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Apple expo 2000基調講演速報
FireWire搭載の新iBookをアナウンス
~ Mac OS Xのパブリックベータ版を公開。欧米では29.95ドルで配布 ~

会期:9月13日~17日(現地時間)

会場:Palais des Congres


 9月13日(現地時間)、パリで13日から17日にかけて開催されるApple expo 2000のオープニングを飾る基調講演が、Apple Computerのスティーブ・ジョブズ氏によって行なわれた。講演中、新色をまといスペックアップしたiBookと、予告どおりMac OS Xの配布についての詳細が明らかになった。今日は会場内に設置されているプレスルームから、速報という形で写真を中心に紹介する。


■新色のKey Limeは、Apple Storeでのみ販売

 米国や日本以上に熱狂的な歓迎を受けて基調講演はスタートした。お楽しみを後へと回すジョブズ氏の講演のセオリーどおりに、前半はPowerMac G4や、iMac、G4 Cubeなどデスクトップ関連の話題で無難にスタート。しかし、Apple StoreのBTOオプションにATIのRADEON搭載のグラフィックカードが加わるなど、いくつかの新しい話題も盛り込まれた。
 そして中盤のメインは、新色を追加してスペックアップしたiBookのアナウンス。待望のFireWireを搭載し、恒例のSpecial EditionにはDVD-ROMも搭載される。

PowerMac G4のデモはすっかりお馴染みになったPentium IIIとの速度比較。米国以上に聴衆のノリはよく、ひとつひとつのデモや、ビデオ映像の上映のたびに完成と拍手がわき起こる PowerMac G4とG4 CubeのオプションとなるRADEON搭載グラフィックカード。Apple Storeでのオーダーに限り、プラス100ドルで標準のRage128Proから変更することができる。日本のApple Storeではプラス12,000円で変更可能 RADEON搭載のPowerMac G4と、Rage128Pro搭載の基本仕様のMacとでスペックを比較。Quake III ARENAを使ってのデモだが、少々わかりにくかった
新しいiBookのカラーは、Indigo、Key Lime、Graphiteの3色。標準モデルはIndigoとKey Lime、Special EditionはGraphiteとKey Limeが用意されている。ただし、いずれもKey LimeはApple Storeだけの限定販売になる iBookのスペック。PowerPC G3のクロック速度は366MHz。新たにFireWireポートが加わり、iMovie2も標準添付される。販売価格は1,499ドル。日本での価格は178,000円 GraphiteとKey LimeがあるSpecial Edition。標準モデルより高クロックとなる466MHzのPowerPC G3を搭載。加えて、DVD-ROMドライブも搭載している。それ以外の仕様は、標準モデルと同一で1,799ドル。日本では198,000円で販売されるので、Special Editionのお買得度は高い



■Mac OS Xのパブリックベータ版は29.95ドルで配布をスタート

 先月、SEYBOLD SEMINARSの基調講演で明かした予告どおり、ここパリを舞台にしてMac OS X パブリックベータ版の配布がスタートした。今回出荷されるのは英語版、フランス語版、ドイツ語版の3つ。パッケージもそれぞれ区別されている。例えば米国のApple Storeでは、29.95ドルでオーダーすることとができるが、現時点で日本国内の居住者に正規入手する方法はなさそうな気配。ジョブズ氏が披露したMac OS Xのデモ自体は、さまざまな機会で行なわれたものとほぼ同じで、特に新しい機能などが明かされることはなかった。
 基調講演の詳細と、展示会場の様子は追ってより詳しくお伝えする。

米Apple Computerのホームページで受付が始まったMac OS Xのパブリックベータ版。米国での価格は29.95ドル 今回配布が始まるのは、英語版、フランス語版、ドイツ語版の3つ。価格はそれぞれ、24.95ポンド、249フラン、79マルク
ログインするユーザーごとに、デスクトップなどのコンフィギュレーションを変えることができるというデモの途中で表示されたログイン画面。「Public Beta」の表示が見える。このログインで、フランス語をプライマリーランゲージにしたMac OS Xが起動した 展示会場内で購入できるMac OS Xのパブリックベータ版パッケージ。パッケージは英語版、フランス語版、ドイツ語版に分かれているが、その違いはインストールマニュアルなど、添付書類の言語が異なっているだけ。CD-ROM自体は、いずれも共通で、インストール時に英語、フランス語、ドイツ語を選択する仕組み。ちなみに、使用許諾の案内には日本語の記述もすでにある


□Apple Computerのホームページ
http://www.apple.com/
□Apple expo 2000のホームページ
http://www.apple.com/powermaccube/

(2000年9月14日)

[Reported by 矢作 晃(akira-y@st.rim.or.jp)]


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