ベスト電器、新宿高島屋にオープン!
ヨドバシとの直接競合は回避?

 西日本最大規模の家電量販店であるベスト電器(本社福岡市)が、新宿タカシマヤタイムズスクエア11階にオープンした。

 正式オープンは9月14日午前10時だが、それに先立ち、13日には招待客や取引先関係者などに限定したプレオープンを行ない、午前中から多くの招待客が詰めかけた。

 今回オープンするベスト電器新宿高島屋店は、かつてセガのジョイポリスが入居していたスペースを使用、3,300平方メートルの売り場面積を持つ大型店。「日本一の家電店が誕生したと自負している」(ベスト電器新宿高島屋店の店長に就任した真崎秀明氏)としており、今後1年間で150億円の売上高を見込む。

 フロアの約3分の1をパソコン売り場「COMPUTOWN」とし、VAIOコーナーやMacintoshコーナーに広く売り場を割いているのが特徴。

 だが、「パソコン関連の売上比率は全体の30%程度になるだろう」(ベスト電器OA事業部長 池部康夫執行役)として、同社の全国平均よりもパソコンの販売比率が低くなると見込んでいる。

PCサポートセンター 真崎秀明店長

 その背景には、新宿高島屋の主要顧客層である30歳代後半から50歳代の女性という点があり、パソコンよりもむしろ家電製品の販売に力を注ぎたいという狙いがある。同時に、これが、ヨドバシカメラやさくらや、小田急ハルクに入居予定のビックカメラとの3大カメラ店との競争を意識した差別化ともいえる。

 ベスト電器の北田葆光社長は、13日午前11時から関係者を集めた開店披露宴で、「舞台を違えて展開する」と発言しており、ヨドバシカメラなどとの真っ向勝負は避ける考えを示した。

 池部執行役員も、「パソコンに関して、価格競争を仕掛けるつもりは毛頭ない」としており、価格戦略以外での差別化を前面に打ち出す考えだ。

 具体的には、パソコンの設置、初期設定、講習などを出向いて実施するサポート事業に力を注ぐ考えで、「自宅に何回でも出向いて、使えるようになるまでサポートするというメニューを用意している」(池部執行役員)という。

 1回9,800円から受けられるPCサポート出張メニュー、PC講習出張メニューを用意、さらに、5日間でインターネットなどをマスターできるような家庭教師サポートメニュー(富士通パーソナルズ提供のサービス)も差別化の1つとした。

 そうした意味で、今回のベスト電器の出店は、価格競争力を持つヨドバシカメラなどとは真っ向から戦わず、付加価値戦略で対抗するという姿勢が強く感じられた。立地条件で見ても、ヨドバシカメラなどが「西口駅前」と駅前立地の強みを打ち出せるのに対して、ベスト電器の場合は、駅からはやや離れた立地になる。そうした点でも、真っ向からの対抗が難しいと判断したようだ。

 高島屋の顧客層をうまく掴めれば、今回の出店は成功ということになりそうだが、単なる大型百貨店の家電売り場ではなく、ベスト電器ならではの特徴を維持しつづけることができるかが鍵ということになりそうだ。

 一方、ベスト電器新宿高島屋店では、14日から20日までをオープニングセールとし、当初3日間については日替わりで目玉商品を用意する。

 14日は、日本HPのPavilion 2000/c566が1万円、アップルコンピュータのPower Mac G4 M7627J/Aが10万円、iMac M8344J/Aが7万円など(以上、限定20台)。

 15日は、富士通のFMV BIBLO FMVNE565RXが10万円(限定20台)、富士写真フイルムのデジタルカメラFinePix 1400Zoomが2万円(限定30台)など。

 16日は、NECのVALUESTAR L PCVL800R87Dが10万円、東芝のDynaBook PAA2580PMCが 20万円(以上、限定20台)など。

 いずれも、当日午前9時から、新宿タカシマヤ1階正面入口で、整理券を1人1枚ずつ配布する。

 また、オープニングセール期間中は、通常1ポイントの還元を、10%ポイント還元(同店のクレジットカード「ベストカード」利用時は11%、通常は2%)に拡大する。

□ベスト電器のホームページ
http://www.bestdenki.ne.jp/

(2001年9月13日)

[Reported by 大河原克行]

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