シャープ、コンテンツダウンロード対応の5型電子辞書
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8月20日 発売
価格:オープンプライス
PW-AC830 |
シャープ株式会社は、辞書コンテンツのダウンロードに対応した「Brain」(ブレーン)ブランドの電子辞書2機種5モデルを8月20日より発売する。価格はオープンプライス。また、これに合わせて、専用のコンテンツダウンロード販売サービス「ブレーンライブラリー」を開設する。
ラインナップは、100コンテンツ収録の「PW-AC880」にクリアシルバー/ノーブルブラック/ワインレッドの3色、40コンテンツ収録の「PW-AC830」にクリスタルホワイト/コズミックブルーの2色を用意する。店頭予想価格は順に45,000円前後、40,000円前後の見込み。
Brainブランドは、同社の「Papyrus」に続く新ブランド。私的な顧問としてそばに侍らせ、「カラーで楽しむ、学ぶ、発見する新しいツール」を目指す。今回発売された電子辞書は、新開発の省電力液晶、コンテンツダウンロード対応、会話アシストの3つが特徴となっている。
液晶は480×320ドット(HVGA)表示対応の5型。独自の省電力化設計を施すことで、連続表示時間を80時間とし、現行のカラーモデルと比較して約3倍の連続使用が可能になったという。
コンテンツダウンロードは、電子辞書をUSBでPCと接続し、専用のソフトウェアを介してブレーンライブラリーというサイトから行なう。当初は60コンテンツを用意し、順次追加していく予定。購入したコンテンツは電子辞書本体のIDを格納するDRMを備えるため、違法コピーはできない。ファイル形式はこれまで携帯電話やPDAで利用されてきたXMDFを拡張したものを採用するため、これまでの辞書や小説、コミックなども本製品で利用可能。出版社にはオーサリングソフトを提供し、エコシステムの充実を図る。
ダウンロードしたコンテンツは電子辞書本体の100MBのストレージのほか、SDカード(最大2GB)に保存することもできる。辞書は平均5~10MBで、本体だけで10~20冊程度持ち運ぶことができる。
会話アシストは、2~3語のキーワードを入力すると、それに応じた会話文を検索、再生できる機能。たとえば、「たまご」と「アレルギー」を入力すると「I'm allergic to eggs.」など、旅行会話文例から複数の文が表示され、その場で英語/中国語のコミュニケーションに役立てることができるという。
ほか、計算桁数は12桁。QWERTYキーボードと、その手前に文字入力やメニュー選択ができる手書きパッドを備える。電源はリチウムイオン充電池。本体サイズは145×107.95×21.5mm(幅×奥行き×高さ、突起部含む)、重量は約360g。
PW-AC880-R | QWERTYキーボード+タッチパッド | 天板 |
ライブラリのコンテンツ。当初は60冊をラインナップ | ダウンロード販売の仕組み | ブレーンライブラリー |
会話アシスト機能 |
●19,400のXMDFコンテンツが楽しみ方を広げる
28日に開かれた発表会では、シャープ 執行役員 情報通信事業本部長 大畠昌己氏がXMDFを採用したメリットを説明。
「これまで、携帯電話やPDA向けに19,400のXMDFコンテンツを提供してきたが、これらをBrainでそのまま閲覧できる。これは小さな本屋さん1件分に相当するコンテンツ。電子辞書としての使い方に加え、新しい楽しみ方が広がるのではないか」と期待する。
ほか、中小型液晶で世界ナンバーワンの部門とのコラボレーションや、'81年に着手し、長年にわたって培った機械翻訳など、部門間の垣根を越えた連携があったという。同氏は、「これら3つの融合は、デバイスから商品まで有するメーカーの強みである」とし、商品力に自信を見せた。
シャープ 大畠昌己氏 | デバイスから商品まで有するメーカーの強み |
□シャープのホームページ
http://www.sharp.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/080728-b.html
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/080728-a.html
□製品情報
http://www.sharp.co.jp/brain/
(2008年7月28日)
[Reported by matuyama@impress.co.jp]