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スコット・マクネリの痛烈なWintelへの皮肉
COMDEX/WINDOWS WORLDの3日目。最後のキーノートスピーチはSun Microsystemsのスコット・マクネリ。「彼の言うことはいつもきまっている。Wintel陣営への皮肉の連続だよ。」という周囲からの事前情報は正しかった。冒頭からWindows、PCに対しての痛烈な皮肉から始まり、Javaテクノロジーの紹介を行いながら常に皮肉を交えて会場の笑いと拍手を誘っていた。
COMDEX/WINDOWS WORLDにでSun Microsystemsというのも不似合いな感じもしないではないが(出展もしていない)、これもJavaのおかげ、か。
今回のキーノートスピーチの中では一番ステージも派手で、会場の笑いや拍手などウケも明らかに一番よかった。冒頭から「PCを使い続ける10の理由」と題して「ほかにCDプレーヤーがないから」、「部屋を暖められる」、「リブートの間に休める」などとスクリーンに順に表示しながらWintel陣営を痛烈に皮肉った。そして、その調子は終わりまで続いた。
マクネリは今のPCには莫大なハードウェアリソース、高い管理コストが必要で、時にはシステムのリブートが必要で扱いにくいと訴えたあと、Javaテクノロジーを使えばそれらをすべて解決することができる、とJavaの優位性を誇示。さながらJavaならなんでも解決できる夢のようなテクノロジーと言わんばかりだった。
スピーチでは1つ1つのテーマについて、いちいちWintelを皮肉りつつ、Javaなら解決するんだ、という調子。ただ、皮肉の方はわかりやすかったが、それぞれのテーマでのJavaの優位性についてはまだ実現してもいない未来を語っているに過ぎず、「本当にそうなるのか?」といちいち疑問符をつけたくなったのも確か。
Javaに関する動きは確かに急だが、まだまだ実現していない不明瞭なところも多い。Wintel陣営の皮肉で笑いをとって満足気な顔をしているマクネリの姿は自信の表れなのか、それとも……。
マクネリに散々皮肉られたMicrosoftはWINDOWS WORLDの会場で巨大なブースを構え、インターネット関連のソフトウェアを中心に展示。ブース内はActiveX、InternetExplorer3.0から採用された新しいロゴマークでいっぱい。注目されたのはActiveXやJava開発環境として注目されているJakartaのデモ、そしてInternetExplorerで動作するActiveX対応のShockWave、Acrobat Reader、VDO Liveなどがデモされていたこと。Netscapeのプラグインとして出ていたソフトが次々にActiveX対応としてリリースされそうだ。
全体的にインターネットを中心とした構成になっていた。が、リリースも近いNT4.0に関してはほかのブースも含めて影が薄かったのはなぜなのだろう?
最近はすっかり「NotesのLotus」というイメージで、表計算の1-2-3の影は薄い。そのLotusは1-2-3の32bit化された「1-2-3 97」のPreView版、Organizer32bit版のPreView版などをデモしていた。が、Lotusは大きなブースを持ちながら、立ち寄る人も少なく閑散としてた。それにしても、今になってWindows95に対応した製品名に「97」をつけるとはこれいかに。
[Reported by 石橋文健]
ウォッチ編集部内PC Watch担当
pc-watch-info@impress.co.jp