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DEMO 08レポート【コンテンツ作成ツール編】

Flash風コンテンツを簡単に作成できるソリューション

Flypaper CEOのPat Sullivan氏

会期:1月28日~30日(現地時間)

会場:Desert Springs, A JW Marriott Resort & Spa, Palm Desert



●インタラクティブなリッチコンテンツを簡単に作成できる「Flypaper」

 動画のようなリッチコンテンツや、FlashやAjaxを使った対話型コンテンツは、Webページで珍しいものではなくなっている。しかし、それを作成しようと思うと、高価なアプリケーションや、専門的な知識が必要となってしまい、導入の大きな足かせとなる。Demo08の「CONTENT MADE EASY」セッションでは、そのタイトルのとおり、こうしたコンテンツを手軽に作成できるソリューションが紹介された。

 Flypaperがデモを行なったツールは、対話型のリッチコンテンツを専門知識なしで簡単に作成できるというものだ。

 画面上は3ペイン構成で、メイン画面では表示する内容を配置。“モデル”と呼ばれるテンプレートをベースに、ドラッグ&ドロップなどで自由に配置ができる。もちろん、画面内に動画を貼り付けたり、BGMを再生するなど、リッチコンテンツを活用することも容易だ。

 また、プレゼンテーションのように画面を切り替えていくことも可能で、そうした設定は画面下部のストーリーマップペインから行なう。このストーリーマップの構成もドラッグ&ドロップで追加/変更が容易に行なえる。条件分岐も可能になっているので、対話型コンテンツの作成にも活用できる。

 本ソフトウェアの最大のポイントは“モデル”にあるといえる。例えばキューブ型のスライドショーやソフトウェアキーボードなどのモデルもあらかじめ用意されており、見栄えのするコンテンツのテンプレートが多数用意されているのが大きな魅力だ。モデルは同社のWebサイトから自由にダウンロードして利用できる。

 作成したコンテンツはHTML化やムービーにして出力できる。また、Flash本体が必要にはなるが、SWF形式での出力も可能だ。貼り付ける静止画、動画なども多くのフォーマットに対応しており、将来的には写真/動画共有サービスからの直接インポートや、PowerPointファイルの変換機能を付加したいとしている。

 このアプリケーションはすでにβ版が公開されており、アカウントを登録することで使用できる。アカウントの登録も無料で、作成したストーリーなどを共有するスペースとして100MBのネットワークストレージも提供されるとのこと。また、将来的にはストレージ容量などを増量したプレミアムサービスを有償で提供するとしている。

3ペイン構成で対話型のリッチコンテンツを手軽に作成できるアプリケーション。あらかじめオブジェクトの動きなどが記録されたテンプレート「モデル」などを右側のペインから選択して、それをベースに作成している 作成したコンテンツはHTMLや動画として出力可能。自分で作成したストーリー性のあるコンテンツを動画にするなど活用できる 作成したコンテンツの例。左上の枠内では動画を再生。動画したのアイコンは回転して任意の機能へアクセスできる。右側のメニューからはストーリーマップを利用してページ分岐させている

□Flypaperのホームページ(英文)
http://www.flypaper.net/

●さらに柔軟性が高い、Flashコンテンツを作成する「Sprout」

Sprout CEOのCarnet Williams氏

 Sproutがデモを行なった同名のアプリケーションは、Flashコンテンツを手軽に作成するためのツールだ。先述のFlypaperに通ずるものがあるが、こちらはさらに柔軟性が高いのが特徴だ。パブリックβユーザーを募集していたが現在は締め切っており、メールアドレスを登録して待つ必要がある。

 WebベースのアプリケーションなのでWebブラウザ上から利用が可能。テンプレートまたは白紙の状態から、ここに音声、動画などのさまざまなコンテンツを自由に貼り付けていく。貼り付け可能なコンテンツはカレンダーなどのインタラクティブなオブジェクトや、Yahoo! MapやYouTube動画などで、多彩なコンテンツを作成することができる。また、タブによって複数の画面を切り替えて表示させることも可能。

 UIはAdobe Photoshopをイメージしたものとなっており、Webベースながら完全なWYSIWYG環境となっている。ツールバーには貼り付け可能なコンテンツやテンプレートの一覧、貼り付けたオブジェクトの属性などを変更するためのものだ。

 作成したコンテンツの配信についても、コンテンツを表示するタグを自動生成する機能のほか、GyagaなどのWidgetとして発行する機能を持つ。また、公開後も、作成済みコンテンツの修正などが容易に行なえるほか、訪問者数などを記録してグラフ表示することもできるので、単に個人ユースに留まらず、eコマースサイトでの利用なども提案している。

Sproutのメイン画面。Webブラウザ上で動作するAdobe PhotoshopのようなWYSIWYG環境で、Flashコンテンツを作成できる 音楽再生コントローラや再生リストも貼り付け可能。Webサービスを貼り付けできるなと、対応コンテンツは非常に多岐に渡っている
貼り付け先のブログサービスなどに合わせて、タグを自動生成する機能を持つ 作成したコンテンツはGagyaやSpringWidgetsなど、Widgetとして発行することができる

□Sproutのホームページ(英文)
http://sproutbuilder.com/

●音声付きプレゼンテーションメールをビジネスに活用

GoldMail CEOのGuy Longworth氏

 GoldMailは昨年(2007年)末に個人向けサービスを開始した、音声付きスライドショー型メールを送るアプリケーションを紹介。このサービスは、ローカルで動作するアプリケーション上で作成したスライドショーのファイルを同社のサーバーにアップ。メールでリンク先URLを送信するサービスだ。

 スライドショーを作成するアプリケーションは、表示する順番に静止画ファイルを配置してストーリーを作成。スライドごとに音声を吹き込むだけ。吹き込んだ音声の長さだけ、その静止画が表示され、次々と画面が切り替わるスライドショーとなる。

 今回のDemo08では、このアプリケーションを活用した「GoldMail Business」という企業向けプログラムの開始を表明した。スライドショーを表示するプレーヤーに企業のロゴを取り付けるなど、独自性を感じさせるプレゼンテーションメールを送ることができる。

 また、ユーザーとの対話型マーケティングにも使えるよう、視聴者などの各種レポートも提供される。同社では、マーケティングやコマーシャルの手段として、HTMLメールを置き換えるものになるとしている。

GoldMailの作成ツール画面。スライドの作成は、静止画を表示したい順に並べて配置するだけ 音声はマイクから入力。「Next Slide」ボタンを押すことで次のスライドへ移り、画面ごとに音声を登録していく
サーバーにアップしたあとはOutlookなどからリンク先URLをメールを送信 再生画面はよくあるFLV用メディアプレーヤーの雰囲気。GoldMail Businessでは、プレーヤーに表示されるロゴや色などカスタマイズが可能

□GoldMailのホームページ(英文)
http://www.goldmail.com/

□DEMO 08のホームページ(英文)
http://www.demo.com/conferences/demo2008.html

(2008年2月1日)

[Reported by 多和田新也]

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