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NEW PRODUCTS TESTREPORT |
カノープス | ||
WinDVD 3.0 | ||
DTSのデコードに初めて対応したソフトウェアDVDプレイヤー | ||
TEXT:天野 司 Tsukasa Amano |
WinDVD 3.0のメイン画面(写真ははめ込み合成)。基本的な操作系は従来バージョンから大きな変化はない |
DVD-Videoの場合、動画についてはご存じのとおりMPEG2によるデータ圧縮が行なわれている。では音声データはどうかと言えば、多くのソフトではDolby Digitalによって圧縮されており1~5.1chが利用できる。ただ、圧縮フォーマットのため、音質面での不満が挙げられることもある。
これに対して、DTSも圧縮フォーマットであるという点では前者と同じなのだが、より低い圧縮率であるため、音質面では有利と言われている。
通常のDolby Digital対応タイトルの場合は、左のようにDOLBY DIGITALロゴが、DTSタイトルを再生した際には右のようにdtsロゴが表示される仕組だ |
画面構成は従来イメージから大きく変化はしていない。強いて言えば操作パネルの上部にスライダーが追加されて、パネルの幅が上下にやや太くなった程度の違いだろうか。ただし、再生機能に関してはトリック再生機能が強化されている。パネル左端の丸型のつまみをマウスでドラッグすることによって-20倍速から+20倍速の範囲で再生速度がコントロールできるようになった。また0.5倍速から2倍速までの範囲では、違和感なく音声の再生速度を変化させる「オーディオタイムストレッチ」機能も新たに加わっている。これにより、2倍速の早見再生も行なえるというわけだ。
従来バージョン同様に、Dolby Headphone機能を搭載しているので、ヘッドホンで立体音響を楽しむことも可能 | サウンドまわりの設定では4スピーカーや6スピーカー、さらに2スピーカー環境での再生モードなどを選択する |
ハードウェアによる動き補償や、ソフトウェアボブ(ノンインターレース化)の使用も設定できる |
とはいえ、音質的に大きな差はないというのが正直なところ。また、DTSはDVD音声の中ではオプションという位置付けのため、すべてのDVDソフトにDTS音声が収録されているわけでもない。しかしながら、WinDVD 3.0は、このDTSのデコードに加えて、豊富な可変速再生や、Dolby Headphone、そしてより向上した使い勝手を備えている魅力的な製品であることに違いはない。どんなDVDソフトでもオールマイティに再生できるという点で、多くの方にオススメできる製品だ。
●製品名:WinDVD 3.0
●標準価格:7,800円
●メーカー:カノープス株式会社
●問い合わせ先:078-992-6830
●URL:http://www.canopus.co.jp/
●対応OS:Windows Me/98/2000
●動作環境
・CPU:Pentium II 350MHz以上
・メモリ:64MB以上
・HDD:20MB以上の空き領域
・グラフィック:ハードウェアオーバーレイをサポートし、DirectX 7以上に対応したもの
・オーディオ:PCIまたはUSB接続されたもの(PCI接続の場合、WDMドライバでの動作を推奨)
□カノープスのホームページ
http://www.canopus.co.jp/
□製品情報
http://www.canopus.co.jp/catalog/wincinema/windvd30_index.htm
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010418/canopus.htm