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マイクロソフト、CEATECで公開するWindows新ブランド戦略を解説

9月18日 開催



藤本恭史本部長

 マイクロソフト株式会社は18日、9月30日に開幕するIT・エレクトロニクス総合展「CEATEC JAPAN 2008」の出展内容について事前説明会を開催した。

 CEATEC JAPAN 2008の初日には、米Microsoftコーポレートバイスプレジデントで、Windowsコンシューマー プロダクトマーケティング担当 ブラッド・ブルックス氏と、日本法人のコンシューマー&オンライン事業部担当 堂山昌司代表執行役副社長が基調講演を行ない、記者会見も予定されている。

 今回の事前説明を行なった背景を、コンシューマー&オンライン事業部 コンシューマーWindows本部 藤本恭史本部長は次のように説明する。

 「Windowsの今後の戦略は全世界的に発表していないが、CEATECの基調講演は、新しいWindowsの方向性を日本で初めて説明する場になる。Windowsの新しい方向性が必要となった背景として、最初にWindowsを発表した当時はデジタルといえばPCという時代であり、PCのためのWindows戦略を構築すればよかった。しかし、環境は激変し、デジタルカメラ、携帯電話などの新しいデバイス、インターネット、サービスとデジタルテクノロジーに依るものが大幅に増えた。マイクロソフトとしてもPC、モバイルデバイスなど別々に行なってきたコンシューマ向けマーケティングを統一して行なう必要が出てきた。そこでWindows Vista、Windows Mobile、Windows Liveといった個々のデバイス用ブランドの上位概念として、『Windows』というブランドを設定することとなった」。


これまでそれぞれのブランドで展開してきたWindows製品のマーケティングの統一を実施 新しいコンシューママーケティングのブランドは、ずばり“Windows” 新しいメッセージは、「Windows Life Without Walls 壁のない世界へ」
越川慎司本部長

 WindowsブランドによるアピールはCEATECの会場から実施していく計画で、具体的には「シニアのお客様にインタビューしているとよく出てくる話だが、デジタルカメラで撮影した写真を複数のSDカードを用意して、そのまま保存しているという話をよく耳にする。これをPCに取り込みアルバム形式で保存することが可能となったり、オンラインに公開することで親族や友人とデータ共有が簡単に行なえるといった、ちょっとしたことで得られるメリットをアピールするといった試みを行ないたい」(藤本本部長)という。

 新たなキャンペーン用キーワードとして、「Windows Life Without Walls 壁の内世界へ」をワールドワイドで利用していく計画で、数年かけて、コンシューマユーザーの視点でどういうメリットを得られるのかをアピールしていく。

 組織的にもWindowsブランドでマーケティングを行なう体制が整い、7月1日から前日本法人社長のダレン・ヒューストン氏が責任者となってコンシューマ・オンライン・インターナショナルという組織がワールドワイドで誕生し、日本法人では堂山副社長が責任者となったが、Windowsのマーケティング部隊もビジネス向け、コンシューマ向けに分離。Windowsのコンシューマ向けマーケティング本部の本部長には藤本氏が就任し、Windows Mobile、Windows Liveの部隊が在籍する赤坂オフィスに移動して、共同でコンシューママーケティングを行なう体制となった。

 今後登場する新製品やバージョンアップされた製品については、「ガチガチの統合とはならないものの、変革を感じられるような進化が行なわれるだろう」(藤本本部長)という。

 なお、現時点ではMSNとXboxに関してはWindowsブランドではなく、独自ブランドでマーケティングを行なうことが決定している。

 同じマーケティンググループに統合されたWindows Mobileについては、「これまでビジネス製品のイメージが強かったが、コンシューマに向けたマーケティングを実施し、コンシューマユーザーにとって魅力的なソフトウェア+サービスの世界を実現するユーザー・シナリオの提供と、革新的なデバイスによるイノベーションの世界を見せていきたい」(モバイル コミュニケーション本部 越川慎司本部長)という。

 Windows Mobileはコンシューマユーザーだけでなく、ビジネスユーザーもターゲットとしているものの、「ビジネスユーザーの底上げのためにも、コンシューマユーザーへの認知度向上が重要なポイントとなると考えている。昨年秋には、前哨戦ともいえる店頭や街頭でのWindows Mobileのアピール活動を実施したが、その成果で日本でのWindows Mobileの認知度は世界的にも大変高くなった」(越川本部長)とコンシューマユーザー向けアピールを戦略的に展開していく。

 具体的なWindows Mobileの新しい方向性としては、CEATECの会場では、Windows Mobileを搭載したイーモバイルの「TOUCH DIAMOND」の展示を行なう。

 また、複数のPC間、携帯電話間などのデータ同期を実現するためのオンラインサービス提供についての準備も進めており、「具体的な内容、時期は明言できないが、数カ月後といった単位でサービス提供が可能となる予定」(越川本部長)という。


米国では「The Mojave Experiment」という、Windows Vistaを未使用のユーザーに製品を利用してもらった際のグループインタビュービデオを公開。マイクロソフトのメッセージが届いていないユーザーが多いことをマイクロソフト自身が紹介している Windows Mobileのコンシューマユーザー向けアピールポイント CEATECのマイクロソフトブースでの展示内容。アピール内容そのものに大きな変化はないものの、ソフト+サービスによる新しいWindowsの方向性を示唆する内容となる予定だ

□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/
□CEATEC JAPAN 2008のホームページ
http://www.ceatec.com/2008/ja/

(2008年9月18日)

[Reported by 三浦優子]

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