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経済産業省、EUの一部IT製品への恣意的な関税賦課についてWTOに提訴
~PC用液晶ディスプレイや複合機、STBが対象

5月29日 発表



 経済産業省は29日、EUにおいて一部のIT製品に恣意的に関税が賦課されているとして、28日にWTOに提訴したと発表した。これにともない、日本は問題意識を共有する米国とともに、WTO事務局とEUに対して協議を要請した。

 前提として、EUでは、コンピュータや関連機器、半導体といったWTO・ITA(情報技術協定)の対象製品が無税となっているが、TVやビデオといったITA対象外の電気製品には高い関税が課されている。しかし、EUは、ITA対象とされている製品について、多機能化や高度化を契機に、ITA対象外として課税する動きを見せているという。

 日本と米国は、PC用液晶ディスプレイと複合機、STBの3品目について、それぞれ14%、6%、13.9%の関税が賦課されていることを疑問視。こういった恣意的な関税分類により、不当な損害を受けていると主張する。以上の状況を踏まえ、日本政府は、これらの製品に対する関税賦課はWTO・ITAに整合的ではないとし、WTO紛争解決手続き上の協議要請を行なった。

 EUの各製品に対する関税賦課について日本政府が恣意的とする理由については、「協議対象三製品の問題点」と題する文書を公開し、説明している。一例として、PC用液晶ディスプレイでは、DVI端子を搭載したことでDVDプレーヤーに直接接続可能になったことを根拠に、分類が「パソコン用液晶モニター」から「ビデオモニター」へと変更され、課税されている。

□経済産業省のホームページ
http://www.meti.go.jp/
□ニュースリリース(PDF)
http://www.meti.go.jp/press/20080529001/20080529001-1.pdf
□協議対象三製品の問題点(PDF)
http://www.meti.go.jp/press/20080529001/20080529001-3.pdf

(2008年5月29日)

[Reported by matuyama@impress.co.jp]

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