米Appleの直営店がオープン
ロサンゼルス「Glendale Galleria」店現地レポート

開店日:5月19日(現地時間)


 5月19日、Apple Computerの直営店が米国内で2軒オープンした。1つは、バージニア州のマクリーンに、もう1つはカリフォルニア州のグレンデールにある。米国で5月15日に行なわれた発表によれば、2001年中にはこうした店舗を全米で25店開店する予定であるという。

 その最初の店舗が、E3取材のため滞在していたロサンゼルス市内からほど近い場所という偶然もあり、開店日当日の夕方に駆けつけることができた。

店舗の外側には、Mac OS Xのデスクトップを模した装飾がほどこされている 知らずにショッピングモールを訪れた客も、興味深げに店内をのぞきこんでいた AirMac(米国ではAirPort)が内蔵されているiBookを店外に持ち出して、ワイヤレスアクセスを行なってみせる。意外に効果的なプレゼンテーション

 グレンデールには、ロサンゼルスのダウンタウンから車でおよそ20分弱で到着する。直営店が入居しているのは、米国ではお馴染みの巨大ショッピングモール。Macy'sなどの百貨店をはじめ、数多くの専門店が大きな建物のなかに同居している。Apple Computerの直営店は、そのテナントの1つだ。

 開店当日、しかも週末とあって現地に到着した午後6時でも、Apple Storeへの入場を待つ行列はモール内に続いていた。事情を知らない普通の客は、皆不思議そうに行列を眺めては店内をのぞき込んでいる。売り場のスタッフは、当日は朝からずっとこの調子と顔をほころばしていた。

夕方6時をまわっても、入場を待つ行列はモール内に100メートルほど続いていた。行列の整理をしながら、さりげなくiBookをピーアール 製品購入の如何にかかわらず、退店時にプレゼントされたオリジナルTシャツ ショッピングモールの案内板にも「APPLE」の文字が加わっている

 スタッフに事情を話し、取材と店内撮影の許可をもらって入店。学校の教室なら3~4個分ほどの店内はふんだんに照明が使われていてかなり明るい。店内ディスプレイは、製品ごと、ソリューションごとにセクションが分けられていて、それぞれにスタッフがついている。販売されているのはアップル製品ばかりでなく、サードパーティの周辺機器やソフトウェアも豊富。今年冒頭から掲げているデジタル・ハブ構想にもとづいて、デジタルカメラや、デジタルビデオ、MP3プレーヤー、PDAなどを自由に操作して体験できるようになっている。こうした店内の様子は、写真を見てもらうのがいいだろう。さすがに開店当日とあって、入場制限を行なってはいるものの店内は混雑気味。さらにスタッフもその対応のために、通常以上に増員されている様子だ。奥にはシアターコーナーがあって、製品のデモンストレーション映像が流されていたり、時折スタッフによるプレゼンテーションも行なわれている。

「GENIUS BAR」。Think differentの偉人達を背にしたバーカウンターで、Macエキスパートが来店者の疑問などに応える 販売スタッフの背中には「Shop different」の文字が…… レジにはiMacが利用されている。これはクパチーノにあるCampany Storeと同じ

 ユニークなのは、『GENIUS Bar(ジーニアスバー)』。Think differentに登場する20世紀の偉人の写真が掲示されているバーカウンターだ。ここには、Macのエキスパートが常駐し、来店したユーザーの疑問やトラブルなどに対応してくれるという。難問や修理が必要なケースでは、アップル本社への取り次ぎなども行なわれるようだ。

コンシューマ向けの「HOME」セクション。iMacやiBookが展示されているコーナーだ。反対側には「PRO」セクションがある 「Photo」セクション。それぞれのMacにデジタルカメラが接続されていて、来店者は自由にカメラとMacを操作することができる。ソリューション別ではほかに「Music」、「Movie」のセクションがある 「Kids」セクション。壁面には子供向けのソフトが数多く陳列されている

 この日は、開店の記念ということですべての来店者にオリジナルのTシャツがプレゼントされていた。正面にはアクアのAppleロゴと「Glendale Galleria」の文字。背中のほうには「Shop different」と記されている。ちなみに、クパチーノにあるApple Computer本社に併設されているCampany StoreにあるようなAppleロゴが入ったオリジナルグッズなどは、ここでは販売されていない。

 メーカーによる直営店としては、Gateway Countryなどが知られているほか、銀座にあるSONYビルのような広告塔的意味合いを持つアンテナショップも存在する。Apple製品の販売だけではビジネスが成り立たないと声を上げる一般の小売店もあるなか、Apple Computerの直営店は今後どのような方向性で成果を上げていくのだろう。

各種周辺機器を取り扱うコーナー。どのコーナーも、陳列用の棚は低く抑えられていて、どこからでも店内が見渡せるような工夫がなされている 店内の中央にはソフトや関連書籍の販売と、PDAやデジタルカメラなどが単独でデモされているエリアがある Apple Instant Loanも利用できる。ちなみに店内でのアップル製品の価格は、オンラインストアの価格と同じ

□直営店の紹介ページ
http://www.apple.com/retail/(英文)
□Apple Store 「Glendale Galleria」(カリフォルニア州)
http://www.apple.com/retail/glendale/(英文)
□Apple Store 「Tysons Corner」(バージニア州)
http://www.apple.com/retail/tysons/(英文)

(2001年5月22日)

[Reported by 矢作 晃]


【PC Watchホームページ】


ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp

Copyright (c) 2001 impress corporation All rights reserved.