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日本エイサー、ノートPC「Gemstone Blue」で国内市場に本格参入
~16:9液晶/BD/5.1chスピーカーなどこだわり抜いたAV機能

Gemstone Blue Aspire 6920G

4月25日 発売

価格:オープンプライス



 日本エイサー株式会社は、世界で初めて16:9比率の液晶ディスプレイとBlu-ray Disc(BD)ドライブを搭載するエンターテイメント志向のノートPC「Gemstone Blue」を4月25日より発売する。価格はオープンプライス。

Acerのアンディ・チャン氏

 Gemstoneは同社のノートPCであるAspireシリーズの中の特別な製品につけられたブランドで、今回の製品はその第2弾となるもの。25日に行なわれた発表会では、Acer本社でモバイルコンピューティング ビジネスユニットのディレクターを務めるアンディ・チャン氏が、製品のコンセプトや特徴について解説した。

 Gemstone Blueの最大の特徴は、液晶パネルに通常のPC向けである16:10比率ではなく、TV向けの16:9比率のものを採用した点。16:10と16:9で解像度に大きな違いはないが、TVやDVD/BDなどのワイドコンテンツは16:9で制作されているため、それらを表示する際に上下に余計な黒帯が表示されず、親和性が高い。また、一般的PC用より輝度や色域の高いパネルを採用している。

 さらに、上位モデルではBDドライブ(BDの読み込みとDVDの書き込みに対応)や、NVIDIAからは未発表のGPUであるGeForce 9Mシリーズ、5.1chスピーカーを搭載し、第2世代のDolby Digital Home Theaterに初めて対応するなど、現時点のBD搭載ノートPCとして考え得る最上位クラスの環境を実現している。

 なお、米国では1,920×1,080ドット表示18.4型および16型と、1,366×768ドット表示16型の3種類のパネルが用意されるが、4月25日に国内で発売されるのは、1,366×768ドット16型モデル「Aspire 6920」のみで、18.4型は夏以降の投入となる。また、内蔵スピーカー構成は18.4型が5.1chで、16型は2.1chとなる。

 デザインにもこだわっており、光沢のある黒を基調に、電源ボタンやヒンジ部など各所にブルーLEDを配置。ユニークなのが、キーボード左手に用意された「CineDash」と呼ばれるメディアコンソール。円を描くようにボリュームインジケータや、ナビゲーションキーが配置されており、タッチセンサーによって指でなぞることで、音量調整や頭出し/ナビゲーション操作などができる。ここにもブルーLEDが内蔵されており、音量などを視認できる。

光学ドライブなどを備える右側面。上位モデルではBDドライブを採用 左側面は主に音声や画像出力の端子類が並ぶ。電源端子はヒンジ部にあり、動作中はブルーLEDが点灯する 今回展示されていたのは英語キーモデルだが、日本ではもちろん日本語キーモデルになる
キーボード左手にあるCineDash。指でなぞってメディア操作を行なえる。ここも青く光る 背面のAcerロゴもぼんやりと光る 参考展示された18.4型モデル。日本では今夏発売予定

 今回発売されるラインナップは3モデルで、上位の「AS6920G-832G32」は、Core 2 Duo T8300(2.4GHz)、メモリ2GB(最大4GB)、HDD 320GB、BDドライブ、GeForce 9500M(512MB)、Intel PM965 Expressチップセット、16型液晶、Windows Vista Home Premiumを搭載し、店頭予想価格は19万円前後となる見込み。

 中位の「AS6920G-812G25」は、CPUをCore 2 Duo T8100(2.1GHz)、HDDを250GB、光学ドライブをDVDスーパーマルチドライブに変更したもので、店頭予想価格は16万円前後となる見込み。

 下位の「AS6920G-602G16」は、CPUをCore 2 Duo T7500(2.2GHz)、HDDを160GB、光学ドライブをDVDスーパーマルチドライブ、チップセットをIntel GM965 Express(ビデオ機能内蔵)に変更し、GeForceを省いたもので、店頭予想価格は14万円前後となる見込み。なお、3モデルともプラス2万円でOffice Personal 2007が付属する。

 インターフェイスはほぼ共通で、USB 2.0×4、ExpressCard/54スロット、IEEE 1394、音声入出力(S/PDIF出力対応)、ミニD-Sub15ピン、HDMI出力、Gigabit Ethernet、IEEE 802.11a/b/g無線LAN、Bluetooth 2.0+EDR、指紋センサー、30万画素Webカメラ、56Kモデム、6-in-1カードリーダを装備。

 本体サイズは385×275×39.3~43.6mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約3.5kg。バッテリ駆動時間は約2.3時間。

●日本市場に本格参入

 発表会では、日本エイサー株式会社代表取締役社長のボブ・セン氏が、Acerグループの直近の業績や、今後の国内市場戦略について語った。

 Acerは日本では周辺機器やOEMのイメージが強いが、2000年以降自社ブランドPCの展開に注力しており、2007年に米Gatewayを買収したこともあり、世界市場ではシェア第3位にまで登りつめており、ノートPCでは世界シェア2位を誇る。

 業界1位、2位のHPとDellがダイレクト販売を採るのに対し、同社は代理店を通じたチャネル販売を展開している。これにより、自社では開発やマーケティングに専念し、販売をパートナーに任せることで、少ない社員数でより効率的なビジネスを可能にしているという。

 実際、各国のシェアだけでなく、売上高、利益、出荷数とも順調に伸ばしているが、ナショナルメーカーによって寡占状態となっている日本市場ではまだ実績を上げていない。

 こういった状況に対し、セン氏は「この2年間で販売経路の確立を行なってきた。一夜でシェアが取れるとは思っていないが、正しい製品を正しいタイミングで出していきたい。今回がその第一弾」と述べ、国内市場に本格参入していく姿勢を示した。

 また、ゲストとしてドルビージャパン株式会社営業部シニアマネージャーのベン・ティング氏と、インテル株式会社マーケティング本部本部長の江田麻希子氏も招かれ、エイサーの新製品を歓迎した。

 ティング氏によると、第2世代のDolby Digital Home Theaterでは、ノートPCなどのようにスピーカー同士の間隔が狭い場合でも臨場感を広げる「Dolby Sound Space Expander」、小さなスピーカーの特性と機能の限界を活かす低音拡張アルゴリズム「Dolby Natural Bass」などを実装している。

日本エイサー代表取締役社長のボブ・セン氏 Acerグループの売上高推移。2007年度は140億ドル 各国におけるAcerのシェア順位。諸外国ではトップベンダーだが、日本ではランク外という現状
インテルの江田麻希子氏 ドルビージャパンのベン・ティング氏 Dolby Digital Home Theater第1世代と第2世代の比較

□日本エイサーのホームページ
http://www.acer.co.jp/
□製品情報
http://www.acer.co.jp/products/notebook/as6920/
□関連記事
【3月13日】Acer、18.4型1080p液晶/BD/5.1chスピーカー搭載ノート「Gemstone Blue」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0313/acer.htm

(2008年3月25日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]

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