ASUS ケビン・ドゥ氏が10.2型モバイル「N10J」を紹介
9月19日 開催 ASUSTeK Computerは19日、都内でプレスカンファレンスを開催し、10月下旬~11月上旬に販売予定の新型モバイルノートPC「N10J」を発表した。 冒頭の挨拶に立った日本地域担当 ゼネラル・マネージャーのケビン・ドゥ氏は、Eee PCの大ヒットによりASUSブランドが日本においても定着しつつあることに言及、現在は一部不足しているサポート体制をさらに拡充したいと述べた。 今回発表されたN10Jは、Eeeシリーズと通常のノートPCの間に位置づけられる製品。Atomプロセッサベースのプラットフォームを採用しながら、液晶ディスプレイの大型化、AV機能の向上を行なった。Eee PCが目指すインターネット中心のコンピューティングに加え、アクティブに楽しめるモバイルPCとして、20代~30代のビジネスマンやOLをターゲットにしたという。 AV機能の強化で真っ先に上げられるのは、グラフィックスチップにNVIDIAのGeForce 9300M GSを採用したこと。これにより3Dグラフィックス性能が向上し、動画再生支援機能(PureVideo)の活用によるスムーズな動画再生が楽しめる。GeForce 9300M GSとチップセット内蔵グラフィックス(GMA950)はスイッチで切り替えることが可能だが、Montevinaプラットフォームと異なり、ホットスイッチはできず、切り替え時はOSの再起動が必要となる。 内蔵する液晶ディスプレイは大型化されたものの、解像度はEee PCと同じWSVGA(1024×600ドット)に据え置かれている。PureVideoによるHD動画再生を十分に楽しむには、新たに採用されたHDMI端子を用いて外部ディスプレイを接続する必要がある。そのほか、Altec Lancingブランドのスピーカーを内蔵し、音質にも配慮したものとなっている。 AV機能を重視したことに合わせ、内蔵するストレージもEeeシリーズのSSDに代えて、160GBのHDD(2.5インチSATA)が採用された。シングルスピンドルの本機では、AVコンテンツの持ち運びに大容量の内蔵ストレージが不可欠だ。またLANポートにGbEを採用したほか、Intel製を採用した無線LANは802.11 b/g/n対応で、コンテンツの高速な転送を可能にしている(Bluetoothも標準搭載)。 ほかにも拡張スロット(ExpressCard/34)や指紋リーダーの標準装備など、Eee PCや一般的なNetBookには採用されていない仕様を盛り込んだ。OSにもWindows Vista Home Premiumが採用され、Vistaが快適に利用できる2GBのメモリを標準搭載している。 一方、ディスプレイの大型化とスペックの拡充は、筐体の大型化ももたらした。8.9インチパネルを採用したEee PCとは明らかに大きさが異なるほか、国内販売されていない10.2インチディスプレイ搭載のEee PC 1000シリーズに比べても一回り大きい。モビリティを重視するユーザーには、従来通りEee PCを、AV機能などプラスアルファを求めるユーザーにはN10Jを、というのがASUSの狙いだ。なお、筐体の大型化に合わせてキーボードもフルサイズのものに変更されるが、残念ながら展示機、写真ともに英語キーボードのものであった(国内モデルには日本語キーボードが採用される)。
□ASUSTeK Computerのホームページ (2008年9月19日) [Reported by 元麻布春男]
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