欧州トップシェアの外付けHDDメーカーFreecomが日本参入
2月5日 発表
オランダのFreecom Technologiesは5日、2月に日本法人を設立し国内市場に参入すると発表した。代表にはフォン・ジャパンのチェアマン千川原智康氏が就任する。日本法人はジョイントベンチャーとして設立される予定だが、詳細な条件などは未確定。3月初旬にAmazon.co.jpを通じて2.5インチポータブルHDDを発売し、同時期に量販店での展開も目指す。 外付けストレージを手がけるFreecomは'89年に設立され、ヨーロッパでは外付けHDDメーカーとしてトップシェアを謳う。本拠地はオランダで、研究開発と営業は主にドイツで行なう。かつては東芝やSamsung、Maxell、Seagate等のOEMを受け持っていた。2000年にFreecomブランドを設立し、OEMからリテールへ移行するものの、その後市況の悪化を受け、現在ではビジネスの70%がB2Bで残りがリテールになっているという。香港にIPOオフィスを、台北や上海にセールスオフィスを置くなど、2007年よりアジアにも注力し、アメリカやブラジル等のそのほかの地域にも輸出するワールドワイドな企業になったという。 製品ポートフォリオには、各種外付けストレージのほか、光学ドライブやメディアプレーヤー、ノートPC用ケースなどのアクセサリも有する。外付けストレージの代表的な製品として、2.5インチHDDを採用したポータブル/耐衝撃の「Tough Drive」シリーズ、1ドライブのシンプルなNAS「Network Drive」シリーズ、HDDスタンド「HDD dockking」シリーズ、カード型USBメモリ「USB Card II」シリーズ、データ同期ボタン搭載HDD「MD Pro」シリーズ、世界最小を謳う2.5インチHDD「Mobile Drive XXS」などがある。
日本ではまず、3月初旬に「Tough Drive」シリーズを発売する。Tough Driveシリーズは耐衝撃とデザイン性の高さを特徴としているため、価格は競合よりも高くなり、320GBモデルで13,000~14,000円程度になる見込み。次いで、Mobile Driveシリーズ、Network Driveシリーズ、HDD dockingを投入する。ほか、カード型USBメモリ「USB Card II」シリーズについては、コンビニでの販売や、ノベルティとして提案を目論む。 Tough Driveは、2m落下への耐衝撃性能やAES 256bitハードウェア暗号化、USB転送を高速化する「Turbo HDD USB」などの機能を備えるポータブルHDD。はめ込み式のカバーで彩れる「CUSTOM」やレザーカバーモデル、女性向けのピンクカラーモデル、Mac向けにIEEE 1394搭載モデルなど、幅広いモデルをラインナップする。 容量は160GB~500GB。本体サイズは80×140×19mm(幅×奥行き×高さ)、重量は175g。ほか、バックアップソフトが付属する。
●製品力、市場理解にも自信
5日に都内で開かれた発表会には、CEOのDick C. Hoogerdijk氏が登場。20年連続で黒字だったことやIFデザインアワードを筆頭に2008年だけで75の賞を獲得したこと、ヨーロッパでトップシェアであることを挙げ、ビジネスと製品の優秀性を強調した。 日本市場については、アイ・オー・データ機器との人材交流を行ない、理解に努めてきたと自信を見せた。初年度には2億円の売上を目指す。 Freecomは2009年以降、HDD dockkingにEthernetを追加したモデルや、RFIDによる認証機能を搭載したモデル、RAID対応のMobile Drive XXSなどを投入していく計画だ。
□Freecomのホームページ(英語) (2009年2月5日) [Reported by matuyama@impress.co.jp]
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