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NEW PRODUCTS TESTREPORT


コンパックコンピュータ
PRESARIO 3571
PRESARIO MV540

スタイリッシュな省スペースPCと
JBLスピーカーがセットの15インチディスプレイ

TEXT:水島伸行 Nobuyuki Mizushima



本体背面。USBやパラレルなどの端子を持つが、シリアル端子は備えない。また、DVI端子によりデジタルディスプレイにも対応
 今年2月に発表され、メタリックラベンダーのフロントマスクと優れた省スペース性で人気を集めているPRESARIO 3500シリーズが、基本スペックを強化して新たに登場した。今回は、この新PRESARIO 3500シリーズから、標準価格79,800円のエントリーモデル「PRESARIO 3571」(以下、3571)と、同シリーズのデザインとコーディネイトした新型15インチディスプレイ、「PRESARIO MV540」のレビューをお届けしよう。

 従来のエントリーモデル、3566から3571への変更の中でもっとも重要な点は、CPUがCeleron 466MHzから566MHzへと変更されたことだろう。このCPUは従来のMendocinoコアと異なり、最新のPentium IIIと同じCoppermineコアを持つタイプで、SSEと呼ばれる拡張命令の実行機能を備えている。実際のところ、ビジネスアプリケーションやWebブラウザなどを使用した際に体感できる速度向上はわずかなものだが、SSEを多用するMPEGエンコーダや音声認識ソフトなどの処理速度は飛躍的に向上する。近年は、こうした用途を目的にPCを購入するユーザーも増えているため、意義の大きい改良点だ。

 また、HDDの容量は従来の10GBから1.5倍の15GBへと強化されている。近年はアプリケーションやデータが大型化する傾向にあるが、この程度の容量があれば余裕を持って対応できるはずだ。


クリエイティブウィンドウの内部には、二つのUSBコネクタとヘッドホン、マイク端子が装備されている
そのほかの点は基本的に3566と変わらず、チップセットにはビデオ機能を統合したi810Eを採用し、メモリはPC100対応のSDRAMが64MB搭載されている。モデム機能も内蔵しており、購入後はすぐにインターネットを楽しむことも可能だ。

 3500シリーズの特徴である「クリエイティブウィンドウ」も健在だ。これは筐体前面に存在する小窓で、内部には二つのUSBポートとヘッドホン、マイク端子が用意されている。ジャストシステムのMP3 BeatJamもバンドルされているので、CDから取り込んだ音楽データをMP3化し、USB経由でポータブルMP3プレイヤーに書き込むといった作業も簡単に行なえる。


 この3571をはじめとした新PRESARIOシリーズと同時に発表されたディスプレイがMV540だ。このモデルは音楽を楽しむことがコンセプトとなっており、着脱可能なJBL製のPlatinum Seriesスピーカーがバンドルされている。これは、15インチのCRTとほぼ同じ高さという、PC用スピーカーとしては比較的大きなもので、低音域の再生も力強い。価格もスピーカーセットながら20,000円と割安感もある。

 ただ、CRT自体は1,024×768ドット表示時のリフレッシュレートが最高60Hzの対応であるため、エントリーレベルである3571のスペックを考慮しても、マシンの性能を最大限に引き出すためにはやや物足りない。しかし、3571とMV540がデザインやコストの面で優れていることはすでに述べたとおりだ。とくに3571に関してはスペックが比較的高いため、17インチCRTなどと組み合わせれば、ビジネスでの本格的な使用も可能となる。また、MP3やE-mailなどを気軽に楽しみたいといった方であればスピーカーも手に入るMV540と組み合わせて使用するという形がベストだろう。

MV540のスピーカーは付属のスタンドにより、本体から取り外した状態でも使用可能。右ユニット側面にはヘッドホン端子も備える スリムな筐体ながら、ライザーカードの使用によって3本のPCIスロットを搭載している

  • メーカー:コンパックコンピュータ株式会社
  • 問い合わせ先:0120-099-589
  • URL:http://www.compaq.co.jp/

  • 製品名:PRESARIO 3571
  • 標準価格:オープン(ダイレクトプラス価格79.800円)
  • CPU:Celeron 566MHz
  • チップセット:Intel 810E
  • メモリ(最大):64MB(512MB)
  • HDD:15.0GB
  • FDD:2モード
  • CD-ROMドライブ:最大40倍速
  • ビデオチップ:Intel 810E内蔵
  • ビデオメモリ:SMA方式によりメインメモリの一部を使用(最大12MB)
  • 最大解像度:1,600×1,200ドット/256色
  • サウンドチップ:ESS Allegro
  • モデム機能:56kbps(V.90、K56flex対応)
  • キーボード:109キー(PS/2接続)
  • 拡張スロット(空き):PCI×3(2)
  • インターフェース:USB×4、キーボード(PS/2)×1、マウス(PS/2)×1、パラレル(Dsub 25ピン)×1、DVI(DVI-D)×1、CRT(Dsub 15ピン)×1、LINE IN×1、LINE OUT×1、ヘッドホン×1、マイク×1、モデム(RJ-11)×1
  • 本体サイズ(W×D×H):約86×340×300mm
  • 重量:約6.8kg

  • 製品名:PRESARIO M540
  • 標準価格:オープン(ダイレクトプラス価格20,000円)
  • ブラウン管:15″フラットスクエア管
  • ドットピッチ:0.28mm
  • 水平走査周波数:31.5~54kHz
  • 垂直走査周波数:50~120Hz
  • インターフェース:Dsub 15ピン×1
  • 本体サイズ(W×D×H):約368×413×397mm
  • 重量:約13.0kg

    ■写真撮影
    若林直樹(STUDIO海童)

    □コンパックコンピュータのホームページ
    http://www.compaq.co.jp/
    □製品情報
    http://www.compaq.co.jp/athome/presario/p3500.html
    □関連記事
    【5月23日】コンパック、CPU/HDDなどを強化したPresarioシリーズ
    http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000523/compaq.htm


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    ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp