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NEW PRODUCTS TESTREPORT

パームコンピューティング
Palm Computing m105
8MBのメモリを搭載したエントリー向けPalmOS搭載機
TEXT:片山哲也 Tetsuya Katayama


丸みを帯びたm100のデザインをそのまま継承したm105。液晶サイズはやや小さいが、表示は鮮明だ
 パームコンピューティングが新たに販売する「Palm Computing m105」は、従来からのエントリーモデルであるPalm Computing m100のメモリを強化したPDAだ。

 エントリーモデルのPalmデバイスと言うとハンドスプリングのVisor Deluxeが挙げられる。この機種は8MBのメモリと拡張スロットを備えているために、どうしてもm100は見劣りしてしまったが、これでほぼ対等に勝負できるというわけだ。

 また、m105の価格は24,800円と手頃なものになっているが、これまで29,800円だったVisor Deluxeも3月8日から同額に値下げされており、スペック、価格の両面で、両者は競合することになる。


電源OFFの状態で上カーソルボタンを押すと、カバーの小窓から時刻を確認することができる
 メモリを除く基本的なデザインやスペックはm100とまったく同じで、電源オフの状態で上カーソルボタンを押すと、フリップカバーの窓から時計が見える機構もそのまま。

 モノクロ16階調表示可能な液晶サイズは、Palm Vxなどと比べると一回り小さいが、コントラストも高く、エントリー機とは思えないクオリティを確保している。この液晶なら不満を感じることはないはずだ。

 搭載されるPalmOSもPalmOS 3.5.1で、各種アプリケーションも変更はない。メモ帳に割り当てられている手書きメモも健在だ。手書きメモは単体のアプリケーションとしては配布されていないので、m100、m105ユーザーだけが利用できることになる。


一般的な単4形乾電池で駆動する点も本機の特徴。ちなみに、標準的な環境で約2カ月間使用できる
 m100には「メール」アプリケーションが付属していないこともあり、HotSync経由で電子メールの送受信もできなかったため、ユーザーはサードパーティ製の電子メールソフトを利用する必要があった。

 これに対して、m105には「MultiMail SE」という電子メールソフトが添付されるようになり、モデムやIrDA付き携帯電話を利用することで、単体で電子メールの送受信が可能になっている。ただし、MultiMail SEは添付のCD-ROMからユーザーがインストールする必要がある。

 m100でも好評だった、交換可能なボディ前面カバー「フェースプレート」も一気に14色が追加され、合計19色になった。新色はソリッドなターボレッドや、ハデな模様のレパード、シックな木目調のバールウッドなどが用意されており、ユーザー自身が手軽に、しかも、1,980円と安価に外観を変更することができる。複数のフェースプレートを購入して、ビジネスで使う場合と、休日に使う場合で交換してもおもしろい。


m105標準添付のクレイドル。PCとの接続は、基本的にシリアル経由で行なう
 また、m100には、Palmデバイスのシンボルとも言えるクレイドルが付属せず、HotSyncケーブル(ケーブルのコネクタ部分にHotSyncボタンが付いている専用のケーブル)が付属していた。しかし、オプションでクレイドルを購入するユーザーが多いと思われ、m105には本体の丸みを帯びたデザインに合わせたスタイリッシュなクレイドルが付属するようになった。

 ただし、PCとの接続はシリアルポートのみ。USB接続を行なうには、オプションの「Palm Connect USBキット」(標準価格4,480円)を購入する必要がある。もちろん、赤外線ポートは標準装備されているので、赤外線HotSyncも可能だ。


新たに、メーラーとしてMultiMail SEがバンドルされるようになり、通信環境もいくぶん改善された
 必要にして十分なメモリ容量の搭載に加え、電子メールソフトの標準添付、クレイドルの標準装備と、低価格のエントリーマシンながら充実した装備で、ビギナーはもちろん、セカンドマシンとしても活躍できるスペックだ。

 また、フェースプレートで自分だけのマシンにすることもできるので、持つ楽しみも味わえるだろう。


  • 製品名:Palm Computing m105
  • 標準価格:24,800円
  • メーカー:パームコンピューティング株式会社
  • 問い合わせ先:0120-564-380
  • URL:http://www.palm-japan.com/
  • CPU:Dragonball EZ 16MHz
  • メモリ:8MB
  • ディスプレイ:バックライト機能搭載LCDモノクロディスプレイ
  • 解像度:160×160ドット
  • インターフェース:シリアル×1、IrDA×1
  • 電源:単4形乾電池×2
  • バッテリ駆動時間:1日15~25回の標準的使用で約2ヵ月間使用可能
  • 本体サイズ(W×D×H):79×118×18mm
  • 重量:137g
  • 搭載OS:Palm OS 3.5.1
  • 付属ソフト:アドレス帳、予定表、クロック、To Doリスト、メモ帳、手書きメモ、電卓、基本ガイドなど
  • 対応OS:Windows 98/95/NT 4.0、MacOS 8.1以降

    ■写真撮影
    若林直樹(STUDIO海童)

    □パームコンピューティングのホームページ
    http://www.palm-japan.com/
    □製品情報
    http://www.palm-japan.com/catalog/m100/P80701JP.html


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