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マイクロソフト、高速化し便利になった「IE8 ベータ2」提供開始
~フィードバックを呼びかける

Internet Explorer 8 ベータ2

8月28日 提供開始



 マイクロソフト株式会社は28日、次期Webブラウザ「Internet Explorer 8」(以下IE8)のベータ2 日本語版の提供を開始した。同社サイトより無料でダウンロードできる。また、日本語ベータ版のサポート(Tel.0120-80-5567)を開設し、セットアップや使い方に関する質問の受付を開始した。

 IE8は、W3Cの標準規格であるCSS2.1に準拠したWebブラウザ。速い、便利、安心をキーワードに、レンダリングやスクリプトの高速化、Web閲覧をサポートする5つの新機能、Webの閲覧を安心して行なえる用にする新機能などを搭載する。

下位互換機能としてIE7互換機能を搭載

 ほか、下位互換機能としてIE7互換機能を備え、コンテンツへのMETAタグの指定やWebサーバーへのHTTPヘッダでの指定で、自動的にIE7のエンジンでページを表示させることができる。また、上記の指定がなくページ表示後に互換性に問題がある場合はアドレスバーの右横にアイコンが表示され、IE7互換モードへと手動で切り替えることができる。

 対応OSはWindows XP/Server 2003/Vista/Server 2008(いずれも64bit版を含む)。Windows Vistaへのインストールには更新プログラムの「KB943302」が必要。

 なお、IE8はIE7と同様に他のバージョンとの共存は不可能になっている。これは、「1つシステムに同じ機能を持った2つのコンポーネントを搭載しない」という同社のポリシーに基づくものとしている。IE8ベータ2インストール後も、コントロールパネルから更新プログラムをアンインストールすることでIE7へと戻すことができる。

●たくさんの“初めて”を搭載したIE8

 同日、同社は都内でプレス説明会を開催し、IE8の新機能を紹介した。説明会では、同社ビジネス Windows本部 本部長 中川哲氏が挨拶。

 「IE8のベータ2は“初めて”のことがたくさんある」とした上で、初めて長音表記の変更を実施したアプリケーションであること、IE8の全機能を初めて実装したバージョンであること、日本語のベータ版を日本へ初めて投入することなどを紹介。続けて、IE8が速い、便利、安心をキーワードに標準準拠と互換機能で下支えした製品であると位置づけた。

 製品の具体的な特徴については、同社ビジネスWindows本部 シニア プロダクトマネージャ 原田英典氏が説明した。

 同氏は互換性について、「最小の工数で対応できること」をコンセプトに、IE8の互換機能でIE7対応済みのWebサイトを閲覧可能とした。また、IE7未対応のWebサイトには標準準拠(CSS2.1)への対応を呼びかけた。

マイクロソフト 中川哲氏 速い、便利、安心がキーワード マイクロソフト 原田英典氏

 そして、速い、便利、安心の3つのキーワードに沿って、IE8を紹介した。

 その速さについては、IE6/IE7と比較してレンダリング速度が向上したことをアピール。これは主に、HTMLの解析とスクリプトの処理を並列化することで実現したという。また、スクリプト処理については、IE6の約7倍、IE7の約5倍高速化した。

起動からWebページ表示の速度をテスト 5つの理由で高速化を実現 スクリプトの処理速度が大きく向上

 次いで、5つの新機能によりブラウジングがより便利に快適に行なえるようになったことを紹介した。アドレスバー/クイックサーチ、タブの開き方をナビゲートする「新しいタブ」を強化したほか、ページ内でWebアプリを利用可能にする「アクセラレータ」と、Webページの1部を切り取ってお気に入りバーから閲覧可能にする「WebSlices」を新搭載した。これらの機能によりIE8は、機能でもデザインでもVistaとの親和性がより高まった印象だ。

アドレスバーへのフリーワード入力に、履歴とお気に入りの検索が統合された クイックサーチから英語版Wikipediaを直接検索し、Webページを移ることなく結果を表示できる タブバーの新しいタブを開くをクリックすると、閉じたタブを再度開く機能や、InPrivateブラウズの開始などを利用できる。
アクセラレータは、テキストをドラッグして表示されたアイコンをクリックすると、そこから画面を遷移させることなく登録されたウェブサービスを利用できる機能 WebSlicesはあらかじめサービスプロバイダが指定した部分を切り取って、お気に入りバーに登録し閲覧できるようにする機能

 最後の安心については、危険性のあるページ表示やダウンロードに対して警告する「SmartScreenフィルター」、タブ毎の自動クラッシュ復元機能、履歴を保存しない「InPrivateブラウズ」機能などで提供していく。

IE8のクラッシュ復元機能はタブ毎に機能する。あるタブがクラッシュした場合はそのタブのみ再起動する InPrivateブラウズは、その機能を有効にしたセッションのCookieやインターネット一時ファイル、履歴を保存しないモード。個人情報の漏洩を防止することができる

 次のステップとしては、重要なWebサイトのIE8対応、閲覧の多いWebサイトへのIE8対応呼びかけ、アクセラレータ/WebSlicesなどへの対応呼びかけを行なうという。正式版のリリース時期はフィードバック次第とした。

□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/
□Internet Explorer 8のページ
http://www.microsoft.com/japan/windows/products/winfamily/ie/beta/default.mspx
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【7月25日】マイクロソフト、外来語カタカナ用語末尾の長音表記を変更へ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0725/ms.htm

(2008年8月28日)

[Reported by matuyama@impress.co.jp]

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