デル、NVIDIA GPU搭載ノートで発生する不具合を予防するBIOS
7月29日 公開 デル株式会社は、一部のNVIDIA製GPUを搭載したノートPCで発生する不具合の発生を予防するためのBIOSを公開した。 対象となるのは、Inspiron 1420、Latitude D630、Latitude D630c、Precision M2300、Vostro Notebook 1310、Vostro Notebook 1400、Vostro Notebook 1510、Vostro Notebook 1710、XPS M1330、XPS M1530。 これらの製品に搭載されているNVIDIA製GPUは、そのダイと周辺のパッキング素材が弱く、GPUの温度が上昇した際に故障する可能性がある。この場合、「表示が重複する」、「ランダムな文字が表示される」、「複数のラインが表示される」、「画面が表示されない」といった症状を引き起こす。新BIOSは、ファンの回転制御を見直すことで、GPUの温度の上昇を抑えるようにしている。 この問題はNVIDIAも「想定以上の確率で発生し得る」ことを認めており、出荷先に対する補償/修理費用などとして、第2四半期に1億5千万~2億ドルの損失を計上することを発表している。 ただし、7月30日現在、デルのサポート情報はやや混乱しており、日本語ページでは「この問題に該当した場合、カードの交換の必要はありません。最新のBIOSへアップデートしていただくことで、改善されます」と記載されているが、英語ページでは「この問題がすでに発生している場合、BIOSのアップデートでは問題は解決できません。その場合、規定に従って保証を行ないます」と記述している。 情報を総合すると、この問題はGPUの温度が一定以上になると故障してしまうので、今回のBIOSでそれを予防するが、故障したものはBIOSのアップデートでは修復できず、修理などの対応になるものと思われる。 □デルのホームページ (2008年7月30日) [Reported by wakasugi@impress.co.jp]
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