Silverlight

10月10日　発表

　マイクロソフト株式会社は10日、RIAをWebブラウザ上で提供するプラグイン「Silverlight 2」の正式版を10月第3週に公開すると発表した。都内でプレス向けに開催した説明会で明らかにした。

　Silverlightは、.NET Frameworkをベースに、RIA(Rich Interactive Application)をブラウザ上で実現するプラグイン。2007年9月にバージョン1が提供され、現在はSilverlight 2ベータ2を提供中で、10月第3週よりSilverlight 2正式版の提供を開始する。

　Silverlight 2では新たに、Windows Media DRM 10と互換で、同社の次世代DRM技術「PlayReady」を基盤としたSilverlight DRMを搭載。また機能面では巨大な画像を高速に拡大縮小し、インタラクティブな操作を可能にする「Deep Zoom」機能を搭載した。PlayReady技術は今後、Windows DRMを統合したマルチプラットフォームなDRM技術になるという。

　ほか、動的言語への対応や標準UIコントロール、ネットワーク処理の追加などでRIAをより実装しやすくなったという。開発環境については、Expression Studio 2やVisual Studio 2008、Visual Web Developer 2008 Expressに対し、11月上旬より順次アドオンやサービスパックを提供していく。

　Silverlight 2の対応OSはWindowsとMac OS Xで、ブラウザはInternet Explorer 8、Firefox、Safariに対応する。Linuxについては、オープンソースの「Mono」プロジェクトを支援し、Linux版Silverlightとなる「Moonlight」として展開される予定。

Windows Media DRM 10と互換のSilverlight DRMを搭載	巨大な画像をスムーズに拡大縮小するDeep Zoom	Silverlight対応パートナー

　マイクロソフト 執行役 デベロッパー&プラットフォーム統括本部長の大場章弘氏は、PCや各種デバイスからWebに広がるシームレスなユーザーエクスペリエンスが求められるとともに、クラウドを中核にしたマルチデバイス間のシームレスな情報同期/共有が求められていると指摘する。そういった状況下で、ユーザーエクスペリエンスを高めるクライアントテクノロジーとして、Windows VistaやWFP、IE8と並び、Silverlightは戦略的に重要な技術であると位置づけた。

　現在、Silverlight 2(ベータ)を採用しているサイトは、Gyaoの「新着ステーション」や「カラオケステーション」、Hard Rock Cafeの「MEMORABILIA」などがある。カラオケステーションでは、動画内にバナーを表示する広告ビジネスでの利用も開始する。また、MEMORABILIAではDeep Zoomのスムーズな拡大縮小を体験できる。

マイクロソフト 執行役 デベロッパー&プラットフォーム統括本部長の大場章弘氏	カラオケステーションで動画内にバナーを表示する広告ビジネス。11月1日より開始予定	Hard Rock CafeのMEMORABILIA

□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/
□Silverlightのページ
http://www.microsoft.com/japan/silverlight/
□ニュースリリース
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3550

(2008年10月10日)

[Reported by matuyama@impress.co.jp]