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COMPUTEX TAIPEI 2007レポート

【Intel、Sean Maloney氏基調講演】
次世代の45nm High-kプロセスをアピール
〜ASUSTeKが199ドルノートPCを紹介

Sean Maloney氏

会期:6月5日〜6月9日(現地時間)

価格:会場:Taipei World Trade Center Exhibition Hall 1/2/3
   Taipei International Convention Center



●45nm High-kプロセスとIntel 3シリーズチップセットをアピール

 COMPUTEX初日となる6月5日。IntelのExecutive Vice PresidentであるSean Maloney氏の基調講演が行なわれた。

 「Impossible」をテーマにした講演は、現在から未来にかけてマーケットを拡大するチャンスが到来しており、それを実現していくために、Intelがどういったテクノロジーを提供していくかを語る内容となった。

 冒頭の内容は、すでに発表されている内容が主である。同氏は45nmプロセスのウェハを持って登場。45nm High-kプロセスの製品を2007年後半から全セグメントに展開していくことをアピール。また、この45nmプロセスは単にトランジスタ技術というだけでなく、すでに実際にシステムとして動作できることを、Hapertown、Wolfdale、Penrynの各システムの動作デモによって示した。

 また、この45nmプロセスは電力効率とパフォーマンスに優れることも紹介。リーク電流を5倍以上抑制する一方で、トランジスタ性能は20%向上。サーバーにおけるベンチマークでは3倍以上、クライアントにおいては25〜40%の性能向上が可能とした。

 ちなみに、この45nmプロセスの歩留りは順調に向上しているそう。現時点で、出荷段階から好調な歩留りを実現できた65nmプロセスと同じレベルの進捗を見せているそうで、出荷量は来年第3四半期で65nmを上回ると想定している。

サーバーからモバイルにまで投入される45nmプロセスのCPU 45nmプロセスCPU搭載システムの紹介。左からHapertown搭載のワークステーション、Wolfdale搭載のデスクトップPC、(写真からは切れてしまったが)Penryn搭載のノートPCを紹介した

サーバーにおいては、2006年第1四半期から2008年末までの性能が3倍の向上となる見込み こちらはデスクトップセグメントにおける45nmのクアッドコア(Yorkfield)をKentsfield世代と比較したもの

 続いて、この45nmプロセスを利用するためのものとして紹介されたのが、今回のCOMPUTEXのメイントピックの1つと言えるIntel 3シリーズチップセットである。今月初めまでにIntel P35/G33の詳細は公表されているが、周知のとおり、この第3四半期に5つのエディションが投入されることになる。Maloney氏は、このIntel 3チップセットを、ハイエンドからバリューまで、すべてのラインにクアッドコアを浸透させていく土台になるものとしている。

 Intel 3シリーズの紹介では、まずハイエンド向けのIntel X38と45nmプロセスのクアッドコアであるYorkfieldをオーバークロックしたシステムを利用し、3スクリーンを利用してゲームを行なうデモを実施。ビデオカードもPCI Express Gen2のものを利用しているとしているが、具体的な製品名は言及されなかった。

 そのほか、グラフィック統合型チップセットのマーケットシェアが伸びていることから、この機能に対するニーズが高まっているとした。Windows Aeroへの対応はもちろん、動画再生支援のIntel Clear Video TechnologyによりHD DVD&Blu-Ray Discをサポートする点、7.1chサウンド出力が可能なHDMI出力のサポートなど、ローコストながら独立したグラフィックチップ並みの機能を持つとしている。

 また、消費電力の低さについても言及。2006年の一般的なビジネスプラットフォームはCPUとグラフィック統合型チップセット合わせて120Wであったのに対し、2007年には80Wに抑制される。実際にIntel G35とIntel G965を利用したそれぞれのシステムの消費電力を、リアルタイムモニターで比較するデモを実施して、その消費電力の低さをアピールした。

 このIntel 3シリーズチップセットを搭載するマザーボードは、74のメーカーから206製品が予定されているとのこと。

Intel P35/G33に続いて、来月中にも5つのエディションが追加されることになる チップセットは、グラフィック統合型製品のシェアが伸びているとし、統合したグラフィック機能の強化をアピールした

