会場:東京ビッグサイト(東京国際展示場)
入場料:前売り1,000円(フルタイム券)、当日1,500円(フルタイム券)、当日500円(当日17時以降入場)中学生以下無料
IT関連企業が集まる5、6ホール。各企業とも巨大なブースを構えている |
会場は“情報通信ゾーン”、“宇宙海洋開発ゾーン”、“生活基盤ゾーン”などテーマに沿って割り振られているが、ロボットが登場したと思えば車が展示されていたり、デジタルカメラがあるかと思えば、ガン治療に関する技術が展示されていたり、かなり雑多な印象を受ける。ただ、コンピュータ関連技術以外には触れる機会が少ない人にとっては“目から鱗”といった内容も多い。
また、夏休みという季節柄からか、子供に向けて技術内容をわかりやすく説明する企画が多いのも目を引く。エプソンなどは、遊園地のアトラクションを思わせる内容を通して“科学の心”を伝えようとしている。
一方、今回初めて目にする商品も数多く出展されている。日本IBMのブースでは、先日発表されたばかりの1GBのmicrodriveが出展されており、展示会用のスケルトンモデルではヘッドの動きが確認できるほか、基板なども展示されている。キヤノンのブースではIXY DVが展示されており、直接さわることができる。また、免許証などを提示すればIXY Digitalなどデジタルカメラの貸し出しサービスを受けることができ、ブース内で撮影を楽しむことができる。
このほか、セガ・エンタープライゼスのブースでは、1Gbpsクラスの光ファイバー回線を利用し映像・音楽の配信、そしてゲームも遊ぶことができる端末「net@TERMINAL」を多数設置。21日から池袋、渋谷、お台場(8月12日オープン予定)にある同社のアミューズメント施設に設置されているが、ここに来れば無料でサービスを楽しめるほか、テレビ電話などのサービスも実際に試すことができる。
最近のPC関連の展示会は新製品の展示に絞り込んだシンプルなものが多いが、今回の展示会は巨大なステージを使ったショウ形式のイベントなども多く、とにかくハデだ。良い意味で雑多な展示内容も面白い。夏休みと言うこともあり、週末に限らずかなりの混雑が見込まれるが、ぜひ一度は足を運んでもらいたい。そこには、夢物語ではない近未来の姿が見え隠れしている。
■テクノロジーフェチ感涙の自立歩行人間型ロボットP3を前面に押し出したホンダブース
PCとは全く関係ない話だが、もしかしたら「ゆめテク」で最もインパクトが強いのはホンダのブースで展示されている自立歩行人間型ロボットP3ではないだろうか。膝を曲げて歩く独特の歩行スタイルも面白いが、階段を上る、降りるといった様子は感動的だ。人間が日頃なにげなく行なっていることをロボットに実現させることの難しさがにじみ出ている。
今回のイベントでは通常歩行のほか、後ろ歩き、斜め歩き、階段の昇降などのほか、現在研究開発中というバランス感覚に関するデモンストレーションも行なわれた。水槽を持ち歩いた場合、現状ではかなり波立ってしまうのだが、新機能を使えばさざ波程度に押さえることができる。また、紙袋を持って歩いた場合かなり揺れるのだが、最新技術によりほとんど揺れることはなくなっている。
P3はバランス感覚に優れており、床がどういった風に傾いても常にバランスを取りながら倒れないように設計されている。今回も床が20度傾き上に置かれた棒が倒れても、P3は倒れることがなかった。
現在、ホンダの企業広告としてTVCMにも出演中のP3。多くの人が目にしていると思うが、実際に見たときは別の感動がある。ぜひ押さえておきたいブースだろう。
□ゆめテクのホームページ
http://www.nikkei.co.jp/events/yumetech/
(2000年7月21日)
[Reported by funatsu@impress.co.jp]