NEW PRODUCTS TESTREPORT

	Roxio
	Easy CD Creator 5 Platinum
	スタンダードCDライティングソフトが ついにバージョンアップ
	TEXT：正木堅児　Kenji Masaki

メイン画面。従来バージョンと比べるとアイコンが減り、「書き込み」が強調されている

　CDライティングソフトの定番、アダプテックジャパンのEasy CD Creatorが久々のメジャーバージョンアップを行ない、「Easy CD Creator 5 Platinum」となって新たに登場した。新バージョンは、アダプテック内でCDライティングソフトを手がけるプライベートブランド、「Roxio」からの発売となる。今回、このソフトのβ版を試用できたので、そのレビューをお伝えしよう。

　Creator 5では、ユーザーインタフェースの改良とバンドルソフトの強化が主な変更点となる。まず、ユーザーインターフェースは透明感のある色調となり、やや無骨だったこれまでのイメージから一新された。起動直後に表示される「プロジェクトの選択」メニューでは、行ないたい作業にカーソルを合わせて、そのあと表示されるツール群をクリックするだけで、多数のツールの中から、迷うことなく目的のものを起動することができる。

トップメニューの「プロジェクトの選択」から主要なツールをワンクリックで呼び出すことができる

　メインメニューの操作体系はこれまでのバージョンから大きな違いはないが、アイコンが整理され、「書き込み」などが強調して表示されるようになった。従来バージョンから移行したユーザーもスムーズに使い続けることができるだけでなく、これといったクセもないため、初めて使う場合でもとまどうことはないだろう。

　機能面では、最近の標準とも言える80分メディアへの書き込み、バッファアンダーラン防止機能であるBURN-Proof、Just Linkにも対応しており、対応ドライブも幅広い。ブータブルCD作成機能も強化され、1.44/2.88MBフロッピーイメージのほかにハードディスクエミュレーションも行なえるようになった。

SoundStream2。さまざまなファイルや入力系統をソースとして音楽CDを作成することが可能だ

　付属ツール群も大幅に強化されている。まず、音楽CD作成ツール、「SoundStream2」が新しく追加された。このツールではMP3やWMA、WAVファイルをソースに音楽CDを作成するだけでなく、HDD上のミュージックライブラリに録音することもできる。録音時には10バンドのイコライザ、異なるレベルで録音されているソースを一定化するノーマライザ、圧縮音楽でカットされやすい高周波・低周波部分を補完するリアライザなどを利用することができ、オリジナリティのある音楽CDを作成可能な点が魅力だ。さらに、アナログノイズを除去しながら録音できる「SpinDoctor」、CDジャケットを作成する「CD Label Creator」、WAVファイルを編集する「Sound Editor」を呼び出すことができ、本格的な音楽CD作成環境を整えることができる。

　HDDバックアップツールとしては「TakeTwo」が用意されている。これはウィザード形式により、3ステップでバックアップ作業を行なうことができるもので、初心者でも簡単に扱えるものだ。

HDDバックアップツールのTake Two。わずか3ステップでバックアップ作業を行なうことができる

　静止画・動画関連も強化されており、AVIファイルをMPEG1にエンコードするArcSoftの「Video Impression」が新しく追加された。また、エンコードしたMPEG1ファイルを「VideoCD Creator」でVideo CD化できる。このほか、静止画・動画・音声ファイルをアルバムのように並べて管理できる「PhotRelay」なども付属する。

　パケットライティングソフト、DirectCDもバージョンアップされ、「DirectCD 5」となった。ユーザーインターフェースの改良や、CD-Rへの圧縮サポートなど使い勝手が大きく向上している。

　CD copierのユーザーインターフェースが未変更であるなど、統合化の度合いが低い部分も一部残っているが、現在ユーザーが必要とする機能は網羅していると言ってよい。それでいて、各ツールの特色が強いので、とりあえずライティングソフトが欲しいという方から、目的がはっきりしている方にまで幅広くお勧めできるパッケージだ。