【業界情報】
2度の投資に引き続いての援助
資本率は19.9%を保持
NECが、Packard Bellと自社の海外部門を統合
'96/6/4 発表会開催
日本電気(株)は、米Packard Bell社と自社の海外部門とを統合し、「Packard Bell-NEC」(以下PB-NEC)として7月1日より発足すると発表した。
- 日本と中国をのぞく地域のパソコン事業は統合される。(国内はPC98が、中国は別途合弁があるため)
- アジア、大洋州における日本電気の販売会社へはPB-NECから製品が供給され、従来通り継続される。
- 米国および欧州のパソコンサーバー事業(MIPS関係をのぞく)を統合する
- ノートパソコン、およびパソコンサーバーの開発はNECが中心となって進める
- 日本をのぞく世界市場では、NEC、Packard Bell、ZDS(ゼニスデータシステムズ)の各ブランドを継承する
- 日本では、PC-NECの販売子会社PB-NECジャパンを設立(詳細は未定)、従来のPackard Bellの事業を継承する
- NECの米国および欧州の子会社は、パソコン以外のモニタ、CD-ROM、プリンター、などの事業は従来どおり継続する
- PB-NECジャパンから、要請があった場合、NECは流通、販売経路などで協力するが、NECの販売会社を通じてAT互換機が販売されることはない
- システム販売などで、AT互換機が必要となった場合、従来は他社から調達していたが、今後はPB-NECジャパンから調達することになるだろう
なお、Packard Bellは非公開企業であるため資本金などは明らかにされていないが、日本電気の議決権付き株式の所有比率は19.9%に止められている、(20%以上では連結決算の対象となるため)、ただし議決権なしのいわゆる優先株の比率はこの統合によって高まり、日本電気の発言権がより増すものと思われる。
記者会見には、日本電気金子社長をはじめ、役員多数が出席した。質疑応答の際には、数度にわたりPC98をやめてAT互換機を販売する布石ではないのかという意味の質問が行なわれたが、国内はPC98が信頼を得ておりその考えはないという答弁に終始した。
NECのニュースリリースを見る(6/5追加)
('96/6/4)
[Reported by date@impress.co.jp]
ウォッチ編集部内PC Watch担当
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