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ASUS、10.2型液晶搭載で最薄部18mmの「Eee PC S101」
~ストレージは16/32/64GB SSD

ASUSTeK CEOのJerry Shen氏(左)

10月7日(現地時間)発表



 台湾ASUSTeKは7日(現地時間)、同社ネットブックの新モデル「Eee PC S101」(以下、S101)を台湾で発表した。台湾、香港、および日本を除くアジア太平洋地域での出荷は10月8日で、価格は699ドルより。日本では11月上旬に発表を行なう予定。

 同日行なわれた発表会で、同社CEOのJerry Shen氏は、S101について「美しさと技術を融合させた製品」と表現。4月から社内の研究開発部門に招集をかけ「究極のEee PC」を目指し、6カ月間で開発したという。

Eee PC S101は、ちょうどEee PC誕生1周年となる製品 薄さと軽さ、そしてファッション性を重視した Eee PC S101

 液晶ディスプレイは、1,024×600ドット(WSVGA)表示対応の10.2型で、LEDバックライトを搭載。これにより表面サイズは、264×180.5mm(幅×奥行き)と、これまで日本で発売された7/8.9型液晶搭載のものよりも一回り大きくなったが、厚さは18~25mmと、7型の製品よりも薄くなっている。重量もEee PC 901-Xを下回る1kgを実現した。

 軽量化については、より薄型のパネルを採用したことと、マザーボードを8層にしたことなどが寄与しているが、その分価格も従来モデルより一回り高くなっている。

 従来のEee PCシリーズが、初めてPCを利用する層をターゲットにしていたのに対し、S101は若者をターゲットにした。天板や液晶額縁は光沢のある仕上げで、パームレスト部分はヘアライン加工を施し、高級感があり、ハイエンドなモバイルPCに近い雰囲気がある。また、手前をやや絞った形状にしたことで、正面に据えると、数値以上に薄く見える。

 本体色は、ブラウン、シャンパン、グラファイトの3モデルを用意。いずれも、天板にラメのような効果のある塗装を施しているほか、パームレスト部の色も異なっている。

発表会での一幕。従来の14型クラスのノートは、鞄から出すのも一苦労だし…… 手に抱えて使うのも無理があるが、S101なら女性でも気軽に使える
続いて、複数のモデルが3つのラインナップを順に紹介

 もう1つ、従来のEee PCシリーズと異なるのが、SSDの容量で、今回は16/32/64GBの3モデルが用意される。ただし、以前のインタビュー記事でお伝えしたとおり、MicrosoftのWindows XP ULCPCライセンスではSSD容量は16GBまでとなっているため、16GBはWindows XPで、32/64GBはLinuxのみとなる。SSDは従来と同じ独自のmini Card式モジュール(4ch MLC)となっており、1モジュールですべての容量を満たす。2つ目のmini Cardスロットはない。

 価格は16GB(Windows XP)と32GB(Linux)が699ドル。64GBモデル(Linux)の価格は決まっていない。いずれのモデルも、30GBのWebストレージの利用権が付属する。

ブラウン グラファイト シャンパン。ヒンジ中央部分にインジケータがある
最薄部の厚さが強調されているが、最厚部も25mmと従来製品より10mmほど薄くなっている インターフェイス類はほとんど変わっておらず、右側面にUSB 2.0と音声入出力 左側面にUSB 2.0×2。写真では分かりづらいが、ヒンジ部分にクリスタルが埋め込まれている
ミニD-Sub15ピンとEthernet、カードスロットは本体背面に位置 キーボード部。クリックボタンは真ん中に切れ目がないタイプ 本体底面。バッテリはパームレストの真下にある。メモリは左上のふたを開けてアクセスできるが、SSDを換装するには全体的に分解する必要がある

 また、SSDについては、独自の起動高速化技術「XpressPath」を搭載。技術の詳細については明かされなかったが、ハードウェアとソフトウェア両面で、OSの起動/終了を高速化。これにより、通常60秒程度かかるWindows XPの起動が20~30秒に短縮されるという。また、この機能は、MicrosoftのOSやIntelのチップセットといった制約はなく、アプリケーションや、Linuxでも有効で、Linuxは13秒で起動するという。XpressPathは、今後、すべてのEee PCに標準搭載される予定。

 省電力機能「Super Hybrid Engine」(SHE)は従来通り搭載。CPUや、チップセット、メモリなどのクロック/電圧を調節する。バッテリは4セルリチウムポリマーで、駆動時間は5時間。システムの平均消費電力は6W。

 SHEは、筐体表面温度の低下にも効果があり、高負荷時に他社のネットブックのパームレストが摂氏35度前後となる中、S101は摂氏23度くらいに抑えられている。ファンの騒音は25dB。このパームレストの温度と起動時間については、会場でデモも実際に行なわれた。

 そのほかのハードウェアの仕様は従来モデルと同等で、Atom(1.6GHz)、メモリ1GB、Intel 945GSE Expressチップセット(ビデオ機能内蔵)を搭載。インターフェイスは、USB 2.0×3、IEEE 802.11b/g/nドラフト無線LAN、Ethernet、30万画素Webカメラ、ミニD-Sub15ピンを装備。カードスロットはSDカード/MMCに加え、メモリースティックPROに対応。タッチパッドはマルチタッチに対応する。

 メモリはSO-DIMMなので着脱/交換が可能。無線WANについては、コネクタが用意されていないので内蔵できない。

Acer、HPなどのネットブックとソニーVAIO type Tとの比較デモの様子。こちらは高負荷時のパームレストの温度 XpressPathにより、Windows XPの起動時間を大幅に短縮 これらはビデオによる紹介だが、会場には各社の実機も並べて比較されていた

□ASUSTeKのホームページ(英文)
http://www.asus.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.asus.com/news_show.aspx?id=12994
□関連記事
【9月29日】台湾ネットブック開発者インタビュー【ASUSTeK編】
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0929/netbook04.htm
□ネットブック/UMPCリンク集(ASUSTeK)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/link/umpc.htm#asus

(2008年10月8日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]

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