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【AMD発表会編】
Athlon X2とFASN8の計画を発表
~Barcelonaのライブデモも公開

会期:6月5日~6月9日(現地時間)

会場:Taipei World Trade Center Exhibition Hall 1/2/3
   Taipei International Convention Center



 AMDはCOMPUTEX TAIPEIの初日に恒例となっている記者会見を開催し、同社が同日付で発表したAthlon X2などを発表した。その中で同社が開発コードネーム“Barcelona”(バルセロナ)で開発を続けているサーバー向けクアッドコアCPUのライブデモを行なったほか、新たにAMDのクアッドコアCPUやRadeon HD 2000シリーズのGPUなどから構成されるFASN8(First AMD Silicon Next-gen 8core platform)の導入を明らかにするなど、いくつかの新しい情報が追加された。

●ATIとの合併により顧客に新しい価値を提供していくとリチャード上級副社長

 AMDのアジア太平洋地区の責任者などの挨拶の後に登場した最高セールス・マーケティング責任者兼上級副社長のアンリ・リチャード氏は「私が初めてこのCOMPUTEXにきた5年前、AMDはデスクトップPCのソリューションだけを提供する会社だった。しかし、その後我々は4年前にサーバー向けのOpteronを投入し、3年前にはデュアルコアを、去年にはモバイル向けデュアルコアをリリースしたほか、ATIとの合併ということも噂されていた。そして、今年我々はそれを成し遂げたのだ。重要なことは、我々はさまざまなことを計画し、そして実際にそれを成し遂げてきた、そういうことだ」と述べ、ATIと合併して多様なソリューションを提供できるようになったAMDをアピールした。

 リチャード氏は「AMDはお客様第一主義という基本方針はこれまで通り維持し、ハイパフォーマンスで効率の優れたプロセッサ、より優れたビジュアル体験、世界中の人により優れたインターネット体験を提供していくことなどをさらに推進していきたい」と述べ、その例としてDreamWorksが制作した映画である「シュレック3」を取り上げ、AMDのOpteronとRadeonシリーズを搭載したワークステーションPCを利用して制作されたことをアピールした。

記者会見は、太鼓によるパフォーマンスからスタートした AMD 最高セールス・マーケティング責任者兼上級副社長 アンリ・リチャード氏

●Barcelona搭載ブレードサーバーやBarcelonaの実働デモを公開

 続いてリチャード氏は、同社がBarcelonaの開発コードネームで呼ぶサーバー向けCPUのアピールを行なった。

 Barcelonaは同社が開発をしている、1つのダイに4つのCPUコアを実装したクアッドコアCPUで、今年の後半のリリースが予定されている。リチャード氏は、すでに明らかにされている、分離電力供給機能(Split Power Plane)やRegisteredのDDR2が利用できる統合型メモリコントローラ、より高速化されたHyperTransport、SOIの65nmプロセスルールを利用して製造されるなどのBarcelonaの特徴を一通り説明した後、Barcelonaのライブデモ(実際に動作しているデモ)を公開した。

 「デュアルコア×2で合計4コアという構成の従来型Opteronでは250W前後で動作しているが、我々がBarcelona HEと呼んでいる低電力版Barcelonaはクアッドコア×2で合計8コアなのにそれよりも低い220W前後で動作する」とリチャード氏は述べ、コア数が増えるのに消費電力が低減するとアピールした。

 さらに壇上にはサーバーコンポーネントベンダのSuperMicroのドン・クレッグ副社長が呼ばれ、Supermicroが開発中の4P(4つのプロセッサソケットがあるという意味)のブレードサーバー“SuperBlade”が公開された。クレッグ氏は、7Uのケースで10のブレードが格納でき、合計で40CPU/160コア、ラックにするとそれが6つ格納できるので240CPU/960コアを実現できるとアピールした。クレッグ氏はSuperBladeのリリースは、第3四半期が予定されており、Barcelonaのリリースに合わせることになると述べた。

Barcelonaを説明するスライド、分離電力供給機能やクアッドコアなど、これまで明らかになっている内容で、特に新しいことはない

左側が従来のデュアルコアOpteronの4Pシステム。右側がBarcelona HEの4Pシステムの消費電力。合計で8コアのBarcelona HEの方は220W前後と、従来型の250W前後を大きく下回っている 左側が従来型Opteronで、左側がBarcelona HE。Barcelona HEの方は8コアとなっていることがわかる

Supermicroのドン・クレッグ副社長が手に持つのはBarcelonaに対応した4Pブレードサーバー SuperBladeと呼ばれる7Uケースで160コアを実現できるシステムは、第3四半期にBarcelonaのリリースにあわせて出荷予定

●Phenomベースの2ソケットプラットフォームは“FASN8”

 引き続きリチャード氏はBE-2350、BE-2300という新しいAthlon X2の2つのSKUを紹介した。

 いずれの製品も熱設計消費電力が45Wになるという特徴を持っており、AMDとしてはCESで規格策定を明らかにした省スペースPC向けのコンポーネントの標準化規格であるDTXと組み合わせることで、低消費電力で省スペースなPCを安価にしていきたいという意向を明らかにした。

 「今後、さまざまなパートナーがDTX製品をリリースしていく。パートナーがこの規格をサポートしてくれていることを感謝している、今後DTXは成功するプラットフォームとなっていくだろう」(リチャード氏)と、45WのAthlon X2とDTXの組み合わせで、省スペース、省電力なPCをより安価に提供していきたいと意気込みを語った。

 また、リチャード氏はハイエンドゲームなどいわゆるエンスージアスト(熱狂的なユーザー)向け製品についても言及し、AMDが今年後半にリリースを予定しているクアッドコアのデスクトップCPUとなるPhenom向けのデュアルソケットプラットフォームが、FASN8と呼ばれることを明らかにした。これは、“4×4”の開発コードネームで呼ばれるQuad FXのPhenom版といえる製品で、Radeon HD 2000シリーズとクアッドコアのPhenomなどから構成されたマルチCPU/GPU環境となる。

 また、特にリチャード氏は言及しなかったものの、スライドにはAMDの2P用チップセットも用意されると書かれており、AMDが今年後半に投入を予定しているRD790などのAMDチップセットで2Pマザーボードが用意される可能性もあり(現在のQuad FXはNVIDIAチップセットのみ)、今後の展開には要注目だ。

Athlon X2 BE-2350、BE-2300の製品投入を発表。熱設計消費電力は45Wになる DTXの規格に賛同するベンダ。マザーボードベンダの中にはマザーボードを展示しているところもあった

発表会場にはDTXのケースは1製品のみ展示されているだけだった FASN8を説明するスライド。2Pに対応したAMDチップセットが存在することが明らかにされた

●東芝に引き続きさらに新しい顧客を獲得していきたいとアピール

 プレゼンテーションの最後には、先日AMDのCPUを採用すると発表したばかりの東芝 PC&ネットワーク社 社長 能仲久嗣氏のビデオが流された。

 ほぼ同時刻に東京でdynabook SS RX1の発表会を行なっていたこともあり、台北に行けないことを残念に思うと述べた能仲氏は「今回の提携で、東芝は顧客に対して新しい選択肢を提供できることを喜んでいる。AMDとの協力により、グローバルマーケットのニーズに応えることができると思う。最初のAMDベースのノートPCは、米国と欧州でコンシューマ向けとSOHO向けに提供していく第3四半期から予定である」と述べた。

 これを受けてリチャード氏は「東芝との関係は非常に成功したものになると確信している。だがこれで終わりではない、来年にはAMDのプラットフォームを採用した新しい顧客を紹介できることを約束したい」と述べ、記者会見を締めくくった。

東芝 PC&ネットワーク社 社長 能仲久嗣氏がビデオ出演 リチャード氏が手に持つのはAMDベースのノートPC

□COMPUTEX TAIPEI 2007のホームページ(英文)
http://www.computextaipei.com.tw/
□AMDのホームページ(英文)
http://www.amd.com/

(2007年6月6日)

[Reported by 笠原一輝]

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