DEMO 08カンファレンスレポート Webページをそのままの状態で保存する「Iterasi」
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Iterasi CEOのPete Grillo氏 |
会期:1月28日~30日(現地時間)
会場:Desert Springs, A JW Marriott Resort & Spa, Palm Desert
Iterasiは、あらゆるWebページをそのままの状態で保存できる同名のサービスを発表した。
今日のWebページには動的なものが多く、同じURLでも、閲覧した時間、そのページで行なった操作などにより、ページに表示される情報は変化する。Googleを例に挙げると、検索結果はその時点での最新結果なので、同じキーワードで検索しても、日にちや時間が変われば結果は変わってくる。同様にGoogleマップで開いた地図も、ユーザーが画面の拡大/縮小やスクロール操作をすると、その都度表示される画面は変化する。
こういった際にIterasiを利用すると、今見ているページをそのままの状態で保存できる。使い方は、同社のサイトでユーザー登録を行ない、ブラウザ用のプラグインをインストール。後は、プラグイン上の「Notarize」ボタンを押すと、現在のページのサムネールが表示され、ここにタイトルや、コメント、タグを自由につけて保存できる。
タグは自分で入力できるが、そのページに関するタグ候補が自動的に表示されるので、そこから選ぶこともできる。保存フォルダも作成/変更が可能で、保存したページを検索しやすくできる。また、一定間隔で自動的に特定のページを保存する機能もある。
保存したページは、HTMLなどもともとの書式のままなので、そこにあるリンクも普通にクリックできる。ただし、検索結果のページなどでは、1ページ目を保存した場合、2ページ目以降へのリンクはクリックできるが、その際は最新のページが保存される。
なお、保存画面にはAmazonなどの広告が表示されるようになっており、ここからの売り上げを収益の柱としている。
ページが保存されるのは自分のPCではなく、Iterasiのサーバー上となる。現在、無償で利用可能となっており、今後一定以上の容量を利用する場合は有償とする計画があるが、一般的ユーザーが利用する程度の容量は無償のまま運営を続けていくという。
現在の対応ブラウザはInternet Explorerのみだが、Firefox版も開発が行なわれている。
□Iterasiのホームページ(英文)
http://www.iterasi.com/
xtranormalは、ブラウザ上でポリゴンキャラクタによる人形劇を作成できる同名のサービスを発表した。
xtranormalのサイトにはアニメーションを作るための、シーンやキャラクタのひな形が用意されており、まずそれらを選んで状況や登場人物を設定する。たとえばシーンにはニュース番組やトークショーのセットのようなものがあり、キャラクタは髪型や服装などを選べる。
大きな特徴の1つは、各キャラクタに台詞をしゃべらせることができる点。これは、文字を入力するとそれを合成音声で読み上げてくれるが、自分で録音した音声を使うこともできる。台詞の合間にはキャラクタの動作やリアクションをアイコンからドラッグアンドドロップで設定できる。
そうして完成したムービーは、ブログやSNSサイトに貼り付けられるようになっており、同社では自分のプロフィールや、その日の出来事の紹介から、映画のワンシーンのような創作まで、新たなコミュニケーション/自己表現の手段として利用してもらいたいとしている。
WindowsおよびMac OSに対応した「Notion」と呼ばれるスタンドアロンの有償アプリケーションも用意されており、こちらを使うとカメラワークなどより高度な設定が可能となる。
また、標準で用意されているひな形は限定的だが、キャラクタやアクセサリ、セットなどをパッケージにしたものも有償で用意されている。
□xtranormalのホームページ(英文)
http://www.xtranormal.com/
□DEMO 08のホームページ(英文)
http://www.demo.com/conferences/demo2008.html
(2008年2月1日)
[Reported by wakasugi@impress.co.jp]