後藤弘茂のWeekly海外ニュース
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●Pentium Pro、433MHz!!!

 いきなり433MHz。何のことかというと、Pentium Proの動作周波数の話。米Intel社は、先週開催された半導体の国際会議ISSCCで、433MHz版のPentium Pro(MMX入り)を技術者に公開したのだそうだ。しかも、研究所レベルでは451MHzで動作しているというから2度びっくり。Intelは、ISSCCのプログラムに300MHzのPentium Proについて発表するとしていたが、フタを開けたら433MHzになっていたというわけ。もっとも、これはすぐに製品になるという話ではなく、あくまでも技術デモ。0.35ミクロンで製造されるKlamath(次世代Pentium Proコード名)は当初233/266MHzで登場すると見られており、その後クロックをアップしたとしても300MHz程度。それを超える動作周波数は0.25ミクロンで作られる次世代のDeschutesになるだろうというのが一般的な観測のようだ。このニュースは「Intel makes it a race with 451MHz Klamath processor」(InfoWorld,2/7)か、「Intel, Showing Off 433-MHz Chip, Asserts 'Headroom' Remains」(The Wall Street Journal,2/8)でサーチ。


●Klamathの出荷が遅れる?

 しかし、喜んでばかりもいられない。期待のKlamathの出荷時期が遅れることになるというニュースが飛び込んできた。これは「Intel To Delay Klamath Launch」(COMPUTER RESELLER NEWS,2/6)など複数のニュースが報じているもので、それによるとKlamathの出荷は5月か6月になりそうだという。このところ、各ニュースサイトはIntelからの公式なアナウンスがないにも関わらず、Klamathの出荷時期を当然のように4月と報じていた。だが、報道によると、先週、Intelから関係者に出荷が遅れることが通告されたのだという。


●今週はDemo 97に注目

 さて、今週はいくつか面白いイベントが米国で開催される。ひとつはパームスプリングス近くで開催される「DEMO 97」。これは、コンピュータ系企業が、新技術や製品をデモするイベント。昨年のDEMO 96ではインターネット/イントラネット系の製品で、初公開が続出して大きな話題となった。たとえば、Sun MicrosystemsはNC (Network Computer)をここで初めてデモしている。今年のポイントは「Hot tubs warm up for Demo '97」(CNET,2/7)などで。なにが飛び出すかわからないイベントだけに、今年も注目の必要アリ。


●MicrosoftはDirectX 5を配布

 今週のもうひとつの注目イベントは、Microsoftがゲーム開発者向けに開催する「Meltdown 97」。今回は、Windows用マルチメディアAPIの新版「DirectX 5.0」や次期Windows 95「Memphis」のプリベータ版が配布される予定だという。もっとも、Memphisの方は、こないだ開発者に配布されたアルファ版とほとんど同じらしい。「Microsoft Offers Memphis, DirectX 5.0 Sneak Peaks」(COMPUTER RESELLER NEWS,2/7)


●Compaqが999ドルパソコンを発表か

 最後は米Compaq Computer社のニュース。「Compaq to Ship $999 PC on Monday」(Computer Retail Week,2/7)によると、同社は月曜日に米Cyrix社のGxプロセッサを搭載した999ドルパソコンを発表するという。x86コアに周辺チップの機能を統合した新種のx86型MPUGxを使ってCompaqが低価格パソコンを出すというウワサは前からあり、何度か報道されている。今回は、月曜日発表の見込みと日付まで特定されており、しかも報じているのは記事の確度が高いComputer Retail Week。今度こそ、本当か?


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('97/2/10)

[Reported by 後藤 弘茂]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp