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CEATEC JAPAN 2000会場レポート

-- Crusoe搭載B5ノートや「Inter Link」の新モデル

会場:幕張メッセ
会期:10月3日~7日(3~4日は招待日)

当日入場料:一般 1,000円
      学生 500円


 3日から幕張メッセにおいて「CEATEC JAPAN 2000」が開幕した。昨年まで開催されていた、情報通信関連の「COM JAPAN」と、電子部品などを広く扱う「エレクトロニクスショー」が統合したもので、7日まで開催される。

 会場は、電子部品などが展示される「産業ステージ」、PCやAV関連機器などの「暮らしステージ」、企業向けサービスなどを紹介する「ビジネスステージ」の3ステージから構成されている。PC関連の製品は多くないが、BSデジタルやAV関連機器の新製品の展示が多い「暮らしステージ」を中心に会場の模様をお届けする。


■ 日立

 日立は、DVD-CAMのデモなどを中心に、BSデジタル関連製品やPDPなどを多数展示。また「産業ステージ」においてTransmetaのx86互換CPU Crusoeを搭載したB5ファイルサイズノートPCやインターネットアプライアンスを参考出品している。
 ノートは、TM5600を搭載し、11月頃発売で20万円程度になるという。インターネットアプライアンスはTM5400とMobile Linuxを搭載、プロバイダーなどを経由しての販売となる。


Crusoe搭載のB5ファイルサイズノートとインターネットアプライアンス

 また、同社のブースにはソフトウェアDVDプレーヤー「PowerDVD 2000」の製造元のサイバーリンクも出展。DVD-R レコーディング規格に対応したソフトウェアDVDプレーヤー「PowerDVD VR-X」のデモも行なわれている。同社で現在販売中の「PowerDVD 2000」でも同社ホームページで公開しているパッチファイルをあてることで、DVDビデオレコーディング規格に対応した「VROファイル」の再生が可能となっているが、DVD-R レコーディング規格に正式に対応するのは「PowerDVD VR-X」からになるという。

PDPやBSデジタル関連製品を多数展示 サイバーリンクのデモ


■ パイオニア

 パイオニアのブースでは、DVD-Rを中心としたデモや展示が多く行なわれていた。その中で目を引くのは、PC向けの外付け/内蔵のDVD-R/RWドライブの展示。

 現在、PC用DVD-Rドライブは業務用途に主眼をおいた「DVD-R For Authoring規格」に対応した「DVR-S201」が同社より発売されているが、今回、参考出品されているドライブは一般民生用途に主眼を置いた「DVD-R For General」規格に準拠するものとなる予定。


 まだ、DVDフォーラムで「DVD-R For General」の策定が終わっていないため、発売は未定。なお、「DVD-R For Authoring」と「DVD-R For General」では、記録メディアの互換性はない。

外付けモデル インターフェイスはSCSI

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■ 松下電器

 松下電器産業のブースでは、Bluetooth対応機器やW-CDMAのモックアップをなどを多数展示、また、先日発表されたAVノートパソコン「人:HITO」も展示している。


 そのほかに、MPEG-2キャプチャカードを参考展示。キャプチャ解像度は720×480ドットで、MPEG-2の可変ビットレート(VBR)にも対応している。ビットレートは最高10Mbps。同社独自のビデオ編集ソフト「DVD-Movie Album」を添付する予定。

 年内の発売を予定しており、価格は6~7万円程度。


 また、CATVやADSLのローカルルータと無線LANのアクセスポイントなどを兼ねる「ゲートウェイステーション(仮称)」を参考出品している。価格、発売時期ともに未定。

 IPマスカレード機能やDHCPサーバー機能を備え、ローカルルータとして使用可能なほか、無線LANアクセスポイントにもなる。通信プロトコルは米ShareWaveのWhiteCapを使用する。WhiteCapは、IEEE-802.11bと使用帯域は同じだが、エラー訂正機能などが拡張されており、ストリーミングなどの際により効率的な通信が可能となっているという。 インターフェイスは、ローカル側とインターネット側に100Base-TX×1のEthernetを装備する。


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■ JVC(日本ビクター)

 JVCのブースでは、Windows CE搭載PDA「Inter Link」の新モデルが参考出品されていた。7.5インチのTFT液晶(800×600ドット)を搭載したコンパクトなモデルとなっている。ワイヤレスリモコンも装備し、ほぼこのままの仕様で年内の発売を予定しているという。価格については未定としながらも現行機よりは高くなるという。



■ 三洋

 三洋電機は携帯電話を前面に押し出したブース展開。

 製品の発売予定は無いとしながらも、Psionなどに搭載されている英Symbianの「EPOC OS」を搭載したPDAを参考出品していた。実際に販売する予定はなく「どちらかといえば技術発表」とのこと。EPOC OSを採用したのは「次世代携帯電話に搭載されるOSとの呼び声が高いから」だという。


EPOC OS搭載PDA

 また、2日に発表した光ディスク“iD PHOTO”を採用したデジタルカメラ「iDshot」の実機に触れることができるほか、iD PHOTO搭載のコンセプトモデルも展示されている。

iDshot iDPHOTO搭載のコンセプトモデルも展示


■ ソニー

 ソニーは、「Future Products Design Image」と題してモックアップ機を多数展示。先日発売した「エアボード(IDT-LF1)」やSACDプレーヤーなどの展示に注目が集まっていた。また、MagicGate対応メモリースティックリーダなどの参考出品も行なわれていたが、価格や発売時期は未定。


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■ 東芝

 東芝はBluetooth関連に力を入れた展示をしている。モックアップながら小型のノートPCや、Bluetooth対応液晶プロジェクタなども展示されており、熱心に解説を聞く人でブースは混み合っていた。


ノートPCのモック Bluetooth対応液晶プロジェクタ

CEATEC JAPAN 2000のホームページ
http://www.ceatec.com/

(2000年10月4日)

[Reported by usuda@impress.co.jp]


【PC Watchホームページ】


ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp