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日本HP、モバイルPCを諦めてきた人たちへ「Mini-Note」を
~8.9型、スモールサイズの携帯性をアピール

5月21日 開催



HP 2133 Mini-Note PC

 日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)は21日、低価格な8.9型液晶搭載のミニノートPC「HP 2133 Mini-Note PC」の発表会を開催した。

 ラインナップと価格は、上位の「ハイパフォーマンスモデル」が79,800円、下位の「スタンダードモデル」が59,850円。6月上旬より発売する予定。各モデルのスペックやパフォーマンスは関連記事を参照されたい。

 ハイパフォーマンスモデルは、CPUにVIA C7-M ULV 1.6GHz、2GBメモリ、160GB HDD、IEEE 802.11a/b/g無線LAN、Windows Vista Business(Windows XP Professionalダウングレード権付属)を搭載。スタンダードモデルは、VIA C7-M ULV 1.2GHz、メモリ1GB、HDD 120GB、IEEE 802.11b/g無線LAN、Windows Vista Home Basicを搭載する。

□関連記事
【5月21日】日本HP、8.9型WXGA液晶のノートPC「HP 2133 Mini-Note PC」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0521/hp.htm
【5月21日】【Hothot】日本HP「HP 2133 Mini-Note PC」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0521/hotrev363.htm

●スモールサイズの携帯性

 発表会ではまず、ビジネス/カジュアルに装った男女が「HP 2133 Mini-Note PC」を手にして登場。中央の舞台上で、さまざまなバッグに入れたり取り出したりして見せ、その小さなフォームファクタによる携帯性をアピールした。

ファッションショーのような演出で、さまざまな格好の男女がHP 2133 Mini-Note PCをアピール フォトセッションより
さまざまな形状のカバンに入る携帯性をアピール

●好調なHPがスケールメリットで提供する

日本HP 岡隆史氏

 次いで登場した、パーソナルシステムズ事業統括 取締役 副社長執行役員 岡隆史氏は、米Hewlet-Packard(HP)の好調なビジネスとともに、日本での取り組みを紹介する。

 HPの第2四半期の売上は280億ドルで11%の成長。うちPC事業が100億ドルで16%の成長だった。年間10兆円を超える会社で2ケタ成長の実現について、「結構がんばってる」とコメント。また、PC出荷台数が21%成長で、ノートPCは31%。特にBRICKs各国で成長が著しく、ノートPCが同社のビジネスを牽引しているという。

 2007年はHP 1社で、日本におけるPC出荷台数の3.5倍の台数である5,000万台のPCを出荷。ワールドワイドでは6期連続でシェア1位を達成した一方、国内ではシェア7.6%で国内第5位にとどまっている。これを「せめて2桁まで成長させ、存在感を獲得する、HP 2133 Mini-Note PCはそのためのツールの1つ」であるという。

 なお、同社は国内のPC事業で前年比16.4%増の成長を実現しているが、これはコンシューマ向けビジネスの立ち上げなどがあったため。

 日本HPにとって、コンシューマビジネスは再参入の事業であり、ユーザーの望む製品を提供することで、新しい事業を生み出すというサイクルを生み出す。その一環としてHP 2133 Mini-Note PCがあるとする。HP 2133 Mini-Note PCはワールドワイドで販売開始されており、すでには30万台以上(数字はイメージ)の受注を受けているという。

 同氏は、「軽くて小さなPCは日本でもいくつか発売されているが、それらは価格が高くなるという問題がある。いい製品だが高くて手に入らない。今回、そういった矛盾する要素をグローバルに提供することで台数を伸ばし、コストを下げる取り組みの中で低価格のminiを作った。これを1つのブームとして終わらせず、カテゴリとして育てていきたい」と同社のスケールメリットをアピールした。

コンシューマービジネスは立ち上げだったため、高い成長を記録した HP 2133 Mini-Note PCで新カテゴリの育成を、と意気込む

●フルスペックでエポックメイキング

 新製品のポイントを紹介したのは、パーソナルシステムズ事業統括 モバイル&コンシューマビジネス本部 プロダクトマネージャ 菊池友仁氏。

日本HP 菊池友仁氏 ヒンジ部分の工夫をアピール

 同氏は、'72年のハンドヘルド関数電卓「HP-35」、'82年のPortable PC「Compaq Portable」、'93にSSD搭載ノートPCなどを挙げ、HPモバイルPCの歴史を振り返る。「いずれもそれからスタンダードになるものをいち早く投入してきた」と述べた。

 同氏は、「HP 2133 Mini-Note PCが既存のノートPCやUMPC、MIDなどのカテゴリとは全く異なる製品、コンセプトだ」。前述の製品同様に、「エポックメイキングで歴史に名を残す製品」と続ける。

 ノートPC市場のセグメントをあらわした図を示し、14~15型のデスクトップ替わりのマシンが90%を占めるのが現状。こちらはほぼ成長がないが、一方10インチ以下は成長が著しい。同社の調査では、小型でありながらメインマシンとして利用できるフルスペックで、同時に低価格であるなどの、これら3つの需要がある。それに答えるものがHP 2133 Mini-Note PCで、他のUMPCやMIDとの違いでもあるという。

 製品の特徴としては、アルミ+マグネシウムボディによるデザイン性や、Windows Vista、SATA対応で5,400rpmの高速なHDDの搭載、筺体横幅の98%を占めるフルサイズのキーボードなどを挙げる。また、液晶は8.9インチWXGA解像度。ヒンジがL字型に回りこむ形になっているため、大型のディスプレイ搭載しながら高さを抑えたという。

同社が切り開いてきたHPモバイルPCの歴史を振り返る 携帯できるメインマシンを低価格で提供する

 最後に同氏は、「HP 2133 Mini-Note PCは非常にコンパクトなサイズに仕上がっている。今まで金額的なことでモバイルPCを諦めてきた方へ提供したい。ビジネス用だけでなく普通のカバンにも入れることができる。フルスペックのPCを買うために20万円も払う必要はなくなった。このスペックと機能によりライフタイルが変わってくる」とアピールした。

 Windows XPやLinuxの標準搭載やSSD搭載は、市場とユーザーの要求に合わせて臨機応変に対応していくとした。

天板にシールを張ってデザイン性を高めるSkin@HP。住友スリーエムの協力により今秋より展開予定。HP Miniをはじめ、その他のノートPCにも提供する

□日本HPのホームページ
http://www.hp.com/jp/
□ニュースリリース
http://h50146.www5.hp.com/info/newsroom/pr/fy2008/fy08-108.html
□製品情報
http://h50146.www5.hp.com/products/portables/personal/mini_note2133/
□関連記事
【5月21日】HP、2008年第2四半期は2桁の増収増益
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0521/hp2.htm

(2008年5月21日)

[Reported by matuyama@impress.co.jp]

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