最新の薄型ディスプレイ技術が集うDispaly 2008が開幕
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会期:4月16日~18日
会場:東京ビックサイト
ソニー、約0.2mmの3.5型有機ELパネルの技術展示 |
FPDの研究開発/製造技術を展示する「ファインテック・ジャパン」と、部品/材料を展示する「FPD部品・材料 EXPO」も併催中。
各社とも最新技術を投入しているが、これまでのトレンドを継承し、視野角や色再現性の向上、応答速度の高速化、高精細化、屋外での視認性向上など、性能を向上させる技術を展示。液晶の薄型化に関しては目立った展示はなかった一方、ソニーが有機ELパネルで技術力をアピール。約0.3mmの11型や約0.2mmの3.5型を展示した。
そのほか、ソニーが27型有機ELディスプレイを、パナソニックが150型PDPを展示するなど、各社とも2007 International CESで行なわれた展示を国内でも実施した形だ。
NECのSR-NLT。反射領域と透過領域を併せ持つ半透過構造を採用し、幅広い外光環境に適応するという。強い外光下では、バックライトをOFFにしてバッテリの節約も可能 | NEC液晶テクノロジーの水平電解方式による高視野角技術をベースにしたSFT技術。見る角度にともなう色調/諧調の変化を抑えた |
NEC液晶テクノロジーの直視型カラー液晶の量産品として世界最高の413ppiを実現したという2.7型QHDモジュール。表示部と同一ガラス基板に周辺回路を搭載した | 三菱の応答速度を向上させるFFD(Feed Forward Driving)技術。中間調での平均応答速度が7.7msec以下を実現したという |
ソニー、約0.2mmの3.5型有機ELパネルの技術展示 | ソニー、薄さ約0.3mmの11型有機ELパネル。左端にも同じパネルを展示 | ソニー、CESで公開済みの27型有機ELディスプレイ |
パナソニック、世界最大の150型プラズマディスプレイ |
●3Dホログラム的技術も
そのほかのトピックとして、これまでも散発的に登場していた立体視を実現する技術が目立った。最新の立体視はメガネなどは不要で、裸眼で見ることができる。
NEC液晶テクノロジーは、2D/3Dを混在表示できる9型WVGA液晶を展示。画素にRGBを縦に2列配置したものを用い、1対の画素に左眼、右目、それぞれに調整した画像を表示することで立体視を実現可能。1対の画素に同じ情報を表示すると、通常の2D表示となるので、3Dとの混在も可能という。
SeeRealは、液晶ディスプレイ上で立体視を実現する技術をデモ。ディスプレイはインタレース風に表示を行なうが、その際に左右の目に合わせて調整した映像を表示して立体視を実現する。展示では、ユーザーは指定の位置に立つ必要があり、ちらつきが感じられたが立体感は十分に感じた。同社はコンシューマー向けも視野に入れ、技術の販売を目指している。
NEWSIGHTは、液晶ディスプレイ上で立体視を実現する3Dディスプレイシステムを展示。パネルに8つのスリットを設け、そのスリットを通して映像を表示することで立体視を実現するという。小売り店舗などでの展示をターゲットに、ディスプレイが200万円、ソリューション全体で300万円程度になるという。立体感はそれほどでもなかったが、正面から見なくとも立体感がある程度感じられた。
なお、いずれの立体表示もカメラでは捕らえられないため、画像は参考としてほしい。
NEC液晶テクノロジー、2D/3Dを混在表示できる9型WVGA液晶 | SeeReal、液晶ディスプレイ上で立体視を実現する技術 | NEWSIGHTは、液晶ディスプレイ上で立体視を実現する3Dディスプレイシステム |
□Display 2008のホームページ
http://www.displayexpo.jp/jp/
□関連記事
【2007年4月11日】FPD展示会「Display 2007」が開幕
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0411/fpd.htm
2008 International CESレポートリンク集
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/link/ices.htm
(2008年4月16日)
[Reported by matuyama@impress.co.jp]