定することもできる。純正のマウスドライバとは一味違う操作感が得られるのだ。

Mouseman in Hand  また、これは同社製品に共通して言えることだが、手に握ったときの感覚が自然で疲れないこともポイントだ。純正マウスのように、真上からベシャっと押さえるような感じで使うのではなく、人指し指と中指の付け根あたりを上面に当て、小指と親指で左右から包むように持つ。動きもスムーズなため、長時間使っていても疲れないのだ。

 さらに、耐久性に優れているのも見逃せない。マウスって長期間使っていると、ローラー部にホコリがたまって、動きが鈍くなることがあるよね。特に、安いマウスだと、すぐにローラーの動きがおかしくなり、掃除しても回復しないことが多い。その点、同社の製品はホコリもたまりにくく、ローラー部分の部品がしっかりしているため、なかなか動きがシブくならない。仮にそうなってもちょっと掃除してやれば、すぐに元の動きを取り戻してくれる。

 ちなみに、この耐久性の面については、マイクロソフトマウスも同じ。やっぱり、マウスはちゃんとしたものを買った方が後々ラクというわけ。もっとも、マイクロソフトマウスはMacintosh用はないけれど、Windows用なら、どちらを買うかは読者のみなさんのお好み次第だ。



Windowsはマウスマンプロ

マウスマンプロ前面 マウスマンプロ側面
 さてさて、Macintoshの方はこんな感じだけど、実はPC/AT互換機の方も出荷されたばかりのコードレスマウスマンプロという製品を使っている。旧タイプのマウスマンも使ってたから、連続3つめ、いや4つめか?

 今度のコードレスマウスマンプロは形状がかなり変わり、ドライバなどもバージョンアップしている。上面にあるボタンは意外にも2つだけで、前から見ると雪ウサギみたい。でも、左側面にもうひとつボタンがついていて、ここにダブルクリックやハイパージャンプ機能を割り当てることができる。ちなみに、最新版ドライバではダブルクリックとハイパージャンプ機能を同時に割り当てることも可能だ。

 Macintosh版のコードレスマウスマンの近くに置いて使っているけど、さっきも説明したように、チャンネルを変えてあるので、誤動作は一切なし。幸い、形が違うから、どっちがどっちのマウスなのか迷うこともない。でも、2つともコードレスってヘンかも?

 でも、こうなってくると、残されるは98だけが純正品なんだよなぁ。この際だから、PC-9800シリーズ用マウスマンも作りませんか? >ロジクールさん


金銀マウス プレゼント

 昔々、あるところに物欲な若者がおったそうな。毎日、パソコンの前に座り、来る日も来る日も仕事に追われていたのだが、あるときマウスの動きがシブくなってしまい、仕事がはかどらなくなってしまった。若者は怒りのあまり、マウスを池に投げ込んで、捨ててしまったんだと。すると、池の中からマウスの神様が現われ、

「おまえの捨てたマウスは、このマウスか?」
金のマウス、銀のマウス
なんと神様の手には、金と銀に輝くマウスがあるではありませんか!

 なんて話があるわけないんだけど、この金と銀のマウスはボクのコレクションのひとつ。数年前、香港に出かけたとき、電脳街で見つけたPC/AT互換機用シリアルマウスで、一応ドライバらしきものが添付されている。ところが、買ってきたままで、さっぱり使っていないのだ(一度くらい、どこかの雑誌に載せたような気もするけど)。

 突然ですが、日頃のご愛顧に感謝して、読者のみなさんにこの金銀マウスをプレゼントさせていただきます。今回紹介したLogitechの製品みたいにしっかりしたものじゃないけど、冗談で使うには十分だし、少なくとも笑いは取れます。ご希望の方は物欲道についてのご感想やリクエストを書き添えて、編集部までメールをお送りください。抽選で1名様か2名様(内容によってセットでプレゼントします)に金銀マウスをプレゼントいたします。


【PC Watchホームページ】


ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp