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液晶一体型PCを自作できるケース
3R SYSTEM「Ldorado」フォトレビュー

L-2000 Ldorado

発売中



 韓国3R SYSTEMから液晶一体型PCを自作できる「L-2000 Ldorado」という風変わりなケースが登場した。一瞬、ジョークアイテムの類かとも思えるが、まじめに作られた製品である。店頭での実売価格は11,000円前後。編集部でも購入してみたので、ここに紹介したい。

 まず、製品の特徴を説明すると、このケースは厳密には液晶一体型PCを作るためのものではない。普通、液晶一体型PCは「1つの筐体内に液晶もPCも入っている」ものを差すからだ。この製品の用途をより正確に表わすと、「ディスプレイスタンドになるPCケース」となる。

 このケースにはVESA規格のマウンタが装着されており、そこにVESAマウント対応の液晶を装着できるのだ。つまり、液晶は市販品を別に用意するし、液晶とPCは1つの筐体内に収まりもしない。だが、一体化はするし、ケースのほとんどの部分が液晶の背面に隠れるようになるので、市販の液晶一体型PCと同じくらいの設置面積で利用できるのだ。

 マウンタには8カ所のネジ穴があり、75mmと100mmの2つの規格に合うようになっている。購入時マウンタは、筐体の側面にネジ留めされているので、これを外して、マウンタのレールに装着する。このマウンタは、高さと上下の角度が調整できる。高さは16段階でおよそ60mm変更可能。さらに、このマウンタは、液晶の90度回転もできる。最近のAMDやNVIDIAのビデオドライバなら標準で画面の回転をサポートしているので、簡単に縦長画面で使うこともできる。

 液晶は19型から24型までとりつけ可能とされている。ただ、24型の場合、下に大きめのスピーカーがついていると取り付けできないかもしれない。もう1つ注意点として、今回、22型の液晶を取り付けてみたのだが、マウンタをレールにはめたままでは90度回転にかなり難があった。実際、液晶の角の部分がケースの台座にこすれて傷がついてしまった。これを防ぐには、22型程度以上の場合、一度マウンタをレールから外し、その上でマウンタを回転させ、レールに戻すようにすればいい。ただ、かなり力がいる作業なので、怪我をしないよう気をつける必要がある。

マウンタ部分をケースから取り外したところ。外側のネジ穴がVESA 100mm、内側が同75mm ネジはAタイプ、Bタイプという長さの違う2種類が用意されている
実際にディスプレイに取り付けてみたところ 左の写真に見える銀色の金属部の穴は、レールにストッパーで固定させるためのもの
マウンタを目一杯下げたところ こちらは上げたところ。およそ60mm調整できる

 ケースは横から見るとL字型になっている。よく見ると、通常のケースの背面にあたる部分は、拡張カード程度の厚みしかない。これは、電源やドライブ類が台座の中に入る構造になっているからだ。ある程度厚みを抑えつつ、重心のバランスを考慮して、こういった設計になっているのだと思う。サイズは370×255(台座部)×418mm(幅×奥行き×高さ)となっている。

本体正面 台座部。フロントインターフェイスは、USBとオーディオ。光学ドライブはカバーがついている 右側面。これが普通のケースの本来の正面
本体背面 中央上部は少し盛り上がっていて吸気口になっている。ちょうどこのあたりを来るビデオカード用と思われる 左側面。この写真から分かるとおり、マザーボードは普通と上下逆に取り付ける

 さて、実際にPCを組み立てる際は、液晶よりも前に、マザーボードなどのパーツを取り付ける必要がある。マザーボードはATXに対応。拡張ベイは5インチが1基、3.5インチシャドウが3基ある。

 ケース内部は十分広く、3.5インチシャドウベイを除いては重なり合ってないので、作業しやすい。ただ、マザーボードを取り付ける際は、L字の腹の部分を下にしてケースを置く必要があり、結構不安定になる。この状態で力を込めてパーツを取り付けるのは難しいので、CPU、CPUファン、メモリは先に取り付けておこう。

 ドライブ類は3.5インチ、5インチとも、丸いゴムがついた専用のネジが用意されている。これをドライブに付けると、ケースのベイの所に切ってある溝に滑り込まして、ロックを掛けるだけでドライブを固定できる。ドライバーもいらず、楽だ。

 メンテナンス性はかなり高い方だと思うが、前述の通り、普通のケースより厚みを抑えてあるので、最後にフタを閉める時に、電源ケーブルなどを割ときつめに押し込みながら作業する必要がある。場合によっては、フタを閉めた後に、ケーブルがファンにあたったりする可能性があるので、注意が必要となるだろう。

本体内部。重なる部分が少ないので、手を入れやすい 電源は別売 このように右下に設置する
左側にファンが1基ついている ドライブの固定用ネジ。頭の部分にゴムがついている 拡張ベイはこのゴムの部分を受けるよう切り込みが入っている
HDDを取り付けたところ 光学ドライブを取り付けたところ。このすぐ下にも3.5インチHDDを取り付けられる すべてのパーツを取り付けたところ。本体の厚みが通常のケースより薄いため、ケーブルの取り回しにやや苦労する

 今回使った液晶は日本エイサーの22型のものなのだが、あいにくこの製品は、台座は取り外せるが、(少なくとも簡単には)足の部分が外せなかった。そのため、見た目がやや不格好になっているのはご了承頂きたい。

 ただ、22型くらいだと本体との大きさのバランスが良いのか、思ってた以上にしっくりとくる。ぱっと見は、こういう完成品があってもおかしくないと感じるくらいだ。ちなみに、写真を撮り終えた後に気づいたのだが、付属品としてディスプレイのケーブルを結束するためのバンドがついている。これを使うと、マウンタの横あたりにケーブルを固定できるので、下にだらりと垂れなくなる。

 以上の通り、ざっと紹介してみたが、総合的にかなり実用的で、お買い得な商品だと感じた。ディスプレイよりちょっと広いくらいしか置き場をとらないので、下手なスリムPCや小型PCよりも省スペースで使える。しかも、ATXマザーボードを使えるので、ハイエンドなゲーミングPCも組むことができる。値段も安めなので、ローエンドからハイエンドまで多くの目的に対応できるケースと言えるだろう。

 1つ残念なのは内蔵ファンの騒音がかなり大きい点。ビデオや音楽の視聴時などは気になるが、これは安価に取り替えがきくので、致命的ではない。

 ディスプレイがVESAマウント対応であるという前提条件はあるが、省スペースケースを探している人は、本製品も検討してみてはいかがだろう。

22型液晶を取り付けたところ。この写真ではディスプレイのケーブルが下に垂れてしまってるが、本当はディスプレイ背後に固定できる ディスプレイの足が外せなかったので、ちょっと不格好だが、90度回転させたところ 上下の角度も調整できる

□3R SYSTEMのホームページ(英文)
http://www.3rsys.com/english/main.asp
□製品情報(英文)
http://www.3rsys.com/english/products/view.asp?navi=case&idx_num=106
□関連記事
【11月22日】「液晶一体PC」を自作できるATXケースが発売に(AKIBA)
http://www.watch.impress.co.jp/akiba/hotline/20081122/etc_3r.html

(2008年12月5日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]

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