Click


MACWORLD Expo/San Francisco 2000
展示会場レポート第2弾!
FireWire対応のストレージ製品とユニークなUSB機器など

会期:1月4~8日(現地時間)

会場:San Francisco Moscone Convention Center


 展示会場レポートの第2弾は、MACWORLD Expo/San Francisco 2000で公開された周辺機器などをまとめて紹介する。昨年、同会場でPowerMacintosh G3にはじめて搭載されたFireWireに対応した製品が、一年を経て充実しつつあるのが特徴だ。


■大容量ストレージはSCSIからFireWireへシフト

 現在出荷されているMacintoshにはSCSIインターフェイスが搭載されていないため当然といえば当然の結果だが、大容量のストレージ製品はSCSIからFireWireへほぼシフトしつつある。もちろんSCSIも健在だが、今後は用途を限定して利用されていくことになるだろう。それに加えて、コンシューマ向けのリムーバブル製品にもFireWireインターフェイスが普及しつつある。なかには、USBとFireWireのインターフェイスを併せ持つ製品も登場した。いっぽうUSB機器にはユニークなものをいくつか見つけることができる。

LaCieが発売するPocketDrive。USBとFireWireという、ふたつのインターフェイスを同時に搭載しているのが特徴。ディスク容量の違いで6GB、18GBのふたつのモデルがある。米国では今月中に、日本でも2月以降の出荷が予定されている。MACWORLD Expo/Tokyo 2000にも出品を予定している MicroNet Technologyが出展した大容量ストレージ「san Cube」。70GBから220GBまでの製品がラインナップされており、最大容量のモデルではFireWire経由で4つのクライアントから同時に接続して利用できる。ストライピングやミラーリングなどソフトウェアによるRAID機能も搭載している。価格は1,499ドルから 日本のヤノ電器が出展したUSB接続のFDD。特に目新しい機能はないが、デザインは秀逸。グラファイトを含めて7色のカラーが用意されている。米国で先行発売した後、日本での発売も検討するとのこと
お馴染みiomegaのJAZZと250MB対応zipドライブ。どちらも、インターフェイスをFireWire対応にした参考出展の製品。いずれも、2000年第2四半期の発売を目指して開発中とのこと Macの動作状態を監視して、システムクラッシュが起こったときは自動的にリスタートをかける「Kick-off!」。サーバシステムなどで便利に使うことができそうだ。Macの状態はUSB経由で把握するので、接続するMacにはUSBインターフェイスが必要。ほかに、ADBに対応した製品もある
赤外線を利用する小型のUSB対応キーボード。インターネット接続などに利用できるワンタッチボタンのほか、右上にはポインティングデバイスも装備している。参考出展ということで発売時期などは未定 USB接続が可能な距離を延長する、いわばUSBのリピーター「USB100」。ホストとクライアントの間はカテゴリー5対応のケーブルで接続する。延長可能な距離は最大で300フィートまで Macを学習型リモコンにする「Zeph IR」。ユニット自体は発光部と受光部があるだけの単純なもの。室内にある赤外線リモコンに対応したAV機器や家電製品をMacのデスクトップから操作できるようになる
ジョブズ氏の基調講演でも紹介されたマイクロスコープ。USB接続されたスコープのレンズが捉えた画像をMacの画面で見ることができる。先端のレンズは交換が可能で、等倍と100倍が用意されているほか、他の倍率も準備中とのこと。開発と製造は日本企業で、スカラ株式会社。教材として学習用の素材を組み合わせて販売をするという。デモでは、花の中心をクローズアップしてくれた



