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【CES Unveiled編】
AMDのYukonプラットフォームを採用したHPノートなどを展示

会期:1月8日~11日(現地時間)

会場:Las Vegas Convention Center
   Sands Expo and Convention Center/The Venetian



 例年、Intenational CES開幕の前々日には、報道関係者向けのプレビューイベント「CES Unveiled」が開催される。AMDが先日発表した薄型モバイルPC向けプラットフォームを採用した製品をはじめ、多数の新製品が展示されている。

●AMDのYukonプラットフォームを採用した「HP Pavilion dv2」

 このInternational CESに合わせるタイミングで、「Yukon」(ユーコン)のコードネームで知られていたAMDの薄型ノートPC向けプラットフォームが発表されたが、さっそく採用製品となる「HP Pavilion dv2」が展示されている。4月の出荷開始を予定しており、価格は699ドルから。

 Yukonプラットフォームは、2種類のCPU、2種類のチップセットおよび外付けGPUとしてMobility Radeon HD 3410を組み合わせて利用することができるが、HP Pavilion dv2はCPUにAthlon Neo MV-40(1.6GHz動作)、AMD M690チップセット、Radeon HD 3410を組み合わせた構成となっている。外付けグラフィックの搭載により、Blu-ray Disc(BD)再生が可能である点もアピールしており、USB接続した外付けBDドライブをセットで購入することができる。

 液晶は12.1型1,280×800ドットパネルを搭載し、本体サイズは約292.1×240×23.6~32.8mm、重量は1.7kgとなる。バッテリは4セルまたは6セルで、駆動時間は4セル時で約4時間。

 そのほかのスペックは、12.1型クラスのノートPCとしては標準的で、メモリは最大4GB、HDDは160~500GB。Webカメラ、Ethernet、BTOで選択可能な無線LAN/Bluetooth機能などを搭載。インターフェイスはHDMIや各種カードスロットなどを装備する。OSはWindows Vista Home BasicまたはWindows Vista Home Premiumの64bit版となっている。

AMDのYukonプラットフォームを採用する「HP Pavilion dv2」。12.1型液晶で最薄部約23.6mmのモバイルノートPCとなっている Yukonプラットフォームのロゴマーク。Athlon NeoとRadeon HD 3410を使った製品であることが分かるようになっている

●Lenovoはスライド式デュアルディスプレイ搭載Thinkpadを展示

 Lenovoは、同社のモバイルワークステーション「ThinkPad W700」の派生モデルとなる「ThinkPad W700ds」を展示。スライド式の10.6型ディスプレイを埋め込んだ、デュアルディスプレイ製品なのが大きな特徴となる。

 基本的なハードウェアはThinkPad W700に準じており、Core 2 Duo/Quadをベースに、DDR3 SDRAM、NVIDIA Quadro FXを組み合わせ、タッチパッドの横にワコム製タブレット機能を内蔵。

 内蔵された10.6型ディスプレイは、スライド式になっており収納が可能。また、最大30度の角度調整も可能となっている。解像度は不明だが、1,280×768ドットを縦向きに配置することで、1,920×1,200ドットの縦方向にマッチさせていると思われる。

 価格は3,663ドルから。LenovoはCES期間中にプレスカンファレスを予定しており、本製品についても紹介される見込みである。改めて詳細な情報をお届けする予定だ。

Lenovoのデュアルディスプレイモバイルワークステーション「ThinkPad W700ds」 スライド式のサイドディスプレイは角度変更もできるようになっている

●MacBook Air風ノートや液晶一体型PCを展示したMSI

 MSIは、CESに合わせて多数の新製品を発表した。新シリーズとなる「X-Slimシリーズ」にラインナップされた「X320」は、最薄部6mm、最厚部19.8mmの超薄型ノート。外観がMacBook Airに非常に似ているのが特徴的で、多くの人の注目を集めていた。ただし、本製品はすぐに投入される製品というわけではなく、今年後半の発売を目指しているという。また、現時点では正式なものではないと前置きしたうえで、800ドル程度になる見込みだとしている。

 こちらも新シリーズとなる「Wind NetOn」は、液晶一体型のAtom採用デスクトップPC。CES Unveildでは18.5型液晶モデル「AE1901」と「AP1900」が展示されており、AE1901はスリムなフレームである点に加え、デュアルコアAtomを採用する点を売りにしている。今月中にも販売が開始される見込みで、価格は500ドル程度から。

 このほか、22型液晶搭載の「AE2203」、18.5型液晶の「AP1902」、16型液晶の「AC1600」もラインナップされている。最上位モデルとなるAE2203は、フルHD(1,920×1,080ドット、18.5型以下のモデルは1,366×768ドット)対応液晶が採用されるほか、Core 2 Duoが利用されるのが特徴となる。

 10型液晶を搭載するミニノートPC「U115 Hybrid」は、Atom Z530と1GBメモリを搭載するMenlowプラットフォームの製品。外観は同社のWind NetBookに近いが、6セルバッテリを搭載することで12時間のバッテリ駆動時間を実現するという。

 製品名に含まれる“Hybrid”とは、SSDとHDDの両方を搭載できる製品であることを表しており、Windowsのシステムなどは8GBまたは16GBのSSDを利用し、データ用に120GBまたは160GBの2.5インチHDDを搭載する格好となる。また、省電力モード時には、一時的にHDDをカットオフすることができるようになっており、これによって無駄な電力を減らすことも、前述のような長時間駆動につなげている。

13.1型液晶を搭載した、最厚部19.8mmのスリムノート「X320」 形状を含め、外観はMacBook Airと非常に似ている 液晶一体型PCの「Wind NetOn」シリーズ。向かって右側がデュアルコアAtomを搭載する「AE1901」
6セルバッテリを搭載する「U115 Hybrid」。B5サイズ以下、1kgの重量で12時間のバッテリ駆動時間であることをアピールしていた SSDとHDDの2つのストレージを搭載するのが大きな特徴。HDDはオプション扱いとなる。展示機は8GB SSD+160GB HDDの構成となっていた

●Logitechはゲーマー向け新製品を展示

 Logitech(ロジクール)は、ゲーマー向けのキーボードおよびマウスの新製品を展示。「G19」はキーボード上部に320×240ドットのフルカラー液晶を搭載するのが特徴。同社のゲーマー向けキーボードでも従来モデルからモノクロLCDが搭載されていたが、カラー液晶が搭載されたのは本製品が初めてとのこと。時計やゲームの情報、動画などを表示させることができる。

 このG19とセットで展示されているのが、左手用ゲーミングキーボードの「G13」。25個のキーとミニスティックを備えており、ゲームモードは3種類を切り替えて使うことができる。同社のゲーマー向けキーボードが従来から搭載していた160×43ドットのモノクロLCD「GamePanel LCD」も装備する。

 「G9x」は、レーザーマウス製品であるG9の派生モデルで、150ipsのトラッキング速度、200~5,000dpiの解像度を持つ製品となる。外観はG9とほぼ同じで、別バージョンのグリップも付属。グリップに埋め込めるオリジナルデザインは注文して印刷してくれるサービスも実施される。

 また、G19/G13/G9ともに内部にRGB LEDを使ったバックライトを備えており、好きな色でライトアップすることができる。そして、Windows上で動作するコントロールソフト上からは、G19/G13/G9xを連動して色を変更することができるようになっている。

 このほか、ユニーバサルリモコンであるHarmonyシリーズの新製品「Harmony 1100」も展示。3.5型タッチスクリーンがメインパネルとなったのが大きな特徴。十字キーやチャンネル、ボリュームといった一般的なボタンは独立して備えているが、カスタマイズする部分はいずれもタッチパネルに表示して操作できるようになる。これまでのように“カスタマイズボタン”という概念がなくなりそうだ。

Logitechのゲーマー向けキーボード新製品「G19」 上部に320×240ドットのカラー液晶を装備。ゲーム情報や時計、CPU使用率のほか、動画などを再生することができる 左手用ゲームキーボード「G13」。上部には従来のゲーマー向けキーボードが備えていたのと同じGamePanel LCDを備えている
ゲーマー向けレーザーマウスの「G9x」。トラッキング解像度の向上が大きな特徴で、これまでの「G9」同様にグリップやバランサなども付属する ユニバーサルリモコン新製品となる「Harmony 1100」。操作部が3.5型のタッチパネルとなった

●Unveiledで見かけた、そのほかの気になる製品

H.264ベースの新形式を採用するDivX 7のロゴ

 DivXは、新バージョンとなる「DivX 7」を発表。動画はH.264ベース、音声はAAC、MKVコンテナを使う、まったく新しい形式へと生まれ変わった。DivXは一昨年から昨年にかけて、H.264コーデックを提供していたMainCenceptを買収しており、この技術を包含した格好となる。

 今回のDivX 7のH.264ベース化はHD解像度に向けたものとなるが、DivXでは従来からDivX形式に対応した機器の認定プログラムを実施しており、従来の独自形式によるDivXでも「DivX HD」が定義されていた。今回のDivX 7リリースにあたって、新たに「DivX Plus HD」を定義。DivX Plus HDは、過去のDivX HD認定およびDivX認定を包含するものとなるので、DivX Plus HD認定された機器で過去のDivX形式はすべて再生できる。DivX 7のPC向けソフトウェアはすでにダウンロードできるようになっている。

 USB接続で利用できる外部ディスプレイアダプタとしてDisplayLinkでは、この技術とWirelessUSBを組み合わせた機器を展示。RealtekのWirelessUSBコントローラとDisplayLinkのコントローラを組み合わせて実現したもの。IOGEARから同じ仕組みの製品が発売されることになっている。

 E-Filliateが展示した「FLEXICORD」シリーズは、自由な形に曲げられるHDMI、スピーカー、USBの各ケーブルだ。主目的は長さを自由にできること。確かに便利そうである。

WirelessUSBと組み合わせて無線転送を実現したDisplayLinkアダプタ。展示会場では、スタッフがディスプレイを肩掛けして移動していた
E-Filliateが展示した「FLEXICORD」。各種ケーブルを自由な形に曲げることができるアイデア商品

□2009 International CESのホームページ(英文)
http://www.cesweb.org/
□関連記事
【1月7日】International CES 2009が開幕
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0107/ces00.htm

(2009年1月7日)

[Reported by 多和田新也]

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