[an error occurred while processing the directive]

CeBIT 2009【ビデオカード編】

GeForce GTS 250はスタートと同時に各社オリジナルクーラーを搭載

ASUSTeKのGeForce GTS 250カード「ENGTS250DK/TOP/
HTDI/512M」。ヒートパイプ4本を用いた冷却機構を搭載している。メモリ容量は512MB。コアクロックが775MHz、シェーダークロックが1,950MHz、メモリクロックが2,360MHz。HDMI出力にも対応している

会期: 3月3日~8日(現地時間)

会場: 独ハノーバー市ハノーバーメッセ(Hannover Messe)



 エンスージアスト向けのGPUは2009年1月のInternational CESで発表されてしまい、どうにもネタに乏しい感のあるCeBIT 2009。不況との関連性は不明だが、CeBIT参加を見送ったグラフィックス専業メーカーも多い。とはいえ国内でも馴染みの各社がブースを構え、新製品を展示していたのでレポートしよう。

●各社GeForce GTS 250カードを展示

 GPUでのトピックスは、NVIDIAの「GeForce GTS 250」だろう。既報の通りGeForce 9800 GTX+のリネームであるが、ボリュームの出るパフォーマンスセグメント向け製品であるだけに、各社が新製品をリリースしている。

GIGABYTEのGeForce GTS 250カード「GV-N250ZL-1GI」。型番にZLとあるとおり、Zalman製ファンシンクを搭載している。メモリ容量は1GB。HDMI出力にも対応している MSIのGeForce GTS 250カード「N250GTS-2D1G」。4本のヒートパイプを用いた冷却機構を搭載している。メモリ容量は1GB Point of ViewのGeForce GTS 250カード。3本のヒートパイプを用いた冷却機構を備える。メモリ容量は512MB。コアクロックが600MHz、メモリクロックが1,800MHzとあったが、これはGeForce 9800 GTのスペックを誤って記したものと思われる。HDMI端子を装備
BIOSTARのGeForce GTS 250カード「VN2503SH52」。3本のヒートパイプと銅製ヒートシンクを組み合わせた冷却機構を備える。メモリは512MB。コアクロックが740MHz、メモリが2200MHz。HDMI端子を装備 GAINWARDのGeForce GTS 250カード「GTS 250 HD」。カバー付きの冷却機構が特徴だ。メモリ容量は512MB。コアクロックは745MHz、メモリクロックは2,200MHz。メモリには0.8ns品を用いているとされる。HDMI端子を装備
Zotacのオーバークロック版GeForce GTS 250カード「GeForce GTS250 AMP! EDITION」。メモリ容量は1GBで、コアクロックが750MHz、メモリクロックが2,300MHz Zotacの通常版GeForce GTS 250カード「GeForce GTS250」。メモリは512MBで、コアクロックが738MHz、メモリクロックが2,200MHz

●補助電源無し版GeForce 9600 GTや、高品質/静音を謳う製品

 もう1つ、正式に発表があったわけではないが、最近注目を集めているのが補助電源コネクタの無いGeForce 9600 GTカードだ。CeBITではASUSTeKとZotacが展示をしていた。この2製品はどちらもエコ・グリーンをアピールしている。

ASUSTeKの補助電源無し版GeForce 9600 GTカード「EN9600GT/DI/512MD3」。コアクロックが600MHz、シェーダークロックが1,500MHz、メモリクロックが1,800MHz、メモリは256bit接続のDDR3メモリで容量が512MB Zotacの補助電源無し版GeForce 9600 GTカード。ストリームプロセッサ数が64基、コアクロックが600MHz、メモリクロックが1,800MHz、GDDR3メモリで容量は512MB。40%の消費電力削減が実現するとうたわれている 補助電源の無いGeForce 9600 GTカードを後部から。補助電源のパターンはまだ残っている

 これ以外のGPUを搭載した製品で、特徴ある製品をピックアップしてみた。まずはMSIのGeForce GTX 260搭載カード「N260GTX Lightning」。GDDR3メモリを通常のGTX 260カードの2倍となる1,792MB搭載しているが、そのほかにも多数の特徴がある。まず外観の特徴では、2基のファンを搭載する冷却機構、ファンの軸にLEDを搭載し残像によってステータスを表示する機能、タッチパネル機能付きステータス管理パネル「AirForce Panel」の同梱など。また、構成部材は軍事向け品質を満たすとされており、電源フェーズ数も8+2の10フェーズを採用しているなど、品質面もアピールしている。

