【第一日目】
かねてから予告されていた日立のmpegカメラが出展されていた。MPEGエンコーダチップを核にしたデジタルムービーカメラで、小型のボディながらMPEG1フォーマットで動画の録画/再生ができ、JPEGフォーマットで静止画も記録できる。静止画と同時に10秒間の音声を記録するモードも用意されている。もちろん、カラー液晶を搭載しているので、モニターしながらの撮影や再生もすぐに行える。
【MPEGカメラ(1)】 |
【MPEGカメラ(2)】 |
【MPEGカメラ(3)】 |
【MPEGカメラ(4)】 |
【MPEGカメラ(5)】 |
【販促マウスパッド】 |
PCMCIA TYPE3のカードを記録媒体とし、260MBのハードディスクを使用した場合で動画は20分、静止画は3,000枚、静止画+音声で1,000枚の記録が可能となっている。シリアルによるパソコンとの接続キットも用意されるが、データ量を考えると静止画用と考えた方がよいだろう。
実際に手にした印象は、大きめのデジタルカメラという感じで、小型のDV(デジタルビデオ)カメラよりもさらに一回り小さい印象だ。ボディはプラスチック系で軽い。面白いのはレンズ部分で、180度回転するようになっていて、自分を撮ることもできる。背面の1.8インチ液晶ファインダーもとても見やすい。
縦型ボディのため、どう持っていいのか迷うのではないかと心配していたが、ボディ全面に2本の突起が用意されており、そこに両手の指をかけると安定して持つことができる。近接距離は約30cmまでだが、ズームをきかせることで、名刺のマクロ撮影もできた。残念ながら、試作機ということで撮影サンプルデータを入手することができず、ここに掲載できないのが大変残念だ。
ズームは3倍の光学ズームと2倍のデジタルズームの組み合わせで、このあたりでもスチルではなくムービーの技術をベースにしていることがわかる。フォーカス(ピント合わせ)も自動だ。
説明員に取材したところでは、発売は米国が来年春ごろ、日本国内はそれより前になる見込みという。価格は米国で2,500ドル前後を予定(日本では20万円ぐらいか)しているという話だ。原寸大の写真が掲載された資料や、販促用と思われる日本語の書かれたマウスパッドなども展示されており、発売が近いことを感じさせた。従来の静止画だけのデジカメを越えた、デジムービーとでもいうべき新世代の製品と言っても過言ではないだろう。とにかく、発売が待ち遠しい製品だ。
('96/11/19)
[Reported by date@impress.co.jp]