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米司法省、Microsoft分割案をワシントン地裁に提出

4月28日(現地時間) 発表




 米司法省は現地時間の28日、米Microsoftを分割するという是正措置案をワシントン地裁に提出した。Microsoftは、3日に同地裁で反トラスト法に違反しているとの判決を受けている。

 是正措置案によれば、MicrosoftからWindowsを中心とするOS部門を独立させ、アプリケーション部門と切り離すとしている。命令の有効期間は10年で、その間は再統合はできない。また、両社の経営陣の兼任や合弁事業も禁止されるほか、メーカーなどへの情報開示や報復措置の禁止なども盛られている。

 リノ司法長官は「これは適切なタイミングの適切な治療案だ。我々の提案は競争を刺激し、革新をうながし、消費者によりよい選択肢を提供するだろう」というステートメントを発表した。

 Microsoftは今回の是正措置案に強く反発しており、ビル・ゲイツ会長兼CSAは「Microsoftを別々の会社に分割するようなことは消費者の利益にならないし、訴訟の中にはそのような提案の根拠となるものはない。生産性の革命的な向上を支援したもっとも大切な技術製品の二つをうみ出した開発チームを切り裂くようなことこそ消費者の利益に反するものだ。Microsoftは一つの企業として、消費者に価値をもたらしてきた歴史を持っている」とリリースで述べている。

 ワシントン地裁は、5月24日に予定している聴聞会で司法省とMicrosoftの意見を聞き、早ければ6月にも最終的な命令を下すとみられている。ただし、Microsoft側が控訴することは確実で、最終的な解決にはまだ時間がかかる見込みだ。

□米司法省のホームページ(英文)
http://www.usdoj.gov/
□是正措置案(英文)
http://www.usdoj.gov/atr/cases/f4600/4639.htm
http://www.usdoj.gov/atr/cases/f4600/4640.htm
□ステートメント(英文)
http://www.usdoj.gov/atr/public/press_releases/2000/4646.htm
□Microsoftのホームページ(英文)
http://www.microsoft.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.microsoft.com/presspass/press/2000/Apr00/GovtRemediesPR.asp
□ニュースリリース(和訳)
http://www.microsoft.com/japan/presspass/releases/042900doj.htm
□関連記事
【4月4日】米Microsoft、司法省との独占禁止法訴訟で敗訴
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000404/ms.htm
【4月10日】後藤弘茂のWeekly海外ニュース
和解したくなかったMicrosoftと和解したかったゲイツ氏
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000410/kaigai01.htm

(2000年4月29日)

[Reported by date@impress.co.jp / Watchers]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp