キヤノン、新型ヘッドを採用し、高速・高画質化した「BJ F900」など8機種を発表
~新ブランド「PIXUS」を立ち上げ

10月5日より順次発売

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 キヤノン株式会社は都内で記者会見を開き、新型ヘッドを採用したカラーインクジェットプリンタ「BJ F900」を始め、合計8機種のプリンタを新ブランド「PIXUS(ピクサス)」として10月5日より発売すると発表した。

 PIXUSとは、画素数などを示す「pixel」や、写真の「picture」、無限を意味する「X」、我々、またはyour styleという意味をもたせた「US」を組み合わせた造語としている。PIXUSシリーズでは、写真画質を追求した「Fシリーズ」と、速度性能を追求した「Sシリーズ」がラインナップされているが、今回は特色のある4機種に絞ってレポートする。

○写真画質と高速印刷性能を追求した「BJ F900」

価格:59,800円


 F900は、新型ヘッドを搭載したPIXUSシリーズのフラグシップモデル。インターフェイスはUSBおよびIEEE 1394で、対応OSはWindows 98(USBのみ)/Me/2000/XPおよびMac OS 8.6~9.x(IEEE 1394利用時は9.0.4以降)。価格は59,800円。

 「MicroFine Droplet Technology」により、各色1,200dpi/512ノズル(6色合計3,072ノズル)のヘッドを搭載。従来モデルの1,200dpi/256ノズルにくらべ2倍のノズルと4plのインク滴を実現することで、さらに高精細な画質、高速印刷が可能になったという。

 印刷速度は、通常モードではカラー/モノクロともに7ppmだが、A4サイズのフォト印刷モードでは約1分。最高画質でも高速なプリントが可能としており、他社製プリンタの約2倍~7倍の印刷速度があるという。

新型ヘッドの詳細

 また、今回のPIXUSシリーズ全モデルでは、「キヤノンデジタルフォトカラー」および、「VIVID」と呼ばれる独自の新画像処理技術が使用されている。

 キヤノンデジタルフォトカラーは自然の色を忠実に再現するだけでなく、人間が潜在的にもっている、好ましいと思う色の再現に注力したといい、キヤノン製デジカメやプリンタなどの入出力機器同士で色再現を統一できるようにしたという。

 VIVIDはsRGBなど、ディスプレイのモニタマッチングにとらわれない、鮮やかな色再現が可能としている。画像全体の彩度を一律に上げるのではなく、人の肌の色や、青空など、各色域ごとに処理を行なうことで、自然な処理が行なえるという。

 印刷解像度は2,400×1,200dpi。用紙サイズはA4。「完全フチなし印刷」に対応し、フチなし印刷時でも高速な印刷が可能。会場で示されたサンプルによると、年賀状100枚の印刷にかかる時間は約1時間程度という。元画像のはみ出し位置なども4段階で調整可能。

 また、紙送りなどのスピードを制限して作動音を最小限にとどめる「サイレントモード」を備える。サイレントモード中は、印刷速度が低下するが、付属のユーティリティによって時間帯を設定することにより、夜間のみ自動的にサイレントモードで動作させることなども可能。

 ボディデザインはシルバーとブラックを基調とした大胆なものが採用されている。本体サイズは、443×319×185mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約5.8kg。フォト出力ユーティリティ「PhotoRecord」、デジカメ統合ユーティリティ「ZoomBrowser EX(Windows用)」などのソフトウェアが付属する。



○A3ノビに対応した「BJ F9000」

価格:79,800円


 F9000は、A3ノビ印刷に対応するF900の上位機種。F900とはインターフェイス周りが異なり、USBおよびパラレルを備える。対応機種はWindows 95/98/Me/NT 4.0/2000/XP(95/NTはパラレルのみ)、およびMac OS 8.6~9.x(USBのみ)。価格は79,800円。

 A3ノビの用紙サイズに対応するほかは、F900とほぼ同等の機能を備える。印刷速度はカラー/モノクロともに6ppmで、A3サイズのフォト印刷にかかる時間は約2分。

 ボディデザインは、ビジネス向けモデルらしく、F900よりも落ち着いたものになっている。本体サイズは573×334×196mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約8kg。



○デジタルカメラからのダイレクト出力に対応した「BJ F890PD」

11月1日発売
価格:64,800円

 F890PDはデジタルカメラからのダイレクト印刷に対応したプリンタ。PCとのインターフェイスはUSBで、対応OSはWindows 98/Me/2000/XPおよびMac OS 8.6~9.x。

 会場でPIXUSシリーズと同時発表されたデジタルカメラ「PowerShot S40/S30」と専用ケーブルで接続すれば、ダイレクトに印刷できる。デジカメのTFTモニター上で、印刷する画像の選択やトリミングなども可能。また、本体にはType2 PCカードスロットも装備し、別売の変換アダプタを使用することで、CFやメモリースティックなど各種メモリカードからのダイレクト印刷も可能にしている。

 また、別売の小型TFT液晶モニター「TFTイメージビューワー IV-100(11月初旬発売予定:13,000円)」を利用すれば、メモリカードだけのダイレクト印刷時にも、プリンタ単体で画像の選択やトリミングが可能になる。

 印刷速度はカラー/モノクロともに4ppm。印刷解像度は2,400×1,200dpi。用紙サイズはA4。完全フチなし印刷や、サイレントモードなどにも対応する。

 本体サイズは430×301×188mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約5.8kg。フォト出力ユーティリティ「PhotoRecord」、デジカメ統合ユーティリティ「ZoomBrowser EX(Windows用)」などのソフトウェアが付属する。

PCカードでのダイレクト印刷時に使用するボタン類 別売のTFTモニタを使えば画像を見ながら作業が可能



○モノクロ20ppmでの高速印刷が可能なインクジェットプリンタ「BJ S700」

価格:44,800円

 高速印刷をめざしたSシリーズの最上位機種で、モノクロ20ppmの高速印刷が可能なインクジェットプリンタ。インターフェイスはUSBおよびパラレルで対応OSはWindows 95/98/Me/NT 4.0/2000/XP(95/NTはパラレルのみ)およびMac OS 8.6~9.x(USBのみ)。価格は44,800円

 カラーインクはFシリーズの6色に対し、4色となり、オフィスでの書類作成がターゲットとなる。印刷速度はモノクロ20ppm、カラー13ppm。「新完全双方向印刷システム」を搭載することで、より高コントラストな印刷ができる。

 印刷解像度は2,400×1,200dpi。用紙サイズはA4。完全フチなし印刷や、サイレントモードなどにも対応。特にサイレントモード動作時は今回の製品群中、もっとも静かな36dBとなっている。

 本体サイズは430×294×177mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約5kg。

□キヤノンのホームページ
http://www.canon.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.canon-sales.co.jp/pressrelease/2001-10/pr_pixus.html

(2001年10月2日)

[Reported by kiyomiya@impress.co.jp]

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