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アップル、MacBookシリーズについての製品説明会を開催
〜アルミ削り出しのユニボディとNVIDIA製チップセットを採用

パームレスト部分とフレームが一体化しているユニボディ。軽量かつ剛性も高い。ちょっと力を入れてひねっても歪むことはなかった。一枚のアルミニウム板から削り出されている

10月15日 発表



 アップルジャパン株式会社は、15日に発表したMacBookとMacBook Pro、そしてMacBook Airなどについて、報道関係者向けの製品説明会を開催した。

 本誌でも既報のとおり、発表されたMacBook、MacBook Proは同日より販売が始まっており、全国各地のApple Storeはもちろん、家電量販店の店頭などでも実際に手にとって製品を確かめることができるようになっている。

 製品説明会の会場では、数台のMacBookとMacBook Pro、そして11月に出荷が予定されているMacBook Airと24型のCinema Displayが用意されていた。製品の説明は主にスライドを用いて行なわれ、同社のプロダクトマーケティング 服部浩ディレクターは、発表されたMacBook製品すべてに共通する4つの注目ポイントを紹介した。

 1つ目は同社が「ユニボディ」と呼称する高精度なアルミニム筐体。パームレスト部分を含む筐体と内部フレームは一枚のアルミニウム板から削り出しによって製作されており、これによって本体の軽量化と剛性を同時に得ることができるとしている。この製作工程の一部は同社サイトにムービーとして公開されており、同社デザインチームのトップであるジョナサン・アイブ氏のコメントと合わせて見ることができる。

 同氏によればユニボティの採用は、従来複数のパーツの組み合わせが必要だった筐体部分の構造を単一にすることによって、(複数パーツの組み合わせに起因する)トラブルを未然に回避できるという要素もあり、ノートブックの筐体としては理想的であるとしている。また、従来のプレス方式では難しかったエッジを生かしたデザインなど、内部、外部ともに大きな進化を遂げているという。

同社のサイトで見ることが出来るムービー。ユニボディの製造工程が紹介されている

 2つ目のポイントはMacBook全機種にLEDバックライトの液晶パネルを採用したことだ。服部氏によると、LEDバックライトの採用によってスリープからの起動時など、画面の再表示が見違えるほど向上して快適性が増しているという。また蛍光灯バックライトをすべて廃止したことで水銀の使用をゼロにしたとしている。また液晶パネルに採用しているガラスパネルには無ヒ素のものを採用し、いずれも環境問題を考慮した対応となっている。ガラスパネルの採用についてポータブル機としては気になる強度だが、数値を出すことはできないものの十分な強度が確保されていると説明があった。

 従来のMacBook Proでは、液晶パネルを光沢タイプとノングレアタイプからカスタマイズができるようになっていたが、今モデルでは光沢タイプのみに統一されている。これについては、現在、光沢タイプのみが販売されているiMacにおいても、いわゆるプロ層と位置づけられているユーザーからも一定の評価をもって受け入れられているという状況と、光沢タイプとはいえ反射率を抑えているパネルを採用していることで、十分にプロ層の使用にも耐えられるという判断があったということである。

 3番目に挙げられたのは、ガラス製のマルチタッチトラックパッドの採用。マルチタッチ自体は従来モデルやMacBook Airなどでも採用されていたが、従来までの3本指から、今回はさらに4本指でのマルチタッチ操作が可能となっている。またクリックボタンが見た目上はなくなって、トラックパッド全体がわずかに沈み込むようになった。トラックパッドそのものをクリックすることでクリック操作を行なう仕組みである。

 またコンテクスストメニューを多用するユーザーや、Windowsユーザーには身近な「右ボタンクリック操作」も新たに搭載された。これはシステム環境設定によって、トラックパッドの一部エリアに右クリックボタンを割り当てる仕組み。トラックパッドの右下隅、左下隅のいずれかをクリックすることでその部分のみ右クリックボタンとして利用することができる。

MacBookシリーズ全機種においてLEDバックライトの液晶パネルが採用された。水銀の使用をゼロにし、無ヒ素のガラス板を使っている クリックボタンのなくなったガラス製マルチタッチトラックパッド。ボタンがなくなったことで40%ほど大きくなった。パット自体がクリックできるようになっている
これまでの3本指でのマルチタッチに、4本指のマルチタッチ操作も加わった システム環境設定で副ボタン(右クリックボタン)の設定ができる。全体がクリックできるトラックパッドだが、右下隅か左下隅のみを右クリックボタンとして利用可能

 最後のポイントは、グラフィックス機能の強化だ。2006年1月のいわゆるIntel Macの登場以来、CPUに加えてチップセットにもIntel製のものが一貫して採用され続けてきた。しかし、今回はじめてNVIDIA製のグラフィックス統合型チップセット「GeForece 9400M」を新たに採用している。同社によると従来のグラフィックス統合型チップセットに比べると約5倍の3Dグラフィックスパフォーマンスが得られるとしている。