1,792MBのGDDR3メモリ、デュアルファン、ステータス管理パネル、ステータス表示ファンなど、オリジナル要素を詰め込んだMSIのGeForce GTX 260カード「N260GTX Lightning」 会場にはもう1つ配色の異なるN260GTX Lightningが展示されていた。なお、GeForce GTX 260としては珍しく、DVIを1基として一方をD-Sub15ピンに、HDMIを追加したブラケットレイアウトを採用している N260GTX Lightningに付属するコントローラ兼ステータス表示パネルのAriForce
MSIは「Hybrid Frozr」冷却機構を搭載したRadeon HD 4850カード「R4850 Hybrid Frozr」も展示。昨年「N9600GT Diamond 512MB」で採用されたHybrid FrozrをRadeon HD 4850に搭載した製品で、低負荷時にはファンを停止させ静音化、高負荷時には自動的にファンの回転を開始する仕組み GainwardのRadeon HD 4870 X2カード「Rampage 700」。2つのファンを備えた冷却機構は3スロット分の厚みがあり、ブラケットのスリットも多く搭載できるため冷却性能に期待が持てる。ディスプレイ出力はHDMI、DisplayPort、DVI、D-Sub15ピン

 また、GIGABYTEのファンレスGeForce 9600 GTカード「GV-N96TSL-1GI」は、太めのヒートパイプ3本と、GPU接触部分を大きめにとった「Silent Cell」という冷却機構を備えている。メモリはGDDR3メモリで容量が1GB。同社の品質基準Ultra Durableにも準拠しており、高品質も謳い文句としている。こちらはGeForce 9600 GTでも補助電源がついているタイプ。

 ASUSTeKではコンセプトモデル「Formula」を展示していた。まだどのようなGPUが搭載されるかは未定としながらも、シリーズ化を検討しているようでハイエンド、パフォーマンス、メインストリームと分けられ展示されていた。Formulaシリーズの特徴は、F1カーのようなデザインのヒートシンクカバー。外観のインパクトだけでなく、ヒートパイプとヒートシンクとの接触部分付近の表面積を大きくとるための凹凸や、ホコリの付着しにくいファンを採用しているなどの特徴もアピールされている。

ギガバイトのGeForce 9600 GTカード「GV-N96TSL-1GI」。GDDR3メモリを1GB搭載しており、ディスプレイ出力にはD-Sub15ピン、DL-DVI、HDMIを備える ASUSTeKが今年展開するというFormulaシリーズ。ハイエンド、パフォーマンス、メインストリームと各セグメントで展開される予定
最大の特徴はF1カー風のカバーなのだが、カードはマザーボードに対して垂直に挿すため、次の写真のようなクリアケースに入れないとなかなか人目に触れる機会がないかも エンスージアスト向けと見られるバージョンのFormula。実際に動作させてのデモもあった。コンセプトと言うわりにはさまざまなバリエーションが展示されている

●Zotacから水冷のGeForce GTX 295/285カード

 Zotacブースでは、GeForce GTS 250のほか、水冷のGeForce GTXカード「Infinity Edition」シリーズを展示していた。ラインアップは2つで、1つがGeForce GTX 295、もう1つはGeForce GTX 285。GeForce GTX 295バージョンは2枚のカードの中間にオリジナルデザインの水冷ヘッドを挟み込む設計。GeForce GTX 285バージョンは、GPUコアが722MHz、メモリが2,700MHz。コア、メモリクロックとも同社AMP! EDITIONを上回るオーバークロック仕様となっている。

Zotacの水冷GeForce GTX 295カード「GeForce GTX295 Infinity Edition」。水冷ブロックはカスタムメイドとされているが、基板自体はリファレンスである様子。明記はされていないが、水冷ということで高クロック動作にも期待したい Zotacの水冷GeForce GTX 285カード「GeForce GTX 285 Infinity Edition」。基板上を広く多く水冷ブロックが用いられている

□CebITのホームページ(英文)
http://www.cebit.de/
□関連記事
【3月3日】NVIDIA、デスクトップ向けGPU「GeForce GTS 250」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0303/nvidia.htm

(2009年3月9日)

[Reported by 石川ひさよし]

【PC Watchホームページ】


PC Watch編集部 pc-watch-info@impress.co.jp
お問い合わせに対して、個別にご回答はいたしません。

Copyright (c)2009 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.