Intel X38とYorkfieldのオーバークロックデモ。3枚のスクリーンを利用し、3,840×1,024ドットの解像度で3Dゲームを楽しむシーンがデモされた Intel G35とIntel G965のシステムを用意し、中央のモニターで消費電力を計測するデモ

青色のラインがIntel G35、赤色のラインがIntel G965の消費電力。その差は歴然としている Intel 3シリーズチップセットは、すでに200製品を超えるマザーボードが予定されているとしている

●インターネットが持つ無限のチャンス

 続いてMaloney氏は、インターネットコミュニケーションが生む、無限のビジネスチャンスに関する内容に話を移した。現在、1日当たり20億のビデオ視聴や10億のメール送受信が行なわれているが、これがモバイルに集約されていない点を課題としてピックアップ。

 '96年から現在までの米国のノートPC販売台数と、'85年から'96年までの携帯電話の販売台数がほぼ同じ推移をたどっている点に着目。この先、ノートPCが携帯電話と同じような推移を実現する方法を探るため、世界で初めて携帯電話を作った、元MotorolaのMartin Cooper氏を壇上へ招待した。

 Cooper氏は、人々は時間に縛られない自由なコミュニケーションを望み、携帯電話はそれによって順調な伸びを実現できたと回顧。モバイルPCにおいても、常時接続ができなければ人々は時間に縛られないコミュニケーションをとることはできないし、無線でなければ場所に縛られてしまう。また、すでに登場しているWi-Fiだけでなく、より広帯域なWiMAXなどの無線技術などを利用して、パフォーマンスを向上させることも必要。そして、当然それはシステムに搭載されているべきだし、ローコストで提供される必要があると指摘した。

赤色のラインが'85年からの携帯電話の販売台数、青色のラインが'96年からのノートPCの販売台数 世界初の携帯電話を手にする、元MotorolaのMartin Cooper氏

Core 2 ExtremeをノートPCセグメントでも展開することを正式に表明。実際のノートPC製品を紹介した

 こうした課題に対し、まずパフォーマンス面では、Core 2 ExtremeをノートPCセグメントにも投入することが正式に表明された。2007年後半にリリースされる予定で、世界で最高速のノートPC向けCPUであるとしている。

 また、パフォーマンスだけでなく、低消費電力へのニーズに対しては、IDFなどのイベントで発表されているSilverthorneを紹介した。


●エマージング市場へも積極的にアプローチ

 この基調講演の最後の話題は、最近のIntelの講演では必ず語られる、次の10億人のマーケットに対する施策である。いわゆるエマージング市場に対するアプローチのことで、すでに同社ではClassmate PCと呼ばれる、教育機関向けの低コストPCのコンセプトを立ち上げ、このPCをパキスタンに70万台投入することを表明していた。また、似たような動きとしてはOne Laptop Per Child(OLPC)プロジェクトなどもある。

 今回発表されたのは、Classmate PCのようなローコストPCを開発すべく行なわれているASUSTeKとの協力だった。ASUSTeK ChairmanのShih氏も登壇し、同社が開発中の「Eee PC」を紹介した。Eee PCは、EasyやExcellentなどの“E”から名付けられた製品。512MBのメインメモリ、2GBのSSD、900gの重量などを特徴として挙げている。また、10秒程度で起動する高速性や、専用メニュー画面によりインターネット接続、音楽視聴、学習などが簡単に行なえることをアピール。Shih氏が、この製品の価格を「199米ドル」と発表したときには、会場から盛大な拍手が送られた。

「WiiじゃなくてEee」とEee PCを紹介する、ASUSTeK Chairman and CEOのJonney Shih氏 ASUSTeKが開発中のEee PC。2GBのSSDを内蔵し、価格は199ドルになる。ディスプレイサイズは7インチで、専用メニューの起動に要する時間は電源オンから10秒強

インタフェースはSDカードスロットや外部ディスプレイ出力、サウンド入出力、USB2.0、モデム、LAN(100BASE-TX)。これに加えて無線LANも内蔵しているという

□COMPUTEX TAIPEI 2007のホームページ(英文)
http://www.computextaipei.com.tw/
□Intelのホームページ(英文)
http://www.intel.com/

(2007年6月6日)

[Reported by 多和田新也]

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