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エプソン販売 Colorio Copy CC-700 プリンタ、スキャナ単体としても 魅力的なパーソナル複合機 TEXT：本間 文　Bun Honma

本機をスタンドアロンで操作する際には、本体前面の操作パネルを使用する

　エプソン販売からカラープリンタとスキャナを一つの筐体に収めた複合機「Colorio Copy CC-700」が発売された。この製品はプリンタとスキャナ機能を一つにし、スタンドアロンでカラーコピーが取れるようにしたもの。PCとのインターフェースとしてUSB端子を装備しているため、カラーコピー機としてだけでなく、カラープリンタやスキャナとしても利用できるのは言うまでもない。

PC上から本機のさまざまな機能を呼び出すEPSON SMART PANEL。コピー、FAX、Eメール、OCRなど、本機のほとんどの機能をこのパネルから呼び出すことができる

　そのスキャナ部は、光学解像度600×1,200dpi、読み込み階調RGB各色12bit入力、8bit出力に対応と、同社のGT-7000相当のエンジンを搭載している。プリンタ部は、最高1,440×720dpiの高解像度で、大中小3種類のドットを打ち分けることができるMSDT（マルチサイズドットテクノロジー）を採用したPM-770C相当の高性能エンジン。しかも、ノズル数は各色48ノズルと同じ印字品質を持つ現行モデルのPM-760Cよりも多く、比較的高速な印刷が可能だ。

　操作パネルは、まさにパーソナルコピー機そのもので、用紙サイズや明暗調整、拡大縮小、モノクロ／カラー、コピー品質、コピー枚数などの設定ボタンに、コピーボタンとストップ／クリアボタンが整然と並ぶ。スタンドアロン動作時の操作は実に簡単で、コピーしたい枚数と原稿サイズをボタンで設定すれば、PCが接続されているかどうかにかかわらずコピーが開始される。スタンドアロン動作時にはエプソン独自のマルチプロセッサが本機を制御する仕組だ。とはいえ、この場合は本来スキャナやプリンタエンジンが持つ性能すべてを利用することはできず、スキャニング解像度は最大600×600dpi、プリント解像度は最大720×720dpiとなる。

SMART PANELから呼び出されるFAXモード。ACPIに対応したPCならば、レジューム中でも受信が可能だ

　しかし、CC-700で特筆すべきはハードウェア処理によるスタンドアロン性能よりも、単なる複合カラーコピー機以上の機能を実現するソフトウェアであろう。添付のユーティリティソフトウェア「EPSON SMART PANEL」では、通常のコピーモードのほかに、FAXの送受信やスキャニングした画像を自動的にメールソフトにアタッチするEメール機能、スキャニングしたドキュメント画像を自動的に同梱のOCRソフト「読んde!!ココ for EPSON」に受け渡すOCR機能など、数々のファンクションもサポートしている。また、本体操作パネルのスキャナビボタンに、このソフトウェア処理機能を割り付けることもできるため、ボタン一つでSMART PANELを起動し、FAXを送ることもできるのだ。

本格的なスキャニングは「EPSON TWAIN」で行なう。このソフトで読みとったデータも各ツールへと出力可能

　しかも、エプソンブランドのプリンタならでは機能としては、プリンタにセットされている用紙サイズに合わせて、印刷データを自動拡大・縮小印刷できるフィットページ機能や、「マル秘」や「至急」などの透かし印刷機能など、現行のPMシリーズにも採用されているモードすべてをサポートしている。自動画像補正機能を実現する「オートフォトファイン! 4」もサポートしており、写真をスキャニングしてDPE出力を行ない、焼き増しをしたい場合など、画像を自動解析して最適なプリントアウト設定を行なうだけでなく、シャープネスやセピア調といったエフェクト機能を適用することもできる。スキャナ、プリンタ単体としては、現行のエプソン製品の中ではエントリーに位置するクオリティだが、それを補って余りある使い勝手のよさがある。個人事業などコピー機が欲しいというユーザーのみならず、これからスキャナやプリンタを購入しようと考えている個人ユーザーは、ぜひ店頭で触れてみてほしい。