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第66回 : お気に入りパソコンバッグを探そう



 街でバッタリと昔の友人に出会った。昔話に花が咲く中、もうちょっとちゃんとしたバッグを持ったら? とたしなめられてしまった。この仕事をしていると各種のフォーラムやカンファレンスに参加することが多く、無料で頂くバッグがたくさん手元に残る。
 本人はそれなりに気に入って使っているのだが、見方によっては“いい年をして安普請な無料バッグを持ち歩いている”ふうに見えなくもない。いや、自宅に帰って冷静に鏡をみていると、改めて少し恥ずかしい気もしてきた。
 追い打ちをかけるように (普段は物欲をセーブする係の) 妻からも勧められ、気に入っていたはずの無料バッグはどこへやら。なにか良いものはないかと探してみることにした。


● 基本はカメラバッグの機能性

 普段使っているバッグに気を遣わない僕だが、一方で趣味のカメラを収めるバッグには思い切りこだわっていたりする。カメラバッグブランドの定番を僕なりに挙げると、TENBADOMKEが思いつくのだが、個人的にはDOMKEを愛用している。いずれもプロのカメラマンがカメラを持ち運び、手早くセットアップして撮影できることに気を遣っているから実に使いやすい。
 DOMKEのバッグはキャンバス製が主流で、使いやすいものの、色落ちが激しいのが欠点と言われていた。しかし、現在のDOMKE製バッグには、軽量かつ丈夫な新素材 (見たところナイロン中空糸のように見えるが詳細は不明) を用いたものが発売されている。

 カメラバッグは、重く精密な機械と細かなグッズ類を同時に持ち歩き、機能的に整理できるように作られているため、そのノウハウはPCなどのデジタルグッズにも応用が利く。実際、TENBAもDOMKEもPCに対応したバッグをリリース済みだ。
 TEMBAはブリーフケースやリュックサックなどの定番タイプに加え、女性用にデザインされたモデルを用意しているのが面白い (もっともそのデザインを女性が気に入るかどうかは別問題だが) 。一方、お気に入りのDOMKE SATCHELSシリーズには、カメラ、レンズ、パソコンを一度に収めることが可能なモデルが存在する。
 いずれも量販カメラ店などで注文すれば入手可能。特にDOMKE SATCHELSシリーズは個人的にオススメである。が、今回はDOMKE SATCHELSの購入は見送った。カメラとPCを同時に持ち歩く必要のある海外取材時には必須なので、いずれは購入しようと考えているが、同じモデルをごく近い友人が所有しているのと、今回は日常的な仕事や外出時にも使えるものを選ぼうと思ったからだ。


● 軽くて機能性の高いバッグを探して

 日常的に使いたいので、できれば“これにはパソコンが入っています”というお札を貼っているようなバッグは避けたい。PCバッグというと、TARGUSやKENSINGTON、ZERO (ゼロハリ氏の名前の由来にもなっているアルミアタッシュ、ゼロ・ハリバートンのメーカー) がよく知られているが、今ひとつ趣味に合わない。
 検索エンジンでPCも入るバッグを探してみると、実に多くの商品がヒットするのだが、ちょっと良さそうに見えるものは、なかなかお店で実物をみることができない。逆にPC用として販売されている多くの製品は、いかにもPCバッグだったりする。良さそうに見えても、実際に見なければ自分の使い勝手に合うかわからないし……とインターネットショッピングのジレンマを感じながら、百貨店に足を運んでみた。

 と、あまり長くなっても退屈なので、結論を先に言おう (ちなみにインターネット上のPCバッグサイトとしてはMobile-Bag.comがオススメ) 。最終的に僕が選んだのはトーリンという会社が作っているLAGASHAブランド(http://www.lagasha.com/)のバッグ。PCのユーザーには、リバーシブルバッグのSWITCHをPCに対応させたEQUIPMENTが有名。半透明なiMacカラーの多機能バッグだ。しかし、EQUIPMENTは30を越えた僕が持ち歩くには、ちょっと照れくさい。

 そこで僕が選んだのは(一部にはこれもちょっとPC臭くない? と言われているが)同じLAGASHAでもSITEシリーズと呼ばれているもの。A4ファイルサイズのショルダータイプ、B5ファイルサイズのショルダータイプ、リュックタイプとあるが、カーキ色のA4ファイルサイズショルダー「SITE 7037 Khaki」を選んだ。
 コイツのいいところは、ブリーフケースタイプで資料などが豊富に入る上、目の大きな扱いやすいファスナーを採用し、かつPCを出し入れしやすいこと。またバッグ全面にポケットが付いていて、非常に大きく開く。一番の大きなポケットには中仕切りを入れることも可能。しかもポケット部を含め、すべての部分に柔らかいバッドが入っているため、デジタルグッズをどこに収めても、衝撃を和らげてくれる。
 肩にかけたままバッグを全開にしても、開く角度を制限するように布が当てられているので、外出先で中に入れたものを探すのも立ったままで楽々できる。底面にはプラスティックの足が付いているから、地面に置いても安心。取り外し可能な携帯電話ケースも付いている。一つ一つ“これは何用”と明らかにわかるようなデザインではないが、ポケットの機能が充実しているため、利用者のアイディアで様々な使い方ができるように思う。
 形はシンプルだけど、これはかなり気に入ってしまった。価格も12,000円程度と手頃。カーキ色は内装がイエロー、黒は内装がブルー(ThinkPadに似合いそう)。ナイロン中空糸で非常に軽くできているのも魅力だ。