 今回のモデルチェンジに当たっては、CPU自体はPenrynの採用が継続しておりそのクロック周波数もドラスティックに向上しているというわけではない。一方、システムバスは1,066MHzとなり、DDR3(PC3-1066)メモリの採用とあわせてボトム部分の底上げはしっかりと行なわれている。とはいえ全体のパフォーマンスを押し上げているのは、やはりGPU部分と言っていいだろう。

 MacBook Proには、GeForece 9400Mに加えてGeForce 9600M GTも搭載されている。従来モデルまでは、グラフィックス機能非搭載のIntel製チップセット + GeForce 8600M GTという構成だったMacBook Proだが、こちらもNVIDA製チップセットへと切り替わった。

 MacBook Proで使用するGPUを切り替えるにあたってシステム再起動の必要はないが、ユーザーのログオフ、ログインを行なう必要がある。服部氏によれば、9400Mの利用時はバッテリ駆動時間に約1時間のアドバンテージがあり、9600M GTでは(9400Mに比べて)約2倍のパフォーマンスが得られるとしている。バッテリー寿命とパフォーマンスのどちらを優先するか、ユーザーが任意に使い分けられるというのが特徴だ。

 NVIDIA製チップセットにおけるこのテクノロジーは、ヘビーなPCユーザーにとってはHybrid SLIとして知られているものだが、Macintoshにおいてこの呼称は使われないということらしい。またいわゆるSLIとしての2GPU同時動作は現時点では実現していない。なお、BootCamp機能を用いてWindowsを利用する際、Hybrid SLIが有効化されるかどうかはアップルジャパンとしてはコメントできないということだ。

 MacBook Airにおいては外観上の大きな変更点はないものの、チップセットがMacBookと同様にGeForce 9400Mに変更されたことと、従来のMicroDVIに代わり、Mini DisplyPortが採用されたことが大きな変更点となる。

MacBook全機種のチップセットとして採用されたNVIDIA製の「GeForce 9400M」。いわゆるグラフィックス機能統合型のチップセット MacBookの従来モデルとのグラフィックパフォーマンスの違いがクローズアップされた MacBook Proには、単独のグラフィックスチップとしてGeForce 9600M GTも搭載される
9400Mと比較した9600M GTのパフォーマンス。およそ二倍のグラフィックスパフォーマンス 9400Mのグラフィックス機能と、9600M GTのグラフィックス機能は任意に切り替えて利用する。バッテリ寿命に1時間のアドバンテージがある9400M、そして高パフォーマンスの9600M GTと使い分ける

 同時に発表された24型のCinema Displayは、今回のMacBookシリーズ専用と言っていい仕様になっている。ディスプレイから伸びるケーブルはMagSafe、USB 2.0、そしてMini DisplayPortで、これらをMacBookシリーズにつなぐことでディスプレイ内蔵のiSightカメラ、マイク、スピーカー、USB Hubなどのすべての機能が利用できるようになる。MagSafeによる電源供給が行なわれることで、自宅などでの利用ではACアダプタを使う必要がなくなるので、接続するケーブルが煩雑にならないという利点が生まれる。

 DisplayPort自体は標準規格なので、MacBookシリーズ以外でもMini DisplayPortの搭載機や、標準-Mini変換ケーブルを使うことで利用することは理論上としては可能。ただしアップルジャパンとしてMacBookシリーズ以外で使用した場合の動作保障は行なわれない見込みである。

11月に発売予定の24型Cinema Display。MacBookシリーズ専用と言える仕様とな Cinema DisplayとMacBookの接続部分。右から順にMini DisplayPort、USB2.0、そしてMagSafe。MagSafeによって電源供給が行なわれるので、自宅などでの利用ならACアダプタは不要になる 従来のCinema Displayと同様にUSB2.0 Hub機能も持つ。iSightカメラ、マイク、ステレオスピーカーなども前面に搭載されている
MacBook Proのボトム側カバーを開けたところ。バッテリと内蔵HDDには簡単にアクセスが可能。メモリの増設は、写真上半分に位置するネジ止めされたカバーを開ける必要がある メモリは全製品でDDR3メモリを採用。最大4GB搭載可能 バッテリ。上がMacBook用で下はMacBook Pro用
128GBのSSDも全モデルでCTOが可能になった。MacBook Airの上位モデルではSSDが標準となっているのは従来モデル同様である 環境、リサイクルなどエコを重視しているというアップルからのメッセージ

□アップルのホームページ
http://www.apple.com/jp/
□ニュースリリース
http://www.apple.com/jp/news/2008/oct/15macbook.html
http://www.apple.com/jp/news/2008/oct/15display.html
□製品情報
http://www.apple.com/jp/macbook/
http://www.apple.com/jp/macbookpro/
http://www.apple.com/jp/macbookair/
http://www.apple.com/jp/displays/
□関連記事
【10月15日】【本田】所有欲、使用感を重視した新MacBook
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/1015/mobile427.htm
【10月15日】アップル、MacBookシリーズをモデルチェンジ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/1015/apple1.htm

(2008年10月16日)

[Reported by 矢作晃]

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