■少しずつ登場し始めたiBook向けの周辺機器

 発売からおよそ3カ月が過ぎようとしているiBook。専用の周辺機器もぼちぼちと姿を見せつつある。iMac登場の時ほどの盛り上がりを見せていないのは気がかりだが、USB機器などすでに主流の製品はiMac以来出そろってしまったので、いたしかたないところだろう。

iBookに内蔵できるバッテリを2個まで同時に充電できるバッテリチャージャ。ACアダプタはiBook付属のものが利用できる。VST Technologyが出展 iBook専用というわけではないが、妙にマッチするデザインのハンディスキャナ「MiniDoc」。もちろん充電式の内蔵バッテリでも動作する。カラーは写真のオレンジとクリアのほかにブルーが用意されている。 みたままズバリの電気スタンド。もちろんiBook専用ではないが、展示の様子が妙にマッチしていたので、ここで紹介することにした。ちなみに製品の名称は「e.Light」
iBook専用のキャリングバッグ。日本で発表されたiBook用のバッグは、おしゃれなトートバッグやビニール素材のものがほとんどだが、こちらは機能最優先で質実剛健そのもの。まさに所変われば品変わるという好例。念のいったことに外周には金属のフレームまで入っているほど。発売元のiToteは、MACWORLD Expo/Tokyoでもブースを構えるという



■モジュールを使った拡張性とカラーで人気を集めるVISOR

 期待を持たせながらも、なかなか明かされることのないApple ComputerのPDA戦略。待ちきれないユーザーのほとんどはPalm OSを利用している。なかでも、昨年リリースされたhandspringのVISORは、その拡張性はもちろんトランスルーセントなカラーでもMacユーザーの人気を集めている。3Comブース、handspringブースともに注目度は高い。

展示会場では一、二を争う混雑ぶりとなったhandspringのブース。規模はMicrosoftと同等で、位置もApple Computerの隣と絶好のロケーション。いまだ噂の域をでないAppleブランドのPDAに変わって、人気を集めていた いっぽうこちらは、Bluetooth対応のモジュール。製品としてメドがたつのはBluetoothの状況次第ということだが、デモではふたつのVISORでチャットを披露していた
VISOR用のMP3モジュール。モジュール単体ではメモリが搭載されていないが、マルチメディアカードのスロットがふたつ用意されている。価格は本体とソフトだけなら100ドルを下回るという。VISORに搭載されているマイクを使って、ボイスレコーダーとしても利用可能 Xircomがテクノロジーデモを行ったVISOR向けのワイヤレスLANモジュール。速度は11Mbps対応で、写真からも明らかなようにAirPortと互換性がある。現時点では製品としての出荷時期や価格などは未定



■「Internet Explorer 5」は2月に登場予定

 最後は会場内の注目ブースをいくつか紹介しよう。Internet Explorer 5を発表したほか、自社製品のMac OS Xへの対応を明らかにしたMicrosoftをはじめ、SoundBlasterなどでPCユーザーにはおなじみのCreative Technologyが、初めてMACWORLDに出展している。

Microsoftのブースでは、やはりInternet Explorer 5が一番人気。現在はβ版だが2月には製品版の配布が始まるものとみられている。日本語版の開発も並行して進んでおり、MACWORLD Expo/Tokyoでのデビューが予測される。オークションの監視などWindows版にはない機能も搭載される Macintoshプラットホームへの参入を発表したCreative Technology。出展した製品は既存の「WebCam GO」や「NOMAD II」、「Sound Blaster Live!」などPCユーザーにはおなじみのものばかりだが、すべてにMacitosh対応のドライバやソフトウェアが同梱されている点が新しい
ブラウザ上で音楽を鳴らすプラグインを開発しているBEATNIKと、MIXMAN studioなどを発売するMIXMANが合併、新たなスタートを切った。これまでPC向けに発売していたアプリケーションをMacに移植。専用コントローラも開発して、音楽ゲームの人気が続く日本市場でのヒットをねらう。このコントローラは米国では149ドルで販売される予定。日本ではカメオインタラクティブから発売される
Apple Computerより2億ドルの投資を受けた全米第2位のプロバイダEarthlinkのブース。イメージカラーのオレンジにあわせて、デモンストレーションに利用しているiMacのカラーはすべてタンジェリン ゲームのエリアでは一番人気のBLIZZARDブース。人気の秘密はDiablo IIのMacintosh版をデモンストレーションしていたため


MACWORLD Expo/San Francisco 2000ホームページ
http://www.macworldexpo.com/mwsf2000/
(2000年1月7日)

[Reported by 矢作 晃]


【PC Watchホームページ】


ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp