国立天文台、740基のクアッドコアOpteronと
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国立天文台に導入されるクアッドコアOpteron搭載の「Cray XT4」 |
11月9日 発表
NECとクレイ・ジャパンは9日、東京都三鷹市の国立天文台からスーパーコンピュータシステムを受注したと発表した。システムの構成はクレイの「Cray XT4」とNECの「SX-9」を組み合わせたもので、理論天文学などのシミュレーションシステムとして活用される予定。
今回決まったCray XT4は、AMDのクアッドコアOpteronを740基搭載し、システムの浮動小数点演算は最大約26TFLOPSを誇る。これまでのXT4はデュアルコアOpteronを搭載していたが、浮動小数点演算の性能が向上したクアッドコアOpteron(Barcelona)に換装し、システムレベルで従来比3~4倍の性能向上を実現しているという。XT4は各国で採用実績のあるシステムだが、国内での受注は初めて。
NECの世界最速ベクトル型スパコン「SX-9」 |
NECのSX-9は、大規模な共有メモリ(256GB~1TB)を搭載するベクトル型として世界最速のスーパーコンピュータで、CPU単一コアで100GFLOPSの演算性能を持つ。国立天文台へ導入されるシステムは20基のCPU(2ノード)の構成。ベクトル演算性能は100GFLOPS×20で、最大2TFLOPSとなる。
国立天文台によると、今回導入が決まったシステムは、従来システムの50倍の計算能力を持つという。このシステム内に宇宙を再現し、コンピュータシミュレーションで銀河形成の過程を解明する研究目的に利用される。
□国立天文台のホームページ
http://www.nao.ac.jp/
□NECのホームページ
http://www.nec.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.nec.co.jp/press/ja/0711/0901.html
□クレイ・ジャパンのホームページ
http://www.cray.com/global_pages/japan01.html
□Cray XT4製品情報
http://www.cray.com/global_pages/products/Cray_XT4-rev1.html
□日本AMDのホームページ
http://www.amd.co.jp/
□関連記事
【10月25日】NEC、CPU単一コアで100GFLOPS超を実現したベクトルスーパーコンピュータ(Enterprise)
http://enterprise.watch.impress.co.jp/cda/hardware/2007/10/25/11469.html
(2007年11月9日)
[Reported by yamada-k@impress.co.jp]