A4ファイルサイズで全面がポケットに 立ったままでフルオープンできる上、PCの出し入れも手軽 取り外し可能な携帯電話ケース



● 何年も変わらない定番商品を

 しかし一つだけ不安感を抱いている。DOMKEのPCバッグを愛用している某氏に指摘されて気づいたのだが、今使っているSITE 7037がヘタってしまった時、果たして同じバッグを買うことができるのか。どこに何を入れるかを決め、それに慣れて何年も使った後、同じバッグを買えないというのは悲しい。
 日本のメーカーが作るバッグは、定番化せずに毎年新しいものへとモデルチェンジしていくものが多いように思う。一方、カメラ用に使っているDOMKE(あるいはTENBAも)は、いつカメラ店に足を運んでも、同じ機能を持ったバッグを購入できる。道具としてバッグを使い倒そうと思う時、それがいつでも入手できる定番であってほしいと思うのは僕だけではないはず。
 まだ歴史の浅いPCバッグにも、定番商品と呼ばれるものが現れてくれることを願いたい。


□プレゼントコーナー

 今回、僕が主に海外のカンファレンスで入手したバッグを皆さんにプレゼントしたい。10個以上は残っていると思ったのだが、残念なことにいくつかは行方不明になってしまい数は少なくなったが、以下のアンケートに答えていただければ厳正なる抽選の結果、バッグをプレゼントしたい 。

WinHEC 2000 Microsoft Company Unwired Universe IDF2000 Spring IDF2000 Fall
たすき掛けで肩にかけるメッセンジャーバッグ型のWinHEC 2000で配布されたバッグ。フタはベルクロ留め。PC用のパッド付きポケットが内部に、外部側面にはミネラルウォーターと携帯電話のホルダが付いている。手提げにはならないが、横向きリュックにもできる2ウェイタイプ 米Microsoft本社のキャンパス内にある社員向けショップ、カンパニーストアで販売されているショルダーバッグ。携帯電話ホルダ付きで、ブリーフケース部と書類ケース部が分割。ポケットも大きいなど機能的だが、パッド付きのポケットは残念ながらなし。手提げにもできる2ウェイタイプ。.NETが発表されたForum 2000で、海外プレス向けに配布されたもの ベルトの付け根を幅広く取った縦長のメッセンジャーバッグ型の1ウェイバッグ。Phone.com主催のUnwired Universeで配布されたもの。ベルト部に携帯電話入れがあるのが便利。デザインも落ち着いているので、街中でも恥ずかしくない (?) 。フタはベルクロ留め 手提げとショルダーの2ウェイタイプだが、ちょっと小さめ。特に機能はナシ。この中では一番オススメできないかも……。今年春のIDFで配布されたもの ボディにフィットするシングルショルダーのリュック型バッグ。ベルクロで体にピッタリ合わせられる。ショルダーでも利用できる2ウェイタイプ。側部には携帯電話ホルダもあり。なかなか使いやすいが、派手めのIntel Blueとたくさんのスポンサーロゴは賛否両論かもね。先日開催されたばかりのIDF 2000 Fallで配布


ご希望のプレゼント:

氏名:
性別: 男性 / 女性
年齢:
メールアドレス:

プレゼント送付先住所

電話番号:
(半角英数で記入)

■アンケート■

Q1.モバイル機器として持ち歩いている機材はありますか?
ある
ない

Q2.持ち歩いている方は、どんな機器ですか(Q1で“ある”と答えた方、複数選択可)
携帯電話
PDA
ハンドヘルドPC
ミニノートPC
B5サブノートPC
その他:

Q3.移動先で利用するデジタル機器としてノートPCを使いたいと思いますか?
思う
思わない

Q4.次に買うノートPCのプロセッサには省電力や低発熱を期待したいですか? それともさらなる高速化ですか?
省電力、低発熱を期待
高速化を期待

Q5.外出先でメールチェックする場合、どんな機器を使いたいですか?(複数選択可)
携帯電話
PDA
ハンドヘルドPC
ミニノートPC
B5サブノートPC
その他:

このコラムに対するご意見、ご希望をご自由にお書きください
(記入しなくてもかまいません)


 


[Text by 本田雅一]

【PC Watchホームページ】


ウォッチ編集部内PC Watch担当pc-watch-info@impress.co.jp